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災害対策に力を発揮する「データレプリケーション」

リモートサイトにデータを複製してシステム運用の継続を図る

データ保護について考える際に忘れてならないのが、災害時に迅速に復旧できるように対策を採るディザスタリカバリ(DR)である。今回は、このDRのために欠かせない技術である「データレプリケーション」について解説する。

DRなどに利用されるデータレプリケーション

データレプリケーションは、ストレージデータの複製を本稼働システム(ソース)から2次システム(ディスティネーション)に転送して保存する技術である。災害に備えて遠隔地にデータの複製を作成するディザスタリカバリ(DR)システムの構築などに利用される。

データレプリケーションには、テープメディアなどによる一般的なバックアップとは大きく異なる特徴がある。一般的に、バックアップデータを利用するためにはリストアを行う必要があるが、データレプリケーションではこの作業が不要である。

データレプリケーションで転送されたデータは、基本的にそのまま利用可能な状態になっている。実際の運用では、平常時にはディスティネーションのデータを読み取り専用の状態にしておく。ソースの障害など有事の際にディスティネーションを本稼働に切り替え、バックアップデータを書き込み許可に設定して運用の継続を図る。

ネットアップでは、データレプリケーションの実装として「SnapMirror」という機能をストレージ専用OS「Data ONTAP」に搭載している。本稿においては、このSnapMirrorを例に解説を進める。

転送モードで異なるデータの整合具合とホストへの影響度

SnapMirrorでは、Data ONTAPのスナップショット機能(本連載第1回を参照)を応用してデータレプリケーションを行う。

まず、ソースで1回目のスナップショット(ベースラインコピー)を取得し、それをディスティネーションに転送する。以降、スナップショット取得のたびにベースラインコピーと比較し、変更されたブロックだけをディスティネーションに転送する。このようにして増分アップデートを行うことで、データ転送量を減らし、高速なデータレプリケーションを可能としている。

SnapMirrorのデータ転送方式には、「非同期モード」「同期モード」「半同期モード」という3つのモードが用意されている。モードによって、主にデータの整合性とホストのパフォーマンスへの影響が異なる。

続き≫SnapMirrorのデータ転送方式

阿部恵史
ネットアップ株式会社 マーケティング本部 ソリューションマーケティング部 部長
製造系企業の情報システム販社、外資系ITベンダーなどを経て2008年9月より現職。その間、企業の基幹系システムの設計・開発・導入、インターネット TV開発、UNIX系ハイエンドサーバ、クラスタシステムの導入コンサルティングなどを経験し、2002年よりマーケティング職に転身。現在もデータセンターインフラの仮想化・自動化およびグリッドソリューションを担当。

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