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Windowsストレージとサーバの統合による大きなメリット

新しい治療薬に関する一連の臨床試験は、莫大なコストと長い時間、大量のデータ処理を必要とするプロセスです。小規模な会社にとって、リソース(特にITリソース)への負担は相当なものです。

私が2年半前にOsiris Therapeuticsに入社したころ、当社はちょうど世界初の幹細胞療法を商品化するための臨床試験を行っていました。そのため、必要となるデータ・ストレージ容量が急激に増え続けていました。以来、当社のインフラは進化し、Windows®サーバを完全に仮想化するとともに、すべてのWindowsストレージとファイルをクラスタ構成のNetApp®ストレージ・システムに一元化し、高度な可用性、拡張性、管理性を実現しています。このインフラは現時点で当社のニーズを満たしているだけでなく、少なくとも今後12~24カ月間は必要に応じて成長していくことができます。ストレージの十分な空き容量の確保に絶えず腐心する必要はなくなりました。

この記事では、当社のインフラの進化を振り返るとともに、現在の状況と今後の展望について説明します。また、当社がこのように決断するに至った根拠と、正しいパートナーを選ぶことの重要性についてもお話します。

急増するデータ容量との格闘

私がOsirisに入社した当時の環境は、物理サーバとVMware®仮想サーバを組み合わせて、Microsoft® Exchange、Microsoft SQL Server®、SymantecTM Enterprise VaultTMなどに加え、いくつかのWindowsファイル・サーバを運用するという、ごく普通のWindows環境でした。すべてのサーバでローカル・ストレージを使用していました。

SANでは需要の増大に追いつかない

私たちは、このアプローチをいつまでも続けるわけにはいかないとすぐに実感し、HPストレージ・アレイを導入して6 TBのiSCSI SANを実装しました。このSANを使ってVMware仮想マシンやEメール・アーカイブなどのニーズに対応していましたが、あっという間に容量不足になってしまいました。結局、仮想マシンのパフォーマンス問題を解決するために、2台目のHPアレイを購入しましたが、そのすぐあとに、ディスク・シェルフを増設する必要に迫られました。またしても容量不足になったからです。

Windowsファイル・サーバでの苦労

Windowsファイル・サーバについても、同じような問題に直面していました。ローカル・ディスク・ストレージを装備したWindowsファイル・サーバに、臨床試験で収集された大量のファイル・データを保存していました。ファイル・サーバは当初1つでしたが、すぐに3つに増やしました。絶えずディスクを増設するとともに、必要なスペースを確保するため、ファイルやフォルダの圧縮という手段に訴えることもありました。

見直しの時期

この段階で、私たちは一歩引いて考え直しました。増え続けるストレージ容量に追いつくために、6カ月にも満たないサイクルでその場しのぎの対策を繰り返すのではなく、2年間は変える必要のないソリューションを導入できないものでしょうか。NetAppだけでなく、HP、Dell、EMCなど、さまざまな選択肢を検討しました。

最終的にNetAppを選びましたが、その理由は、ただ単に製品を売るだけでなく、長期的な関係の構築に関心のあるパートナーに当社のインフラを託したいと考えたからです。当社のシステム・インテグレータであるCTI、そしてNetAppが、まさにそのパートナーでした。さらに、当社で必要なすべてのプロトコル(NFS、CIFS、iSCSI)を1つのプラットフォームでサポートできる、NetAppユニファイド・ストレージ・アーキテクチャの多機能性も決め手となりました。単一の管理インターフェイスとデータ保護戦略を併せ持つ単一のストレージ・システムで、従来のストレージ(SANストレージ、ローカル・ディスク、Windowsファイル・サーバ)のすべてを置き換えることができます。また、重複排除はこれから重要性が増すと考えられ、NetAppシステムで提供される通知機能も気に入りました。

NetAppでの統合

私たちはCTIと協力し、NetApp 2050c(17 TBの物理ストレージを備え、iSCSI、CIFS、NFSに対応)への完全な統合計画を策定しました。この計画には、次の要素が含まれていました。

  • NFSを使用してVMwareデータストアを統合
  • iSCSIを使用して既存のMicrosoft SQL Serverデータベースとログを統合
  • Symantec Enterprise Vaultを仮想化し(P2V)、NFSを使用してストレージを一元化
  • Exchangeを物理環境から仮想環境にマイグレーション(P2V)
  • Windowsファイル共有をNetAppに移行
  • NetApp SnapManager® Suite for Virtual Infrastructure、Exchange、およびSQL Serverの必要な要素を実装

NFS上でのVMware運用

CTIの助言に従い、バックアップのパフォーマンスと簡易性を考慮して、VMwareデータストアをiSCSIからNFSに移行することに決定しました。この判断は賢明だったと考えています。VMware環境のデータ管理とバックアップを容易にするため、従来のvRanger実装に代えてSnapManager for Virtual Infrastructure(SMVI)を実装しました。現在、当社では日単位のSnapshotTMコピーと週単位のテープ・バックアップを組み合わせ、環境を保護しています。

VMware環境では重複排除を実装し、複数の仮想マシンが同じOSを稼働することによって発生するストレージ・データの重複を排除しています。

SQL ServerとEnterprise Vault

当社では主にBlackberryサーバとSymantec Enterprise Vaultをサポートする目的で、Microsoft SQL Serverデータベースを使用しています。SQL Serverユニットはすでに仮想化していたので、後は単にストレージをSANからNetAppに移行するだけでした。この環境では、NetApp SnapManager for SQL Serverによって、SMVIと同様にバックアップなどの機能が提供されます。

Enterprise Vaultはまだ物理サーバで稼働していました。プロジェクトの一環として、このサーバのP2Vマイグレーションを実行し、NetAppストレージ上のNFSボリュームにEnterprise Vaultを移行しました。

Exchange

臨床試験は長期にわたるため、社内だけでなく、提携先や試験に参加する病院とのコミュニケーションが不可欠であり、その情報を保護することがきわめて重要です。臨床試験で使用するデータについては、アメリカ食品医薬品局(FDA)が定めたいくつかのガイドラインがあります。システムには物理的にも論理的にもセキュリティが要求されます。ファイルやフォルダへのアクセスに関する監査証跡を提出する必要があり、日付と時刻のタイムスタンプも正確でなければなりません。従来のようにローカル・ストレージを備えたWindowsベースのサーバを1年おきに変更している状態では、この条件をクリアすることはできませんでした。

従来はパフォーマンスについての懸念があったため、物理サーバでExchangeを運用していました。しかし、P2VマイグレーションとNetAppによるバックエンド・ストレージへの移行を行っても、何も問題は起こりませんでした。他のアプリケーション環境と同様に、高速で一貫性のあるバックアップのため、SnapManager for Exchange(SME)を実装しました。SMEを使用して1時間ごとにExchange環境のSnapshotコピーを作成し、この重要なリソースを保護しています。

Windowsファイル・シェア

主に臨床試験が原因で、ファイル・シェアに保存されるデータは2年半の間に6倍以上に増えています。3つのWindowsファイル・サーバの全データを中央のNetAppストレージ・システムに移行した結果、3台のサーバが不要になり、この重要なデータのSnapshotコピーを1時間ごとに作成できるようになりました。また、当社では紙の資料を電子フォームに変換する作業も進めています。これにより、アイアンマウンテンから記録書類を取り寄せる必要もなくなり、迅速にデータへアクセスできるようになります。

現時点までの成果

この移行作業は2009年6月にすべてのフェーズを実施しました。その経過はきわめて満足のいくものでした。これらの変更を行った結果、次のものを廃止することができました。

  • 5台の物理サーバおよび対応する直接接続ストレージ(DAS)
  • 2つのHP SAN(6 TBのSATAストレージと1 TBのSASストレージを含む)

図1) Osiris Therapeuticsの現在のWindows環境

節約効果を直接、数量化したわけではありませんが、以前は天井取り付け型の空調装置を4台使っていたのに対し、現在は熱の放出量が著しく減ったため、2台の床置き型の装置で間に合うようになりました。これはインフラの消費電力量が減ったため、冷却に必要な電力も減ったことを如実に表しています。

重複排除

プライマリ・ストレージでNetApp重複排除機能を使用することで、さらなる節約が可能になりました。CIFSとNFSボリュームの重複排除は、次のように著しい節約効果を示しています。

  • CIFS:35%
  • NFS:22~76%

さらに、重複排除によって仮想サーバ環境の冗長性を排除できたため、余分なストレージをほとんど消費せずに仮想サーバを追加できるようになりました。

バックアップの合理化

管理という観点から最大の節約効果が上がっているのは、バックアップのアプローチを合理化した点です。以前は4種類もの方法を使い、必死でバックアップするという状況でした。現在、最重要アプリケーション(Exchangeとファイル・ストレージ)については1時間ごとにSnapshotを、その他(SQL Server、Enterprise Vaultなど)については日単位のSnapshotを作成しています。何時間もかけて実行していたバックアップがわずか数秒で済むようになり、リストアも同じように迅速に実行できます。VMotion®などのVMware機能と矛盾が生じることもありません。さらに、バックアップは常に成功し、その旨の通知が定期的に送られてきます。従来の方法では、バックアップの失敗は珍しいことではありませんでした。

NetApp SnapManagerツールでプロセスを自動化し、VMware環境、Exchange、およびSQL Serverで一貫性のあるバックアップを実行できるようになりました。以前はSQL Serverバックアップを実行する際、Blackberryサーバでデータベースの脱落が目立ちましたが、この問題も解消されています。

管理がすばやく簡単に

驚いたのは、私が扱ったことのある他社製ストレージ(EMC、HPなど)と比べて、NetAppストレージ・システムは全体的に管理が非常にユーザフレンドリーである点です。最近、Enterprise Vaultのリテンション・ポリシーを変更したところ問題が発生し、Exchangeに全体をダンプして戻す必要が生じました。Enterprise VaultもExchangeデータベースもNetAppストレージを使用していますが、このプロセスを非常にすばやく実行できました。途中、Exchangeでスペースが不足しましたが、一瞬のうちにボリュームを拡張し、ダンプを続行することができました。これはまさに命拾いでした。その後、プロセスはあっという間に完了しました。

パフォーマンス

パフォーマンスの点では、これらの変更を行ってからも、全般的に以前と同じか、それ以上のパフォーマンスを示しています。Enterprise Vaultについては、サーバを仮想化した後の方が、実際にパフォーマンスが上がっています。データベースとVaultが、従来に比べてずっと多くのディスク・スピンドルに分散されているためです(NetAppフレキシブル・ボリューム—FlexVol®—は、できるだけ多くのスピンドルに各ボリュームのI/Oを自動的に分散します)。Exchangeについても同じことが言えます。Exchangeに割り当てたRAM容量を16 GB(物理サーバ)から6 GB(仮想サーバ)に減らしましたが、I/Oが改良されているため、パフォーマンスは以前よりも良好です。

将来への準備

以上、説明した成果はどれも重要なものですが、Osirisにとって最大のメリットは、当社の科学者たちがITやデータ・ストレージの制約を気にせずに仕事を進められるようになったことです。以前はデータの保管を外部の業者に委託することもありましたが、今は社内でデータを保管しているので、すばやく効率的に分析を行うことができます。また、より確実にデータを保護できるようになったため、安心感も高まりました。このソリューションによって作業効率が向上し、近い将来、必要となる成長に向けて着実な準備体制が整いました。

当社の次なるステップは、SnapMirror®の実装によるオフサイトへの重要データのレプリケーションになるでしょう。オフサイト・ストレージが必要になった時点で、このソリューションを実装する予定です。また、Single Mailbox Recovery for Exchangeの追加も検討することになるでしょう。

今回の導入では、新しいテクノロジを簡単に実装してセットアップすることができました。Osiris Therapeuticsは、社員70名、IT専門スタッフ2名という小所帯です。このプロジェクトを成功に導いた勝因は、NetAppとCTIという信頼できるパートナーの存在でした。計画のあらゆる段階で、中断の少ない、迅速な実装が可能になるよう、CTIの専門技術者の支援を受けることができました。

Keith Alioto
ITディレクター
Osiris Therapeutics, Inc.

Keith氏は2年半にわたりOsirisのITディレクターを務めています。同社の目標であるFDA認可を達成するため、迅速で効率的なITを提供することが彼の最大の目標です。Osirisに入社する以前、LCG TechnologiesでITプロジェクト管理者として1年半、某ベンチャー企業でITディレクターとして4年の経験があります。
 

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