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NetApp Innovation 2016 Tokyo イベントレポート 事例講演編
<事例講演のみの分割版>
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ネットアップ株式会社は、2016 年 2 月 2 日、 ANA インターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)において技術者向けカンファレンス「 NetApp Innovation 2016 Tokyo 」を開催しました。 NetApp Innovation 2016 Tokyo では、「データファブリックへようこそ」と銘打ち、 NetApp が提唱する「データファブリック」の動向をお伝えするとともに、このビジョンに基づく最新ソリューションと革新的なテクノロジについてご紹介しました。

午前中には、 NetApp 本社のエグゼクティブによる基調講演と、 NetApp ストレージを実際にビジネスに役立てられている国内 2 社のお客様による事例講演が行われました。事例講演では、各社でIT部門を統率されているエグゼクティブの方から、 IT に対する取り組みとその中で NetApp ストレージがどのように活用されているかをご紹介いただきました。イベントレポート 事例講演編では、そのときの模様をお届けします。

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長年にわたるNetAppの成功を牽引している3つのポイント
「イノベーション」「パートナーシップ」「文化」

NetApp 本社のエグゼクティブによる基調講演の後、再び壇上に戻ったネットアップ株式会社 代表取締役社長の岩上純一は、「 NetApp が成功している要因は、イノベーション、パートナーシップ、文化の3つがすべて揃っているからといえます。そして、NetApp は激変する環境の中でお客様を正しい方向に導く唯一のベンダーであり、お客様の成功を支援するトラステッドアドバイザーでもあります。当社は、世界 40 カ国以上で展開している世界最大級の意識調査機関『 Great Place to Work 』において、世界のあらゆる地域でトップ10(日本は第9位)を獲得していますが、私たちは単にこのランキングに満足するだけでなく、お客様やパートナーの皆様からも一緒に働きたいと尊重されるような会社になりたいと願っています。お客様やパートナーの皆様の成功があってこそ、NetApp の成功にもつなげられるからです。本日は、そんな NetApp と素晴らしい関係を築いている国内2社のお客様をお招きしました」と述べ、お客様による成功事例の紹介へとつなげていきました。

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住友生命保険相互会社様 成功事例
~“サイロ型” 160 システムのプライベートクラウドビジョン~
ビジネスの重要度に応じたインフラ全体最適化への取り組み

壇上にお招きした住友生命保険相互会社 情報システム部長の汐満達氏からは、住友生命グループが取り組んでいるインフラ全体最適化の経緯と、その中で活用されている NetApp ストレージのメリットについて紹介していただきました。

サイロ化した約 160 の業務システムを独自のアプローチで全体最適化

創業から約 110 年という長い歴史を持つ住友生命は、3 万名以上の営業職員を含めて合計 4 万 2,000 名以上の社員を持ち、1,100 万件もの保険契約数を保有する国内最大手の生命保険会社です。2015 年 9 月には、働けなくなったときや死亡したときの保障を合理的な形でお届けする総合保障タイプの「Wステージ 未来デザイン 1UP 」を新たに展開するなど、保険商品のラインナップ強化にもたいへん積極的です。生命保険のビジネスにとってITの仕組みは不可欠ですが、 1 日のトランザクション数が約 520 万件にも及ぶ同社のITインフラは、IT子会社のスミセイ情報システム株式会社と社外のパートナー企業を含め、総勢 1,300 名以上のスタッフによって運営されています。

同社は、2010 年まで業務システムごとに個別最適の形でインフラを構築してきましたが、2011 ~ 2013 年度の中期システム化計画において、ITインフラ構造変革によるIT競争力の強化を目標に掲げ、サイロ化したシステム群の全体最適化に着手しています。汐満氏は、全体最適化を実行する際のポイントとして、業務の重要性によってランク分けしたインフラサービスの提供、仮想化技術を活用した統合と資源のプール化、ITアーキテクチャの標準化によるシステム運用の効率化を挙げています。インフラサービスレベルは、システム停止時の影響度と復旧の緊急度という 2 つの基準で判断し、個々のシステムを最重要システムと一般システムに分類しています。また、システムへのアクセス元(社内、社外)、システムの利用対象(社内、対外)、システムの運用ステージ(本番、開発・テスト)といった切り口から個々のシステム基盤を分離する計画も立てました。

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開発用端末のデスクトップ仮想化基盤に NetApp ストレージを全面採用

住友生命は、約 160 にも及ぶ業務システム群を3ランクのインフラサービスレベルに分類し、各システムに対して過剰・過小のギャップ分析を行いました。そして、これらの調査結果を踏まえ、きわめて高可用性が求められるシステムは UNIX 統合プラットフォームへ、それ以外のシステムはx 86 統合プラットフォームへと集約を図っています。また、ストレージ環境の統合も同時に行い、最重要システムには自動階層化に対応したハイエンドストレージ、一般システムには SAS ドライブを採用したミッドレンジストレージを割り当て、これらのバックアップや DR 用として SATA ドライブを搭載した NAS ストレージを組み合わせています。この結果、2011 年にはサーバが約 1,000 台、ストレージが 46 台あったのに対し、2016 年にはサーバが約 200 台、ストレージが 5 台にまで集約できています。

また、2012 年には開発用端末のシンクライアント化も実施しています。以前は、ホスト開発支援、コールセンター、ワークフロー、販売情報、オンライン画面開発など、業務システムごとに 13 種類の開発用端末を用意してきましたが、これらの物理端末 約 1,200 台を仮想化したことで、どの端末からも各開発用 PC 環境へとアクセスできるようになりました。同社のデスクトップ仮想化基盤では NetApp ストレージが全面的に採用されていますが、汐満氏はその理由を「 NetApp ストレージは、当社のデスクトップ仮想化に対する数々のニーズを最もバランスよく満たす製品でした。具体的に挙げるならば、仮想 PC を迅速に展開できる FlexClone 、バックアップ運用を簡素化する SnapVault 、ディスク使用容量を効果的に削減できる NetApp Deduplication 、物理ディスクへの I/O を大幅に軽減する Flash Cache などが採用のポイントになっています」と語ります。

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グループ全体での統合プラットフォーム化へと歩みを進める住友生命

住友生命は、2014 ~ 2016 年度の中期計画において IT 投資ポートフォリオの最適化を掲げています。従来は、システム更改のタイミングで個別にアプリケーション機能やインフラサービスレベルを検討していましたが、 2014 年以降は、収益向上・サービス向上に資するシステム、一定水準の機能・品質を確保しているシステム、主に汎用的なシステムといったアプリケーション機能レベルでの分類を行い、そこにインフラサービスレベルと IT アーキテクチャを加味した形で最終的なIT投資を決定するアプローチをとっています。また、現時点では UNIX サーバが数多く残っていますが、将来的には x86 統合プラットフォームへの集約範囲を広げるとともに、オープンソース化も積極的に進めていきます。また、乱立するデータベースについても、 OLTP 系と OLAP 系の双方で統合を図る計画となっています。

これからは、住友生命本体のみならず、住友生命グループ全体での統合プラットフォーム化を推進していきます。汐満氏は、「その先駆けとして、 2015 年 5 月 には各社の Web サイト、同年7月にはグループウェアに対して共通のセキュリティ機能を提供し始めています。今後は、グループシステム統合環境を準備し、グループ全体での TCO 削減と IT ガバナンスの強化を図ります。また、グループ各社の IT 機能も一から見直し、運用保守・管理機能をスミセイ情報システムへと集約することで、安定的なシステム運用体制につなげていきます。グループ全体の共通サービス化を目指す中で、グループ内のデータが保管される統合ストレージ基盤はますます重要な位置付けとなります。今後は、性能面での厳しいニーズにも応えていけるようにオールフラッシュ製品の導入も視野に入れています。 NetApp には、こうしたオールフラッシュ製品はもちろんのこと、複数のデータセンター間を高度に連携させたり、オンプレミス環境でストレージ資源のサービス化を行うといったソリューションも積極的に展開してもらえることを期待しています」と、将来の展望を述べています。

株式会社 JVC ケンウッド様 成功事例
~グローバル企業でワークスタイル変革を成功させるには~
IT部門がリードするインフラからの変革加速

次にお招きした株式会社 JVC ケンウッド サプライチェーン・マネジメント部 IT 部長 兼 コーポレート・マネジメント部 ダイバーシティ推進部 シニアスペシャリストの梶谷ひとみ氏からは、ワークスタイル変革への取り組みと、それを下支えしているデスクトップ仮想化基盤の構築経緯についてご紹介いただきました。

ワークスタイル変革を前提に取り入れられたデスクトップ仮想化やスマートデバイス

JVC ケンウッドは、日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドの経営統合によって誕生した、日本を代表するエレクトロニクス企業です。両社の培ってきた映像技術、音響技術、無線技術、音楽・映像ソフトウェアをコアとしながら、オートモーティブ分野、パブリックサービス、メディアサービス分野で最先端のソリューションを展開しています。例えば、 2016 年 1 月 に米国ラスベガスで開催された International CES 2016 では、ドライバーの視界確保支援に着目した「 i-ADAS (革新的先進運転支援システム)」搭載の自動車をブース内に展示し、世界中の来場者から大きな注目を集めました。

同社は、 Windows XP のサポート終了、クライアント PC への膨大な投資、ヘルプデスクの多大な工数、オフィス内に散在する不使用の PC など、クライアント環境に関するさまざまな課題を抱えていました。こうした数々の課題に対する解決策を求め、新たに着手したのがワークスタイル変革に向けた取り組みです。梶谷氏は、その経緯を「これまでは場当たり的に対処してきましたが、それでは抜本的な解決に至りません。そこで、なぜPCが必要なのか? PC に依存する働き方で良いのか?といったように、従業員の働き方そのものを考え直してみることにしたのです。ここでは、社員の働き方を細かく分析・分類することや、経営に対してコスト効果や戦力アップを訴求することを主軸に据えました。結果的にデスクトップ仮想化やスマートデバイスの導入に至りましたが、これらのテクノロジはITの視点からすれば重要なものではありますが、働き方そのものを変革するための一要素にすぎません。そのような一歩引いた視点も大事だと考えています」と語ります。

同社のデスクトップ仮想化環境は、影響力の大きな部署でのパイロット運用を経て、全社に展開するという流れをとっています。同社にはもともと約 4,500 台の PC があり、その構成も多種多様でしたが、従業員のワークスタイルを分析することで 4 つの業務タイプに分類し、それぞれの業務タイプにあった端末を割り当てています。また、クライアント環境のマスターイメージは、 RFP の段階で10種類ほどありましたが、さらに細かく社内のニーズ分析や代替案の提示を行うことで、最終的には1種類にまで絞り込んでいます。全社への展開は、事前に論理的な組み立てができていたこともあり、約 2 ヶ月という短期間で完了しています。同社のデスクトップ仮想化環境は、タブレット端末( Apple iPad )もしくは共有ゼロクライアントからアクセスする形がとられ、従来の PC と同等のデスクトップ環境を提供するとともに、特にタブレット端末では外出先からテレビ会議、決済ワークフロー、経営ダッシュボードなども利用できるようにしています。

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オフィスおよび CAD 向けのデスクトップ仮想化基盤にオールフラッシュFASを採用

JVC ケンウッドのデスクトップ仮想化基盤を支えるストレージ基盤には、最新のフラッシュ技術を取り入れた NetApp ストレージが全面的に採用されています。本番環境のストレージは、 SSD のみが搭載されたオールフラッシュ FAS 、 SSD ( Flash Pool 向け)とSATAドライブを併用したハイブリッド FAS 、 SnapMirror によるデータ同期先となるバックアップストレージにはSATAドライブのみを搭載したディスクベースの FAS を組み合わせています。このように、用途に応じて異なるストレージ構成をとることで、高いアクセス性能と優れたコスト効率を両立できています。同社は、オフィス向けクライアント環境に続き、 CAD ワークステーションのデスクトップ仮想化も実施しましたが、こちらのシステム基盤においても NetApp ストレージを引き続き採用しています。

同社は、ワークスタイル変革とともにダイバーシティ(従業員の多様性)の推進にも積極的です。梶谷氏は、「それぞれの従業員が持つダイバーシティを尊重し、それを味方に付けることで、働きがいのある職場を実現したいと考えています。現在は、その第一歩として女性の活躍推進に焦点を当て、女性幹部職の比率を高めることで女性も経営の立場で活躍できる会社を目指してまいります。社内では、多様な働き方と制度の充実を望む声が強く、それらを実現する施策として、コアタイムなしのフレックスタイム制度やサテライトオフィスでの勤務、在宅勤務などを前向きに検討しています。こうした働き方を実現する上でIT の仕組みは不可欠であり、今回構築したデスクトップ仮想化基盤やスマートデバイスの活用もさらに推し進めていきます。 NetApp には、当社のワークスタイル変革を下支えするITシステムの部分で、特にストレージの切り口からさまざまなご支援をお願いしたく思っております」と、将来の展望を述べています。

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基調講演 クロージング
パートナーとともにエコシステムを築いてデータ管理の課題を解決していく

基調講演の最後には、米国 NetApp アジア太平洋地域プレジデント 兼 シニア バイス プレジデント リック・スカーフィールドが登壇しました。スカーフィールドは、「スマートフォンやデジタルカメラを見ても分かるように、データがなければ世界は始まりません。すなわち、必要なものは常にデータなのです。そして、データをきちんと処理できる仕組みも重要です。今から 40 年以上をさかのぼれば、その当時はメインフレームの時代でした。メインフレームの世界ではエコシステムが存在し、その中できちんとデータも処理されていました。その後、クライアント・サーバの時代が到来し、情報の多様化と分散が急速に進みました。そして、近年ではクラウドの時代に突入していますが、その傾向はさらに強くなっています。そこで求められているのが、分散しすぎてしまったデータの集約と管理です。NetApp は、新世代のデータ管理ビジョン『データファブリック』を提唱するとともに、パートナーとエコシステムを築くことで、ハイブリッドクラウド環境においてデータ集約・管理のニーズに応えていきます。東京という素晴らしい開催地で通算 6 回目となる NetApp Innovation 2016 Tokyo では、ぜひこのデータファブリックに基づく革新的なソリューションと、パートナーとともに築き上げてきた NetApp ならではの素晴らしいエコシステムを感じ取っていただけたらと思います」と述べ、午前中の講演を締めくくりました。

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午後には、パートナー企業や NetApp のスタッフによる技術セッション、パートナー企業の最新ソリューションや NetApp 製品およびサービスを紹介するショーケースが開催されました。 NetApp のスタッフによる技術セッションの様子は、こちらの事例講演編とともにお届けしているイベントレポート 技術セッション編にてお確かめください。

 

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