オブジェクト ストレージは、データをオブジェクトとして管理するストレージ アーキテクチャーであり、各オブジェクトにはデータ自体、メタデータ、一意の識別子が含まれます。これらのオブジェクトは、バケットと呼ばれる名前付きコンテナに格納されます。これは、データをファイル階層として管理するファイル ストレージ(NAS、ローカル ファイルシステムなど)や、ファイル システムを上に配置したりアプリケーション(物理ボリュームなど)から直接アクセスしたりできるブロック ストレージ(SAN、ローカルディスクなど)とは対照的です。
例えるなら、箱(オブジェクト)でいっぱいの部屋(バケット)が連なる広大な倉庫を想像してみてください。それぞれの箱にはバーコード(一意の識別子)と、中身を説明する付箋(メタデータ)が付いています。
オブジェクト ストレージには以下の利点があります。
オブジェクト ストレージの一般的な使用例には、以下のようなものがあります。
NetApp StorageGRIDは、ソフトウェアで定義されるオブジェクト ストレージ ソリューションで、パブリック、プライベート、ハイブリッド マルチクラウド環境全体で、AIデータ準備、データレイク&アナリティクス、データ保持&バックアップなど、幅広いユースケースをサポートします。StorageGRIDは、Amazon S3 APIのネイティブ サポートを提供し、自動化されたライフサイクル管理などの業界をリードする革新的な機能を提供することで、非構造化データを長期間にわたり費用対効果の高い方法で保存、保護、保全します。
StorageGRIDソフトウェアは、NetApp製品評価ページで試用期間中にダウンロードおよびインストールできます。このソフトウェアは、非本番環境で使用可能です。
StorageGRIDは、サイトの数に関係なく、ソフトウェアのみの導入とStorageGRIDアプライアンス ベースの導入ともに、グリッドあたりの容量でライセンスされます。ライセンス オプションは次のとおりです。
StorageGRIDの主な機能は次のとおりです。
StorageGRIDは、イレイジャー コーディングとレプリケーションによってデータの耐久性と可用性を保護し、複数のノードと場所にわたってデータを保護します。また、自己修復機能により、データの自動修復と再バランスを実行します。
StorageGRIDは、アプライアンス ベースとしてでも、コモディティ ハードウェア上のソフトウェアのみの導入としてでも、オンプレミスに導入できます。
StorageGRIDは、ポリシーベースのデータ管理(ILM)を使用して、データ配置、データ保持、および削除を自動化します。ポリシーは、経過時間、メタデータ、使用パターンなどの基準に基づいて設定できます。
StorageGRIDのILM機能はInformation Lifecycle Managerであり、データのライフサイクル全体を通してデータを管理し、ストレージ コストを最適化し、コンプライアンスを確保し、データの整合性を保護するための強力なツールです。ILMは、ユーザーがNetApp StorageGRIDでオブジェクトの保存方法や管理方法を定義できる、強力で柔軟なポリシー エンジンを提供します。ユーザーは、オブジェクトのメタデータに基づいて基準を設定し、オブジェクトをフィルタリングしたり、それらのオブジェクトをグリッド上のどこに配置するかを指定したりできます。
ユーザーは、複数の複製オブジェクトを保存してパフォーマンス向上のためにオブジェクトの配置を調整したり、イレイジャー コーディング(EC)オブジェクトを使用してストレージ効率の向上のために配置を調整したりすることもできます。StorageGRIDスキャンILMエンジンは、オブジェクトを継続的にスキャンし、現在有効なILMポリシーに準拠させます。この機能により、ILMは真に動的なものとなり、管理者は自社のビジネスニーズやコンプライアンス要件に基づいてILMポリシーを変更できるようになります。
イレイジャー コーディング(EC)は、オブジェクトをデータ フラグメントに分割し、追加のパリティ フラグメントを計算するデータ保護テクノロジーです。オブジェクトにアクセスすると、データ フラグメントが取得され、オブジェクトがデコードされます。パリティ フラグメントはデータ保護を提供し、失われたデータの再作成に使用できます。データ フラグメントまたはパリティ フラグメントのいずれかが破損または消失した場合、ECアルゴリズムは残りのデータ フラグメントとパリティ フラグメントのセットを使用して、そのフラグメントを再作成できます。
StorageGRIDには、保存時および転送時のFIPS認証暗号化、セキュア マルチテナンシー、ロールベース アクセス制御(RBAC)、LDAPやActive DirectoryなどのID管理ソリューションとの統合サポート機能があります。
StorageGRIDは、大規模なデータの取り込み、高速なデータ取得、効率的なデータ処理をサポートし、ハイパフォーマンス ワークロードを処理するための高スループットと低レイテンシーを実現するように設計されています。一部のモデルでは、フラッシュ ベースのストレージもサポートしています。
StorageGRIDはAPIを介して既存のIT環境と統合され、幅広いアプリケーションとワークロードをサポートします。CLI、GUI、およびRESTful APIを介して管理できます。
StorageGRIDは、オブジェクト ロック、監査ログ、データ不変性などの機能を提供し、組織がコンプライアンスと規制要件を満たすのに役立ちます。
NetAppは、技術サポート、専門サービス、トレーニング プログラムなど、包括的なサポート サービスを提供し、StorageGRIDの導入と管理の成功を保証します。また、NetAppはKeystoneを提供し、ストレージ サービス(Storage-as-a-Service)と予測可能なコストを実現します。
StorageGRIDを導入するには、最適なパフォーマンスと信頼性を確保するためにハードウェアとソフトウェアの両方のコンポーネントを慎重に検討する必要があります。公式のNetApp StorageGRIDドキュメントを参照し、NetAppアカウント チームと協力して、お客様固有のニーズと環境に合わせて導入をカスタマイズすることが重要です。独自のハードウェアを使用して導入する際のガイダンスについては、公式ドキュメントを参照してください。
StorageGRIDは、データの耐久性と可用性をサポートするために、ドライブのRAID構成とオブジェクトのレプリケーション/イレイジャー コーディングという2つの保護層を提供します。StorageGRIDは、複数のノードがダウンしたり、サイト全体がダウンしたりしても、可用性を維持できます。
StorageGRID監視に利用できるツールはいくつかあります。
StorageGRIDは、グリッド、管理者、クライアント(GAC)ネットワーク モデルを実装します。GACモデルは、StorageGRID ネットワーク トラフィックを分離するための顧客要件を満たす、3つの異なるネットワークを構成する簡単な方法を提供します。これら3つのネットワークは、以下のように定義されます。
StorageGRID導入には、同一サイト内に3つのストレージ ノードと1つの管理ノードが必要です。顧客はオプションでゲートウェイ ノードを追加できます。
StorageGRIDでは、複数のユーザーグループが単一のStorageGRIDインスタンスのリソースを共有しながら、それぞれのデータを互いに隔離し、安全に保つことができます。
グリッド管理者は、テナントを作成し、テナントごとに権限と機能を構成できます。IDフェデレーションに関して、グリッド管理者は、グリッド全体で単一のLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバーまたはActive Directoryサーバーと統合するか、テナントが独自のIDフェデレーションを構成できるようにするかを選択できる柔軟性を持っています。また、容量割り当てを適用することで、グリッド管理者はテナントのデータ使用量を制限することもできます。
テナント ユーザーは、Tenant Manager UIポータルを使用してStorageGRIDにアクセスします。このポータルを使用して、ユーザーはテナント アカウントの設定、S3クレデンシャルのプロビジョニング、データのアクセス管理ポリシーの設定、バケット設定の管理、およびStorageGRIDでのバケット作成を行います。
StorageGRIDは、データ保護とビジネス継続性を確保するためにバックアップとディザスターリカバリー(DR)に関するいくつかの堅牢なオプションを提供します。以下に簡潔な概要を示します。
StorageGRIDは、S3 API、LDAP、Active Directory、HTTP/HTTPS、SNMP、syslog、TLSなど、包括的な標準とプロトコルのセットをサポートしています。この広範なサポートにより、StorageGRIDは幅広いアプリケーションやサービスとシームレスに統合でき、多様なユースケースに対応する柔軟で安全なオブジェクト ストレージ ソリューションを提供します。
StorageGRIDは、TLS、SSL、HTTPS、保存時の暗号化、オブジェクト ロック、ロールベースのアクセス制御、LDAPおよびActive Directory統合、多要素認証、監査ログ、SNMP、syslogなど、幅広いセキュリティ プロトコルと機能をサポートしています。これらのセキュリティー対策により、お客様のデータは不正アクセスや改ざんから保護されるとともに、さまざまな規制要件への準拠もサポートされます。
StorageGRIDのお客様は、LDAPまたはActive Directoryを使用して、Grid Manager UIの管理者アクセスと権限、およびテナントのストレージ エンドユーザー アクセスと権限を管理できます。
StorageGRIDは、Security Assertion Markup Language(SAML)標準プロトコルによるSSOをサポートします。SSOが有効になっている場合、StorageGRID管理者は、外部IDプロバイダ(IDP)によって認証されたSSO認証情報を使用してGrid Managerにログインできます。
S3プロトコルのサポートについてONTAPとStorageGRIDのどちらを選択するかは、お客様の具体的なニーズとユースケースによって異なります。情報に基づいた意思決定を行うために、以下の重要な考慮事項を参考にしてください。
ONTAP
StorageGRID
まとめ