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ExpressPod
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ネットアップとCisco共同開発のFlexPod®データセンター プラットフォームは大好評を博していますが、中堅企業のニーズに応えるためには若干手を加える必要がありました。中規模サイズの企業はコストに敏感なだけではありません。往々にして、限られた数のIT担当者で重要なデータセンター インフラを管理しているものです。

ExpressPodは、ワークロードの量がさほど多くなく、業務に従事できるIT専門スタッフが限られている環境に特化したインフラ ソリューションです。FlexPodが拡張性と柔軟性を第一に設計されているのに対し、ExpressPodでは、価格の手ごろさ、導入の容易さ、管理のしやすさを何よりも重視しました。このためExpressPodには、テスト済みの標準的な構成を2種類用意し、併せて管理の合理化のために、インフラ管理ソフトウェアのオープン エコシステムを利用できるようにしました。

私どもは10月10日にバルセロナで開催されたVMworld EuropeでExpressPodを発表しましたが、そのときの反応から、ネットアップとCiscoのアプローチに間違いはなかったと考えられます。記録的な数のパートナー企業が、詳細を知ろうとブースに集まって来たからです。

本稿ではExpressPodについて、最適な環境、主なコンポーネント、選択の基準を含めて詳しく解説します。

ネットアップとCisco共同開発の新製品、ExpressPodデータセンター ソリューション(バルセロナで開催されたVMworldでの展示の様子)

図1)ネットアップとCisco共同開発の新製品、ExpressPodデータセンター ソリューション(バルセロナで開催されたVMworldでの展示の様子)

最適な環境

ExpressPodは主に、従業員数500人未満の企業を対象に設計されています。FlexPodのような機能セットは比較的規模の小さい企業にもニーズがあるのですが、コストと管理の負担があまりにも大きすぎます。特に、IT担当者が1人ないし数人しかいない企業には重すぎる負担です。

成長中の中堅企業は、ITを効率化し、同時に複雑さとコストを軽減する必要があります。ExpressPodは、Eメール、コラボレーション、コンテンツ管理などのアプリケーションを単一のプラットフォームに統合する設計になっています。ExpressPodの統合アーキテクチャとシンプルなプロセスを使用すれば、ITリソースの管理を強化して共有仮想環境へとスムーズに移行できます。

私どもはまず、VMware® vSphere® 5を使用し、ハイパーバイザ レベルでExpressPodをテストしました。今後は他のハイパーバイザや各種のワークロードでも検証し、ExpressPodのターゲット市場で最も普及が進んでいるアプリケーションに優先的に取り組んでいく予定です。

ExpressPodの利点

ExpressPodを使用すると、共有ITインフラを簡単に導入できます。標準化したコンポーネントを統合しているため、繰り返し可能な一貫した手法で導入を迅速に完了できます。以下のような作業を推測に頼って進める必要がほとんどなくなります。

  • リソースの調達。
  • キャパシティ プランニングとサイジング
  • 仮想環境への移行
  • 運用とプロビジョニング

ExpressPodは次のようなメリットをもたらします。

  • リスクを抑えながら導入を迅速化:ExpressPodは構成済み、検証済みソリューションであるため、速やかに入手して運用を開始できます。アプリケーションの導入もほとんど問題なく、迅速に完了できます。
  • 一元管理:パートナー企業が提供する Cloupia Unified Infrastructure Controllerなどのツールを使用すると、単一のコンソールからExpressPodの全コンポーネントを管理できます。複数のツールを使用して、コンピューティング、ネットワーク、ストレージを個々に管理する必要がありません。
  • 中堅企業向けの価格設定でエンタープライズクラスの機能を提供:ExpressPodは他社に引けを取らない価格設定を実現していますが、価格の手ごろさと引き換えに、パフォーマンスや機能、効率性が低下しているわけではありません。業界最高レベルのコンポーネントを使用し、一般に、中堅企業向けソリューションには実装されることのない機能を提供しています。
  • 既存のネットアップ環境やCisco環境に完全統合:FlexPodプラットフォームやNetApp FASシステム、Cisco® UCS™サーバ、Cisco Nexus®スイッチが導入されている環境では、ExpressPodがこうした機器と融合してシームレスに連携します。IT担当者を新たにトレーニングしなくても、たとえば、ExpressPodから既存のFlexPodやネットアップ ストレージへとデータを複製して、バックアップやディザスタ リカバリ(災害復旧)を実行できます。

ExpressPod構成の詳細

ExpressPodは、ネットアップとCiscoのコンポーネントを使用したソリューションで、両社による全面的な検証済みです。Cisco Nexus 3048スイッチ、Cisco UCS C220 M3ラックマウント サーバ、NetApp FAS2220または2240ストレージ システムをベースに、2種類の標準構成が用意されています。

表1)ExpressPodの構成

構成の種類Nexus 3048
スイッチ
UCS C220 M3
サーバ
NetAppストレ
ージ システム
ドライブ / 容量
(基本構成)
小規模構成22FAS2220A*600GBx12 / 7.2TB
中規模構成24FAS2240A*600GBx24 / 14.4TB

*HAペア構成

ExpressPodは小規模構成と中規模構成で提供

図2)ExpressPodは小規模構成と中規模構成で提供

ストレージ

ExpressPodには、7-Modeで稼働するData ONTAP® 8.1.1以降を搭載したNetApp FAS2200シリーズ ストレージ システムが使用されています。ストレージはどれも、2台のストレージ コントローラを使用したハイアベイラビリティ(HA)構成で、一方のコントローラに何らかの理由で障害が発生しても、もう一方がワークロードを引き継ぐ仕組みになっています。どちらか1台のコントローラに全てのワークロードをテイクオーバーさせれば、システムを停止せずに保守を実行することも可能です。

NetApp FAS2220 は小規模構成に使用するストレージで、内蔵ドライブで12本のディスクをサポートします。また、外付けディスク シェルフを最大2台追加して、合計60ドライブをサポートすることもできます。NetApp FAS2240 は中規模構成で提供されるストレージで、内蔵ドライブでは最大24本、外付けシェルフを使用すれば最大144本のディスクドライブをサポートします。FAS2200シリーズにはユニファイド ストレージ アーキテクチャが採用されているため、NAS(NFS、CIFS)とSAN(iSCSI)の2つのデータ アクセス要件に対応できる構成となっています。また、ネットアップのストレージ プラットフォームに求められる機能であれば、統合データ プロテクションや先進のStorage Efficiencyを初め、組み込みのシンプロビジョニング機能、重複排除、圧縮など、すべての機能が提供されます。

FAS2200シリーズは、上位プラットフォームと同じData ONTAPオペレーティング環境を実行するため、提供する機能も同じなら、管理方法も同じです。他のFASシステムやFlexPodでトレーニングを受けた担当者であれば、FAS2200シリーズもExpressPodも、設定や使い方が非常に簡単なことに気付くでしょう。

サーバ ハードウェア

ExpressPodのコンピューティング構成には、2台または4台のCisco Unified Computing System™(UCS)C220 M3ラック サーバを使用しました。どのサーバにも、8コアのCPUが2つと64GBのメモリが装備されています。この1Uサーバは高密度で汎用性に優れており、多種多様なビジネス ワークロードに応える高パフォーマンス サーバとして最適です。具体的には、以下のようなワークロードに対応します。

  • データベース、ミドルウェア
  • 高パフォーマンスの仮想デスクトップ
  • ITインフラ、Webインフラ

ネットワーク

ExpressPodを実現するCisco Nexus 3000シリーズ スイッチは、低遅延、高密度のレイヤ2 / 3スイッチで、Virtual PortChannelやNetwork Address Translation(NAT;ネットワークアドレス変換)といったミッションクリティカルな機能を提供します。ExpressPodに使用するNexus 3048は1RUスイッチで、48個の100 / 1000Mbps RJ-45ポートと、4個の1 / 10Mbps SFP+アップリンク ポートをサポートします。Nexus 3000シリーズは、Nexus 3000シリーズ スイッチと同じバージョンのNX-OSを実行するため一貫性が保たれます。

ExpressPodでは、FlexPodに使用するNexus 3000スイッチ、Nexusファブリック エクステンダ、UCSファブリック インターコネクトの代わりにNexus 3048スイッチを使用することで ネットワーク ファブリックの複雑さを軽減し、コストを抑えています。

管理

ExpressPodには管理ソフトウェアのオープン エコシステムが整っており、ご希望の管理ツールを選択可能です。たとえば、Cloupia Unified Infrastructure Controllerでは、すべてのリソースを単一のインターフェイスで管理できます。インフラが物理か仮想かを問わず、統合されたダッシュボードから完全に監視、管理でき、徹底した環境の制御が可能になります。

サービスとサポート

Ciscoとネットアップは、共同サポート モデルによる合理的なサポート対応を実現しています。そのため、ExpressPodに関する潜在的な問題を特定し、速やかに解決できます。ここにも、FlexPodで成功を収めているサポート モデルをそのまま採り入れました。サポートの要請方法がシンプルなため、貴重な時間や労力を節約できます。

ExpressPodの拡張性

ExpressPodシステムは、コンポーネントを追加してスケール アップすることも、別のExpressPod構成を追加して環境をスケール アウトすることも、どちらも可能です。 サーバやストレージ容量をモジュール式に追加することで、ワークロードの要件に合わせてスケール アップできます。

  • ExpressPodの2つの構成は、どちらもC220 M3サーバ20台まで拡張可能です。
  • ExpressPodの小規模構成に使用するFAS2220Aは、ディスクを60本まで拡張できます。基本の構成は、高性能のSASディスクドライブ12本です。外付けシェルフは、高性能のSASディスクドライブ、大容量のSATAディスクドライブ、ソリッドステート ディスク(SSD)で構成できます。混在も可能です。最大容量は使用するディスクの種類によって異なります。
  • ExpressPodの中規模構成に使用するFAS2240Aは、ディスクを144本まで拡張できます。基本の構成は、高性能のSASディスクドライブ24本です。選択できるディスクはFAS2220Aと同じです。

ExpressPodかFlexPodか?

ExpressPodは、ユーザ数500人未満の環境を対象とした、簡単に導入できる手頃な価格のプラットフォームです。シンプルさと低価格設定の点で、ITインフラの統合を図る中堅企業に最適な選択肢となっています。ExpressPodは、構成とテストが完全に完了した状態で購入できるため、IT担当者の負担軽減にもつながります。

500人以上のユーザを抱えるIT部門や、環境の拡張とカスタマイズが早急に求められている企業には、FlexPodの方が適しているでしょう。エントリレベルの構成から始めて大規模なエンタープライズレベルの構成に拡張できるFlexPodは、成熟した大規模なIT環境に求められる管理性、カスタマイズ性、統合を実現するソリューションとなっています。FlexPodがサポートするのは、Cisco UCSのハイパフォーマンス バージョン(Bシリーズ ブレード サーバ)とNetApp FAS(業界トップクラスのFAS6200シリーズ)です。FlexPodの10ギガビット イーサネットNexusファブリックは、遅延の影響を受けやすい高スループットのアプリケーションに最適ではないでしょうか。

手短に言えば、ITインフラを統合し、ビジネス ニーズに素早く応じられるコスト効率に優れたソリューションをお求めのお客様にはExpressPodがお勧めで、拡張性と柔軟性が最大の懸念で、ITの拡張が火急の課題となっているお客様にはFlexPodがお勧めです。

まとめ

ExpressPodは、ITリソースの統合と仮想ITインフラの迅速な導入を迫られている中堅企業に大きなメリットをもたらします。コンピューティング、ネットワーク、ストレージに実証済みのテクノロジを組み込み、手頃な価格ながらもITの効率化と複雑さの低減が図れる導入しやすいソリューションです。詳しい導入ガイドが付属しているため、IT専門の担当者が限られている環境でも導入プロセスをスムーズに進められます。

ExpressPodの最新情報は、 ネットアップの中堅企業向けソリューションのページでご確認ください。

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David Klem
David Klem ネットアップ シニア リファレンス アーキテクト

Davidは2005年にネットアップに入社し、NetApp Kilo Client(ネットアップのエンジニアリング部門が利用している、1,700のノードを持つプライベート クラウド)の設計と構築を担当した最初のチームに加わりました。現在は、ネットアップのインフラ&クラウド支援チームに所属し、クラウドベースのアーキテクチャに対応したベストプラクティスとソリューションを主に担当しています。この職務を全うするため、クラウド コンピューティングや仮想化について業界イベントで定期的に講演するとともに、お客様との直接対話を通じてそのニーズや目標を把握しています。ネットアップ入社前はCisco Systemsにエンジニアとして6年在籍し、Cisco Catalystスイッチ プラットフォームを担当していました。

Michael Zimmerman
Michael Zimmerman ネットアップ リファレンス アーキテクト

Mikeはネットアップのインフラ&クラウド支援チームの一員です。革新的なエンドツーエンド ソリューションの開発に向けて、ベンダー各社のテクノロジの実装、互換性、テストを主に担当しています。ネットアップには、ネットアップのプライベート クラウド インフラであるKilo-Clientのアーキテクト兼アドミニストレータとして入社し、キャリアを積みました。この業務を通じて、サーバ、ネットワーク、ストレージの仮想環境をベースにエンドツーエンドの共有アーキテクチャを構築するための知識と経験を広く身に付けました。

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