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長野県警察学校 入校研修向けランサムウェア対策ワークショップ開催レポート

ランサムウェア ワークショップでのサイバーセキュリティ トレーニング セッション。脅威の軽減、ストレージ セキュリティ、迅速なデータ リカバリに関する実践的な演習が含まれています。
目次

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Naoto Maruyama
丸山 直人

2026年6月17日、NetAppは長野県警察学校の入校研修において、サイバーセキュリティに関する知識・リテラシー向上を目的としたランサムウェア対策ワークショップを実施しました。本稿では、その取り組みの背景や当日の様子、NetAppが提供した支援内容についてご紹介します。

開催の背景とイベントの概要

近年、ランサムウェア被害をはじめとするサイバー攻撃の脅威が高まる中、長野県警では組織全体のセキュリティレベルおよび職員のリテラシー向上の重要性を認識されています。

こうした背景のもと、NetAppは長野県警と協力し、今後サイバー捜査課への配属を予定している長野県警察学校の入校生の皆さまを対象に、ランサムウェア対策をテーマとしたワークショップを実施しました。本取り組みを通じて、サイバーセキュリティに関する理解を深め、実践的な知識の習得につなげていただくことを目指しました。

本ワークショップのプログラム

本ワークショップでは、以下のプログラムを実施しました。

  • カードゲームを活用したセキュリティ学習
  • 昨今のランサムウェア攻撃被害の状況
  • サイバーレジリエンスにみるランサムウェア攻撃への備え
  • ランサムウェア攻撃の検知から復旧までの流れ

NetAppの具体的な支援内容

本ワークショップでは、まずカードゲームを活用した体験型講座を通じて、サイバー攻撃の代表的な手法や、それに対する基本的な対策の考え方について学んでいただきました。その後、ランサムウェア攻撃の実態や対策を学ぶ座学、および攻撃の検知から復旧までを体験するハンズオン演習を実施しました。

単に対策技術や製品機能を学ぶのではなく、「なぜ被害が発生するのか」「なぜ復旧が困難になるのか」「どのような考え方で備えるべきか」を理解いただくことを目的としてプログラムを構成しました。

座学①:『昨今のランサムウェア攻撃被害の状況』

最初の座学セッションでは、近年のランサムウェア被害の実態や攻撃手法の変化について解説しました。

講義では、警察庁やIPAなどが公表している統計情報をもとに、ランサムウェア被害が依然として国内組織における大きな脅威であることを紹介しました。また、従来の単純なファイル暗号化型の攻撃から、組織内部へ侵入し、権限奪取や情報窃取、ログの削除、バックアップの破壊などを伴う侵入型ランサムウェアへと変化していることを説明しました。

さらに、Cyber Kill Chainを用いて攻撃者の行動を整理しながら、侵入から権限奪取、情報窃取、暗号化、脅迫に至るまでの典型的な流れを解説しました。国内の公開事例も取り上げ、被害が長期化する要因やバックアップ運用の課題など、実際の被害事例に共通して見られる傾向について紹介しました。

NetAppランサムウェア対策のフレームワークでは、データの特定、防御、検出、対応、リカバリ、および迅速なリストアのための安全なバックアップ戦略に重点を置いています。



座学②:『サイバーレジリエンスにみるランサムウェア攻撃への備え』

続く座学セッションでは、サイバー攻撃を完全に防ぐことが難しい時代において重要となる「サイバーレジリエンス」の考え方について紹介しました。

講義では、「備える」「影響を小さくする」「早く回復する」という観点から、防御力だけでなく復元力も考慮した対策の重要性を説明しました。

また、ランサムウェア対策において重要となる「最小権限の原則と管理者権限の保護」「ログの取得と保全」「保護された複数世代のバックアップ」「攻撃の早期検知」「迅速かつ柔軟なリストア」という5つのポイントを取り上げ、被害を最小限に抑えながら早期復旧につなげるための考え方を解説しました。

最初の感染から、ネットワーク、サーバ、重要なビジネス データを標的とした高度な多段階恐喝に至るまでのランサムウェア攻撃の推移を示す図。



ハンズオン:『ランサムウェア攻撃の検知から復旧までの流れ』

後半は、仮想環境上でランサムウェア攻撃の検知から復旧までを体験するハンズオン演習を実施しました。

演習では、まず疑似ランサムウェアによるファイル暗号化を体験いただき、その後、ストレージの攻撃検知機能が異常を検出し、自動で保護用のスナップショットを取得する流れを確認いただきました。

さらに、攻撃を受けたデータ領域を調査用として保全したまま、攻撃前のスナップショットからクローン環境を作成し、業務継続と調査を並行して進める手法についても体験いただきました。単にバックアップを取得するだけでなく、攻撃を早期に検知し、調査に必要なデータを残しながら迅速に復旧できる仕組みを整えることの重要性を実感いただける内容となりました。

マルウェア感染、ファイル暗号化、脅威検出、ストレージ保護、迅速なデータ リカバリの各プロセスを紹介するNetAppランサムウェア ワークショップ アーキテクチャ


本ワークショップの成果と今後の展望

今回のワークショップは、ランサムウェア攻撃の脅威や被害の実態を学ぶだけでなく、攻撃の検知から復旧までを実際に体験することで、サイバーセキュリティとサイバーレジリエンスの両面について理解を深めていただく実践的な学びの場となりました。

今後サイバー分野に携わる入校生の皆さまにとって、本ワークショップが、攻撃の流れや被害を受けた組織が直面する課題を理解し、有事に備えて必要となる対策について考えるきっかけとなっていれば幸いです。

NetAppは今後も、社会の重要なインフラや公共機関をサイバー脅威から守るため、テクノロジーを通じた支援に加え、人材育成や啓発活動にも積極的に取り組んでまいります。

最後になりますが、このような貴重な機会を設けてくださった長野県警察の皆さま、ならびに本ワークショップにご参加いただいた長野県警察学校の入校生の皆さまに、心より感謝申し上げます

Naoto Maruyama

丸山 直人

ネットアップ合同会社 シニア ソリューションアーキテクト

システムインテグレーターで主に金融・公共機関向けシステムにおけるストレージ及びデータ保護領域向けの提案・設計構築に従事。NetAppに入社後は中央省庁・自治体を担当し、現在は業種横断で、ストレージ機能・特性を活かした「サイバーレジリエンスソリューション」の提案を推進。

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