「NetApp Focus 2005」基調講演サマリー: ネットアップ社長 トーマス・メンドーザ「ネットアップ成功の理由および国内ビジネス展望」

2005 年 5 月 26 日 - 日本ネットワーク・アプライアンス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木康正、以下「日本ネットアップ社」)は本日、同社国内初のユーザーカンファレンス「NetApp Focus 2005」を、六本木アカデミーヒルズ40にて開催しました。

午前の基調講演では、米ネットワーク・アプライアンス社(以下、「ネットアップ社」)社長、トーマス・メンドーザがビデオにて講演を行い、ネットアップの成功の理由について語ると共に、今後の日本市場での更なる成長期待について述べました。

■ネットワーク・アプライアンス社 社長 トーマス・メンドーザの講演概要
当社は昨年、前年比35%以上の成長を達成しました。一方、市場の成長率は6%に留まっています。つまり、ネットアップ社が世界的に見ても確実にシェアを伸ばしているということです。当社は約18億ドルの収益をあげており、世界で4番目に大きなストレージ・ベンダーに成長しました。これは、設立13年の企業としては画期的な成功と言えるでしょう。

ネットアップ社成功の理由
ネットアップ社が10期連続で30%を超える四半期成長率を達成できたのは、なぜでしょうか?それは当社が、最小限の投資で最大限の成果を得るという基本的なニーズを満たす、高い成長率を見込める分野に焦点を絞ってきたからです。市場に資金が溢れていた2000年より前は、既存のインフラの内容に関係なく、当社のアプリケーションをできるかぎり迅速にお客様に使用していただくことが目標でした。しかしながら、2000年以降、世界的な景気後退に伴い、お客様の関心は、「少ない投資でより多くを得るには、どうすればよいか?」ということに変わりました。投資対象になるのは、投資回収率が1年未満のものなのです。

最初に焦点を絞った分野は、データ統合です。ネットアップ社の製品基盤はUNIXですが、当社はWindowsでの統合に注目しました。世界で最も多くのWindowsユーザが存在するウォール街では、あらゆるWindows統合に当社の製品が採用されています。Windowsでの統合には拡張性が必要ですが、NetAppの製品はWindows環境で他のどのサーバよりも優れたパフォーマンスを発揮し、アプリケーションを簡単に配布することができます。Citi Group、Goldman Sachs、JPMorgan Chase、Merrill Lynch、Morgan Stanleyなどの有名企業での実績が、Windows統合におけるお客様への安心感をもたらしています。

2つめの分野はLinuxです。Linuxの市場は急成長しましたが、SANがその理由ではありません。Linuxサーバに比べると接続コストはかかるものの、当社はLinux市場の主要ベンダーとなり、最終的にはデータベースの主要ベンダーとなりました。世界最大のデータベース・サプライヤであるOracle社のeBusinessスイートのインフラストラクチャは、当社の製品を基盤としており、2,500テラバイトを処理しています。非常に素晴らしいアプリケーションで、OracleがASPとなり、世界最大規模の12,000台のLinuxサーバがeBusinessスイートを稼働させています。当社の製品ではSANまたはNASを構築できますが、Oracleでは高いパフォーマンスをメリットと捉え、ネットワーク接続を採用しています。「納得できる利点が実証されるまでは、自分の環境を複雑にしたくない」とOracleのCIOが主張しているからです。

どの分野を統合するかに関係なく、あるいはすべてを統合したとしても、当社が提供する最大の利点は、システム全体が共通アーキテクチャであること、つまり、1つのファイル・システムであるということです。特定のアプリケーションまたは特定の接続のために、特定の製品を選択する必要がなく、SANでもNASでもインターフェイスを変更するだけで、ストレージを切り離すことができます。この管理作業の容易な利点を採用しているのが当社最大の顧客であるYahoo社で、11ペタバイト、つまり11,000テラバイトのデータを扱っています。Yahoo社の管理者は、わずか8名で、これは単一アーキテクチャでなければ不可能なことであり、この環境を提供できるのはネットアップ社だけです。

統合したあとに発生するのが、「情報をどのように回復すればよいか?」という大きな問題です。9.11事件のあと、ウォール街は6日以内に取引を再開したことは誰もが知っています。しかし、実際にすべてを回復するには90日かかったのです。現在、Windowsを使用しているウォール街の企業は、ディスクからディスク、すなわちプライマリ・ストレージから安価なATAストレージへのバックアップに移行しています。当社は、ディスクからディスクへのバックアップという分野で、前年比78%の成長を遂げ、その先駆的企業となっています。お客様にとっての利点は、きわめて短時間でデータを回復できることであり、その結果、より多くの統合が可能になり、回復力と信頼性に優れたシステムを構築できます。テープを使用できないということではありませんが、常に役立つとは限りませんし、緊急時には使用できません。したがって、ネットアップ社が提唱するディスクへのバックアップが主流になりつつあるのです。

3つめの分野は、ディザスタ・リカバリです。当社は、プライマリ・ストレージを安価なストレージにバックアップし、変更情報だけをネットワーク上で転送するという方式を開発しました。米国の大手航空会社であるSouthwest Airlinesでは、NetAppのストレージを100%使用したディスクからディスクへのデータ回復の採用が、そのままディザスタ・リカバリ対策になっています。つまり、ディザスタ・リカバリのための投資はゼロなのです。

最後の分野は、リモート・オフィスのコスト削減です。リモート・サイトは予想以上にデータ量が多く、データのバックアップ、回復、および管理に時間と費用がかかります。そこで、多くの企業では、データに人材を費やすのではなく、データを取り出して、人材のいる場所に変更箇所だけを転送しています。例えば、Morgan Stanleyはアジア地域で、大型のグローバル・インテグレータを使用して、15カ国をサポートしていました。その後ベトナム、カンボジア、タイなど15カ国全てにアプライアンスを配備し、データのスナップがオーストラリアに転送されるようにし、ローカルでのバックアップは行っていません。これで、70%のコスト・ダウンに成功しています。

これらの4つの分野、およびキャッシングというもう1つの分野により、ネットワーク上でデータを迅速に移動できます。これは、アジアでは非常に重要なことで、ネットアップ社は世界の主要キャッシュ・ベンダーであると言えるでしょう。当社が急速に成長を遂げたのは、これらの分野に注目したからです。

さらに重要なことは、パートナーシップです。当社は、パートナーシップに関しても驚異的な成果をあげています。Oracleとの提携については、既にお話したとおりですが、昨年は東京をはじめオーストラリアのメルボルン、サンディエゴ、サンフランシスコで開催されたOracle Worldで、私が基調講演を行いました。VERITAS社の場合も、VERITAS VISIONで基調講演を務め、今年の基調講演は、当社のCEOであるDan Warmenhovenが担当しました。これらは、当社とこれらの企業とのパートナーシップの証です。また、ボストンでのSAPPHIREでは、SAPと共に出展します。事実、当社は昨年、ドイツだけで新規に100件のSAPシステムを販売しました。当社のSAP対応製品は拡張性に富み、コスト・パフォーマンスに優れ、mySAPを容易に利用できます。我々のパートナーシップは長年にわたるもので、SAP対応製品であるFlexFrameは、非常に好評です。4社目のパートナーシップはMicrosoftです。Microsoftとは、かつてないほどの素晴らしい関係を築きました。最大のアプリケーションは、Exchangeの統合です。他のどのアプリケーションよりも、NetApp製品での売上げを伸ばしています。昨年の当社の最後の成果となったのが、FileNetです。FileNetは、保険業界では非常に有名なベンダーです。バックアップの強化を望んでいたFileNetでは、これまで使っていたオプティカル製品を、当社のNearStore製品に取り替えました。

最後に申し上げておきたいことは、最近の調査によれば、ネットアップ社は顧客満足度にも優れているということです。おかげさまで、当社は、顧客満足度に優れている世界有数の企業の一つにあげられています。ネットアップ社のお客様であり、一緒に仕事をさせていただく機会を与えてくださった皆さまに、心から御礼を申し上げます。

国内でのビジネス展望
日本の経済はほぼ横ばい状態が続いており、多数のベンダーが過去3、4年のあいだに事業の縮小を余儀なくされています。しかしながら、7年前の日本ネットアップ設立以来、当社は成長あるのみです。事実、昨年の日本での成長率は50%を超え、日本はネットアップ社にとって最も高い成長を遂げています。その成長の理由の1つとして当社のパートナーシップがあげられます。Microsoft、Oracle、SAPとの提携がすべて成功し、お客様にとってネットアップ製品は買いやすい製品になりました。さらに重要なことは、日本での当社のパートナー企業が当社に対して素晴らしい投資成果をあげ、市場にソリューションをもたらしたことでしょう。伊藤忠テクノサイエンス(CTC)、富士通、丸紅ソリューション、兼松エレクトロニクスをはじめ昨年当社のパートナーシップに加わったNTTデータといった企業が、国内の大手企業にソリューションを提供しました。これらの国内パートナー企業による投資成果は実に素晴らしく、昨年だけで、パートナー企業のNetApp関連の収益は倍増しています。

1年前、ネットアップ社はサポート対応の人材への投資を33%増加しました。お客様のアプリケーションの利用を促進するSEと、パートナーを支援する営業の両方を強化しました。つまり、当社は、日本での事業に対して、かなり強気なのです。我々の日本への関心は、今後さらに深まるでしょうし、来年度も当社の投資が増大することは確実です。日本は当社の主要市場であり、私は個人的にもエグゼクティブ・スポンサーとなっています。私は、ネットアップ社と日本の関係、日本でのパートナーシップをさらに強化し、皆さまに成功していただけますよう、最善を尽くすことを確約いたします。

ネットアップ社について
ネットアップ社は、今日のデータ集約型企業に対して統合ストレージ・ソリューションを提供するリーダー・ベンダーです。1992年の創立以来、ネットアップ社は、ストレージの進化を推進するために、テクノロジや製品の開発と、パートナーの開拓を行ってきました。ネットアップ社のソリューションおよびサービスに関する情報については、www.netapp.comおよび http://www.netapp.com/jp をご覧ください。

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