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![]() 究極のストレージパフォーマンス NetApp VシリーズとTMS RamSan-500 2008年秋、NetAppは、フラッシュメモリデバイスを使った以下のような手法で、製品のパフォーマンスを高める戦略を明らかにしました。
この取り組みの詳細は、NetAppのホワイトペーパー「エンタープライズストレージにおけるフラッシュメモリ技術(Flash Memory Technology in Enterprise Storage)」で紹介しています。NetAppは、2009年を通じてこの戦略に沿った活動を展開する計画で、2008年には、フラッシュベースのキャッシュ製品の先駆けとして、DRAMベースのPerformance Acceleration Module(PAM)の出荷を開始しました。PAMの詳細は、Tech OnTapの最近の記事「ドライブを増設せずにパフォーマンスを強化」をご覧ください。 Vシリーズ/RamSanソリューションVシリーズ/RamSanソリューションは、NetApp V3170オープン ストレージ コントローラとTMS RamSan 500を組み合わせたものです。TMS RamSan 500は、フラッシュベースのエンタープライズ型RAIDアレイで、最適なパフォーマンスと信頼性を誇ります。この組み合わせは、遅延が決定的な重要性を持つ場合、そして運用コストとデータセンターの占有面積も重視される場合のストレージ ソリューションとして理想的です。 V3170/RamSanのパフォーマンスV3170/RamSanの構成と、FCディスク(15K RPM)を装備したV3170のパフォーマンスを比較するため、簡単なパフォーマンス測定を実施しました。ここでは、2つのシナリオを想定します。
表1)V3170/RamSanおよびV3170/FCディスク(15K RPM)の比較(容量が同じ場合)
2つのソリューションは、容量は同じでもIOPSと遅延は著しく異なります。ディスクソリューションでは、IOPSに現れているように、スピンドル数がI/O性能に直接影響を与えます。 次に、IOPSが同じ場合について、V3170/RamSanとV3170/FCディスクを比較します。 表2)V3170/RamSanおよびV3170/FCディスク(15K RPM)の比較(IOPSが同じ場合)
容量が同じ場合(表1)、V3170/FCディスクのスループット(IOPS)はV3170/RamSanの約7%に過ぎず、加えて遅延も大幅に増えています。一方、IOPSが同じ場合(表2)、V3170/FCディスクは27TBのディスク容量(14ディスクシェルフ)が必要であり、なおかつディスク数が増えても、ディスクドライブの機械的な限界により遅延が改善されないことを示しています。これは、高性能データベース アプリケーションによくある状況です。すなわち、容量がそれほど必要ない場合でさえ、スピンドル数を高くして(したがって設置スペース、消費エネルギー、冷却のニーズも増大)、必要なI/Oスループットを得る必要があるということです。 Vシリーズ/RamSanで向上するアプリケーションVシリーズとRamSanの複合ソリューションは、遅延を大幅に短縮しスループットを飛躍的に向上しますが、これはどんなアプリケーションに有効か、皆さんはもうお分かりでしょう。 一般にフラッシュメモリ デバイスの恩恵を受けるのは、シーケンシャルな負荷ではなくランダムなI/O負荷のあるアプリケーションで、オンライン トランザクション プロセシング(OLTP)などのデータベース アプリケーションがこれに当たります。データベース全体をRamSanのストレージに保存できる場合は、このソリューションによって遅延とスループットが直ちに改善されることになります。より大型のデータベースの場合は、Redoログ、インデックス、TEMPスペースなどのホットファイルだけをRamSanに保存し、残りをハードディスクドライブに保存することで、RamSanの短い遅延を生かすことができます。 一般的に、データセット全体またはアクティブデータセットがRamSanメモリに収まるアプリケーションなら、このソリューションによってパフォーマンスを向上できる可能性があります。特に、コンピュータアニメーションに使用されるレンダーファームなどのように、パラレルに動作する複数のサーバからデータセットにアクセスする場合がこれに当たります。もちろん重要なのは、ディスクI/Oによってアプリケーションが阻害されているかどうかです。 I/Oに阻害されているアプリケーションアプリケーションのパフォーマンスを改善する場合、ストレージの検討は後回しになるケースがほとんどです。 図1)アプリケーションのパフォーマンス向上における一般的なアプローチ その理由の1つは、I/Oパフォーマンスの把握方法があまり理解されていないことです。しかし、OS、ストレージシステム、アプリケーションの各レベルでI/Oパフォーマンスを解析するツールは多数出回っていて、I/Oの問題を調査するのに役立ちます。 OS用のI/O解析ツール Microsoft® Windows®の場合、システムのパフォーマンスを解析する最善のツールは、Performance Monitorです。残念なことにPerformance Monitorは、明確なI/O待ち時間の統計データを表示しません。しかし、リアルタイムのプロセッサ パフォーマンス レベルとディスクキューの統計データは確認することができます。「Processor: % Processor Time」は、プロセッサが実行する実際の処理量を測定します。「Avg Disk Queue Length」は、処理中のI/O動作の数を示します。システムが大量のトランザクションを処理する際に、ディスクキューレベルが非常に高いにもかかわらず、「% Processor Time」が100%を大きく下回る場合は、サーバのI/O待ち時間が長いと推測できます。 ストレージシステム ツール これらのNetAppツールの詳細な用法は、Tech OnTapの過去の記事「NetAppストレージのパフォーマンスの監視、トラブルシューティング、および改善」およびテクニカルレポート3235「ストレージ パフォーマンスの管理(Storage Performance Management)」をご覧ください。 アプリケーションツール Statspackレポートには「時間のかかるイベントのトップ5(Top 5 Timed Events)」セクションがあります。I/Oがデータベースのパフォーマンスを阻害しているかどうかを判断するには、まずここを見てみましょう。 図2)Top 5 Timed Events(15分間隔)を示すOracle Statspackレポートの一部 図2から明らかですが、この15分の間にデータベースは、合計経過時間の83%をデータの読み出しに費やしています。ウェイト総数を経過秒数で割った平均遅延はウェイト当たり5.25msで、まずまずと言えますが、このデータベースのパフォーマンスを大幅に高めるには遅延をさらに短縮するしかありません。Vシリーズ/RamSanの組み合わせは、この目的に最適なソリューションです。Oracle®のI/Oパフォーマンスの詳細は、Texas Memory Systemsの最近のホワイトペーパー「SSDによるOracleのパフォーマンス向上(Faster Oracle Performance with Solid State Disks)」をご覧ください。最終的な導入のシナリオ:FlexCacheとRamSan他の大型ストレージ同様、NetApp V3170とTMS RamSanの組み合わせも大きな投資であり、特に、1つのアプリケーションを高速化するための投資としてはかなり高額です。NFSベースの環境では、このソリューションを導入するに当たって、ネットアップのFlexCacheソフトウェアを使ってキャッシュ アーキテクチャを構築するという手法もあります。 キャッシュ アーキテクチャでは、プライマリストレージ システムとコンピュータサーバまたはデスクトップ クライアントの間に、高速のストレージキャッシュが論理的に存在します。初めて読み出されたデータは自動的にこのキャッシュ層にコピーされ、次回からは、元のストレージシステムではなくキャッシュから読み出されます。NetApp VシリーズとTMS RamSanの複合ソリューションとともに集中型のキャッシュ層に投資すれば、複数のストレージシステムとアプリケーションにわたってその投資を生かすことができます。また、大容量のディスクドライブをより経済的にプライマリストレージに導入することも可能で、それによって性能が低下することはありません。さらに、ホットデータが自動的にキャッシュされるため、手作業でのデータ管理や移行ソフトウェアは不要です。 図3)V3170/RamSanを高性能キャッシュ層として使用するFlexCacheアーキテクチャ常設ストレージ この手法は、ソフトウェアのビルドを平行して行う場合のほか、アニメーション レンダリング、電子設計の自動化、耐震解析、金融市場シミュレーションなど、計算集約型のアプリケーションのスピードアップに非常に効果的であることが実証されています。複数の計算サーバによって同じデータが並列的に読み出されるアプリケーションなら、どんなものに対しても、この手法を活用することができます。 まとめNetApp V3170とTMS RamSan-500の組み合わせは、I/Oによって阻害されている、またはディスク遅延がネックとなっているアプリケーションにおいて、遅延を大幅に(10ミリ秒から最小1ミリ秒に)削減し、50,000のIOPSを実現することができます。卓越したパフォーマンスを備えたこのソリューションは、クリティカルなアプリケーションにおいて非常に高い費用効果を発揮します。また、エンタープライズクラスのデータ管理機能を備えているため、既存の環境にも容易に導入できます。
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