メニュー

データドリブンって何?その基本を解説

group of people sitting in conference room and discussing
目次

このページを共有

庄司 知代 (Tomoyo Shoji)
庄司 知代

「データドリブン」という言葉は、外資系企業やIT企業では日々飛び交っている用語の一つではありますが、一般企業の人には馴染みが少ないかもしれません。

日本語では「データ駆動の~」という風に使用されますが、その意味がいまいち分からないという方も多いでしょう。ここでは、データドリブンとは何か?そして、今なぜ重要なのかをご理解いただき その基本を解説します。

データドリブンとは?

データドリブン(Data Driven)というのは、簡単に説明すると「経営やマーケティングなど企業運営のために必要な意思決定をデータを元に判断し実行すること」を指します。

昨今のビジネス界では、データの重要性が年々高まっています。たとえば、Web上のデータを解析すれば、個人を特定しない範囲でユーザーごとの利用環境、興味・関心などを把握することができ、それに応じたシナリオを設計してマーケティングを実行することができます。

また、製造業の機械などを活用したIoTデータなどから予防保守などを実践することも可能です。

データ・ドリブンは、経験と勘に頼った経営判断を下すのではなく、売上データや各種基幹システムから生まれるデータ、IoTからのデータ、人工知能や機械学習からのデータを参照することで、現在の経営状況を正確に捉えた上で判断をくだすことができます。

データドリブンはなぜ必要なのか?

データドリブンの重要性が高まっている背景にはいくつかの理由があります。

その背景は多岐にわたりますが、データをいかに活用していくかが企業の明暗を分けてしまうほど重要視されているのです。

例えばマーケティング面においては以下のような背景があります。

  1. 顧客の購買行動が複雑になった

    デジタル化社会が進んだことでビジネスに生じた大きなインパクトとは、「顧客購買行動の複雑化」です。昨今の顧客はリアルとデジタルを自由に行き来し、情報を収集して、目的に沿った最適な製品・サービスを常に探しています。

    たとえば、ある企業がシステム会社に開発を依頼する場合、複数のシステム会社を招いてコンペを開き、要件に一番マッチしたところと契約するというのが従来当たり前だった光景です。しかし最近では、コンペsのものが無くなっています。

    顧客はシステム会社からの提案を受ける前に、ネットで製品情報や会社情報、事例情報や口コミなどを入念に調査して、そこからピックアップした特定のシステム会社だけにコンタクトを取ります。ある調査では、営業担当者にコンタクトを取る時点では6割方の購買プロセスが終了しているとのことです。

    このように、顧客の購買行動が複雑になった現代でも、継続的に利益を生み出すためにはデータドリブンを基本として経営とマーケティングが欠かせなくなっています。

  2. デジタルマーケティング技術が発展した

    デジタルマーケティングとは、リスティング広告を運用して検索結果ページに自社広告を掲載したり、YouTube等の動画プラットフォームで動画広告を配信したり、自社Webサイトにコンテンツを掲載して製品認知度を拡大したり、デジタル上で展開するマーケティングを指します。

    マスメディア全盛期ではテレビCMや雑誌・新聞広告、街頭広告などがマーケティングの基本でしたが、現在ではそのフィールドがデジタル上に完全移行しています。そして、そのデジタルマーケティングの施策効果を高めたり、効率良くマーケティング活動を実施したりするための技術が飛躍的に発展しました。

    デジタルマーケティング技術が発展したことにより、今までにないマーケティング施策が実行され、データドリブンマーケティングも多数展開されています。デジタルマーケティングにおけるデータドリブンは、より広範囲に、より複雑に、より高度に進化しているのが特徴です。

    そうしたデジタルマーケティング技術の活用ニーズが拡大していることから、データドリブンはさらに重要とされています。

データドリブンに欠かせない要素とは?

データドリブンを実施するにあたって欠かせない要素が4つあります。それが、「データ収集」「データ可視化」「データ分析」「アクションプランの策定・実行」です。

  1. データ収集

    データドリブンへ取り組むためには、当然のことながらデータが必要になります。従って、まずはデータを効率良く収集するための環境が必要です。

    IT活用が当たり前になった現代では、社内に複数のシステムが存在しています。その多くは個別最適化が進み、部門ごとに分散しているのが一般的なケースです。データドリブンを効率良く、正確に実行していくためには、そうした環境からデータを一元的に管理できる環境を整えることが大切です。

  2. データ可視化

    データを収集するための環境や仕組みが整っていても、データを可視化するための仕組みが無くては、各種データを加工するのに多くの時間が割かれてしまいます。しかし最近では、BI(Business Intelligence)ツールが発展したことにより、データ可視化が容易に行えるようになっています。BIツールの他にもDMPやWeb解析ツールを使用することで、データ可視化が可能になります。

  3. データ分析

    可視化したデータを分析するためには、データエンジニアやデータサイエンティストの存在が欠かせないと考えられていました。ただし、現在ではデータ分析機能が組み込まれてBIツール等も多く、データの可視化から分析まで自動化することも可能です。

    データ分析で大切なことは、たくさんの種類のデータ分析を実行することよりも、データに応じた適切な分析手法を選んだり、分析するデータに正確なあたりを付けたり、分析したデータをどう活用すべきかを理解することです。

  4. アクションプランの策定・実行

    データ分析結果からアクションプランの策定を行う際は、データから得られた情報を適切に捉えて、適切な方法でアクションプランを考えます。さらに、そのアクションプランを速やかに実行へ移し、実行結果の効果検証を行ってさらなる改善活動に繋げることが大切です。

データドリブンに欠かせないシステム基盤

昨今のデータドリブン経営、データドリブンマーケティングに欠かせないインフラストラクチャーとしてストレージがあります。

IoTやモバイルなどの台頭により、データは増え続けます。企業はいかにこの増え続けるデータと向き合うかが重要になってくるわけです。

リアルタイムに入力されるデータ、SFAやERPなどのシステムに蓄えられるデータ、サードパーティのデータなど、それらをうまく駆使できる企業が生き残れるのです。

また、これらのデータを低コストで運営するためには自社のストレージに加えてクラウドサービスなども検討する必要が出てきます。つまり、常に低コストなプラットフォームへとデータを縦横無尽に移動させられることも重要になってくるのです。

バックアップの問題、パフォーマンスの問題、運用負荷の問題、データ可搬性の問題、スケールに応じたコストの問題などなど、これらデータ・ドリブンな世界を実現させるためにはストレージこそが重要であると言っても過言ではありません。

NetAppでは、これらの課題を解決するためのシンプルなソリューションを提供しています。もし、データ・ドリブンな世界を目指すのであればNetAppにお声がけいただければ嬉しいです。

このブログは2023年8月まで公開していましたストレージチャンネルからの転載となります。

庄司 知代 (Tomoyo Shoji)

庄司 知代

2019年4月よりNetAppに入社。IT業界でのマーケティング業務にて長年に渡り培ってきた経験を活かし、ABM、イベント企画・運営、コンテンツマーケティング、広告など幅広くフィールドマーケティング業務に従事しています。

庄司 知代の投稿をすべて見る

次のステップ

Drift chat loading