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NetApp Innovation 2016 Tokyo イベントレポート 技術セッション編
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ネットアップ株式会社は、2016 年 2 月 2 日、ANA インターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)において技術者向けカンファレンス「 NetApp Innovation 2016 Tokyo 」を開催しました。NetApp Innovation 2016 Tokyo では、「データファブリックへようこそ」と銘打ち、NetApp が提唱する「データファブリック」の動向をお伝えするとともに、このビジョンに基づく最新ソリューションと革新的なテクノロジをご紹介しました。

午後には、パートナー企業や NetApp のスタッフによる技術セッション、パートナー企業の最新ソリューションや NetApp 製品およびサービスを紹介するショーケースなどが設けられました。イベントレポート 技術セッション編では、NetApp のスタッフによる技術セッションの模様をお届けします。

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NetApp のスタッフによる技術セッション A-1
ネットアップの IT 部門が自ら実践する
データファブリックによるハイブリッドクラウド運用

技術セッションA-1では、米国 NetApp Enterprise Architect のスジート・バンバワレが、「ネットアップのIT部門が自ら実践するデータファブリックによるハイブリッドクラウド運用」と題し、技術的なソリューションアーキテクチャの詳細を交えながら、NetApp のIT部門がハイブリッドクラウドの運用をどのように実現したかを解説しました。

ハイブリッドクラウドを最大限に活用する戦略を推し進めている NetApp

NetApp は、Fortune 500 にランクインするグローバル企業で、46 カ国に 130 以上のオフィスを構え、約 1 万 3000 人の従業員が働いています。また、7拠点のITデータセンターを持ち、400 のビジネスアプリケーションと 5,000 のシステム(そのうち 80% が仮想化済み、データ量15PB )を運用しています。 2010 年以前は、従来型のITとサーバ仮想化技術を組み合わせていましたが、 2010 ~ 2012 年には、パブリッククラウド( IaaS )をいち早く採用しています。そして、ミッションクリティカルではないワークロードを中心にクラウド環境への移行を図り、クラウドならではの俊敏性によってビジネスを牽引してきました。 2013 ~ 2015 年には、これまでの教訓や経験を活かしてハイブリッドクラウド( IaaS、PaaS )を最大限に活用する戦略を立てています。このフェーズでは、セルフサービス化や低コストでのイノベーション創出、迅速なアプリケーション開発などを大きな目標に掲げています。

NetApp は、こうしたハイブリッドクラウドを中核とする次世代のサービス提供モデルを開発するにあたり、サービスブローカーとしての IT へと変貌を遂げる上で、セルフサービス型のITやリファレンスアーキテクチャに基づく自動化、チャージバック管理への対応などが必要だと考えました。また、さまざまな企業や調査会社との情報交換を通じて、クラウドのスピードとITセキュリティ・ガバナンスの両立、ワークロードの自動マッピング、データ管理、災害対策や事業継続計画( DR/BCP )への対応、ベンダーロックインのない柔軟性、優れたユーザー体験などの要件を見出し、実際のITインフラへと実装していきました。 2016 年以降は、IT as a Service (IaaS、PaaS、SaaS)へと歩みを進め、現在はハイブリッド PaaS やコンテナ化、クラウドアプリケーション( Cloud-aware Application )の開発に取り組んでいます。また、顧客体験にも視点を置き、 NetApp 自身が培ってきた技術やノウハウを当社のお客様に対しても順次提供していきます。

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クラウド間のデータ連携にNetApp Data FabricをNetApp自身が率先して採用

NetApp のITは、機能、コスト、柔軟性という 3 つの基準に基づき、ハイパースケールクラウド、プライベートクラウド、エンタープライズクラウドを使い分けています。ハイパースケールクラウドは、豊富な機能と優れたコスト効率を強みとしますが、ユーザー独自のニーズにきめ細かく応えられる柔軟性を備えていません。一方のプライベートクラウドは、最もコストがかかりますが、機能や柔軟性はユーザー自身がコントロールできます。また、エンタープライズクラウドは、ベンダーが得意とするものに照準を合わせたサービスであり、コストはハイパースケールクラウドとプライベートクラウドの中間にあたります。

当社は、これらのさまざまなクラウド間でシームレスなデータ移動を実現するため、お客様に先駆けて NetApp Data Fabric を活用しています。具体的には、コロケーション施設に NetApp Private Storage を配置し、 Amazon AWS や Microsoft Azure といったハイパースケールクラウドから共用しています(アクセス時のレイテンシは 2 ~ 5 ミリ秒)。また、オンプレミスのプライベートクラウドでは FlexPod によるマルチテナント構成がとられ、パブリッククラウドと同等のユーザー体験を実現することを目指しています。さらには、プライベートクラウド内の NetApp ストレージと NPS 間を相互に接続することで、ハイブリッドクラウド全体での柔軟なデータ移動を可能にしています。

各サービスのワークロードを適切なクラウドへと自動的にルーティング

NetApp のハイブリッドクラウド環境は、単に NetApp Data Fabric でクラウド間を接続しているだけでなく、さまざまなサービス群のワークロードをそれぞれ適切なクラウドへと自動的に割り振るサービスルーティング機能を実現しています。そして、このような自動ルーティングを支えているのが、NetApp 独自のハイブリッドクラウド・デシジョンフレームワーク( HCDF )です。HCDF では、戦略、リスク、ワークロードプロファイルなどの質問に対するユーザーの回答からサービスレベルやソーシング先を決定します。 NetApp の新しいITインフラでは、ユーザー自身がサービスを申請できるセルフサービスポータルを提供していますが、サービスメニューはユーザーの要望に基づいて設計されたセルフサービスカタログに基づいています。ユーザーは、直感的で分かりやすいユーザーインタフェースを介して欲しいサービスをすぐに手に入れられるだけでなく、それぞれのサービスに対するコスト試算や効果測定も同時に行えます。また、ユーザー認証や強固な監査証跡とも連動することで、セキュリティの向上、企業全体でのガバナンス強化などにもつなげています。

バンバワレは、セルフサービスポータルの画面を実際に披露し、画面上のメッセージが非常に分かりやすい言葉で書かれていることや、エコシステムに含まれるアプリケーションをすぐに検索できる自動ディスカバリに対応していること、さらにはいくつかの質問に答えていくだけで、あたかもオンラインショッピングのような簡単さでサービスを迅速に立ち上げられることなどを示しました。そして、この新しいITインフラの成果を「セルフサービスポータルによって、サービス申請から提供開始までの時間が最大 98% も短縮されています。例えば、これまで24時間ほどの立ち上げ時間を要していたサービスが、現在では 30 分以内で手に入れられます。また、サービス自身の柔軟性を大きく高めながらも、サービス全体できちんとガバナンスを効かせられるようになり、さらには過去 1 ヶ月で 200 万ドル以上のコスト削減も達成しています」と総括し、セッションを締めくくりました。

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NetApp のスタッフによる技術セッション B-2
膨大なデータを自社で自在に管理! 10 年先を見据えた
次世代型データ管理 “オブジェクトストレージ活用”

技術セッション B-2 では、ネットアップ株式会社 ソリューション技術本部SE第1部 システムズエンジニアの真柳健一が、「膨大なデータを自社で自在に管理! 10 年先を見据えた次世代型データ管理 “オブジェクトストレージ活用”」と題し、安全かつ簡単に大規模データレポジトリを構成できる NetApp StorageGRID Webscale の特長とその活用方法について実際のデモを交えながら解説しました。

読み出しが中心となる大容量データの保管に最適なオブジェクトストレージ

セッションの冒頭では、リアルタイムアンケート集計ツール(スマートクリック)を用いたアンケートが行われ、本セッションを聴講される参加者の皆さんがオブジェクトストレージに関してどれくらいの情報をお持ちなのかを調査しました。この結果、オブジェクトストレージに対する関心度はきわめて高いものの、その仕組みやメリットを理解している方は少ないことが分かりました。壇上の真柳は、こうした皆さんの疑問を解消すべく、オブジェクトストレージの仕組みと最新動向、そして NetApp が提供するオブジェクトストレージ・ソリューション『 NetApp Storage GRID Webscale 』の概要を紹介していきました。

近年では、クラウド、モビリティ、ビックデータ、ソーシャルを中心とする第3のプラットフォームが台頭し、非構造化データを格納しているストレージの容量は増加の一途をたどっています。しかし、技術面での制約、運用面での課題、拡張性の不足、拠点データ管理の問題などにより、増え続けている非構造化データを従来型のストレージに保管していくことはきわめて困難といえます。そこで注目されているのが、新たなデータの通信方法や管理方法を持ったオブジェクトストレージです。オブジェクトストレージは、読み出しが中心となる大容量データの長期保管( 2 次ストレージ)に適しており、製造業や医療製薬業を筆頭に、WEB /ゲーム、メディア、金融公共などでも採用が進んでいます。

オブジェクトストレージの多くは、コモディティサーバ群を並列化したシステム構成がとられ、サーバの台数に比例してストレージ容量と性能が向上します。また、オブジェクトストレージ全体で単一のネームスペースを持ち、オブジェクト ID とメタデータを紐付けたオブジェクト単位でファイルにアクセスします。プロトコルには HTTP ベースの RESTful API が用いられ、格納場所によらず常に同一の URL でアクセスが可能です。真柳は、従来ながらのファイルシステム方式とオブジェクト方式の違いを駐車場の仕組みに喩え、「ファイルシステム方式は、駐車した場所の階数や駐車スペースのナンバーなどを覚え、出庫する際には自分の足でその場所まで出向く自走式駐車場のようなものです。これに対し、オブジェクト方式は、係員に入り口で車を預け、帰りにはパーキングチケットを渡せば、入り口まで車を出庫してくれる機械式立体駐車場にも似ています」と説明しています。

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ILMやクラウドベースのバックアップ/DRを支援するStorageGRID Webscale

オブジェクトストレージにはさまざまな選択肢がありますが、NetAppが提供するStorageGRID Webscaleは、エンタープライズのニーズに応える豊富な機能を取り揃えたオブジェクトストレージ・ソリューションです。世界をまたがる最大16のデータセンターで単一のネームスペースを持つことができ、最大70PB、1000億オブジェクトという優れた拡張性を備えています。また、デバイスやOSに依存しないHTTPベースのRESTful APIはもちろんのこと、無償で提供されるNAS Bridge 機能を利用することでCIIFSやNFSによるアクセスもサポートします。通常、オブジェクトとメタデータを格納するストレージノードには多数のノード構成が要求されますが、StorageGRID Webscale は3台以上というスモールスタートに対応し、ストレージノードのデータ格納領域として他社製ストレージを組み合わせることも可能です。また、StorageGRID Webscale は、専用アプライアンスと仮想アプライアンスの形で提供され、ストレージノードが使用する容量を基準に課金を行う体系となっています(最小1TBから1TB単位で見積もり可能)。

StorageGRID Webscaleの代表的な活用例が、ILM(Information Lifecycle Management)です。ILMは、重要度や利用頻度、保存期間といったデータの価値にあわせて最適なストレージに保存する考え方で、こうしたILMの仕組みを支えるデータの複製、移動、削除といったアクションは、オブジェクトのメタデータが持つ属性情報と事前に定義したルールに基づいて実行されます。StorageGRID Webscaleなら、拠点内のILMのみならず、拠点間のデータコピーを自動化したり、レプリカカウントの指定によってバックアップや災害対策(DR)に発展させることも容易です。近年では、バックアップ先としてオブジェクトストレージにも対応したバックアップソフトウェアが登場していることから、新たなバックアップデバイスとしても注目を浴びています。例えば、NetApp AltaVaultとStorageGRID Webscaleを組み合わせることで、AltaVault自身がバックサーバーの取得先となり、データの重複排除、圧縮、暗号化を行った上でStorageGRID Webscaleベースのオブジェクトストレージへと効率的にデータを転送できます。

真柳は、「オブジェクトストレージは、ファイルサーバーの代替として単純にファイルを保管する場所としてだけでなく、メタデータというレコードを持ったアプリケーションサーバーとしての位置付けも確立しつつあります。近年では、クラウドベースのオブジェクトストレージが続々と登場していますが、オンプレミスの形でオブジェクトストレージ環境を構築し、自社で安全に大規模データレポジトリを運用するアプローチもあります。StorageGRID Webscaleは、10年以上にわたって本番用オブジェクトストレージとして導入されてきた実績があり、オンプレミス環境でも長期にわたり安心して運用していただけるソリューションです。オブジェクトストレージの導入を検討されている方は、ぜひStorageGRID Webscaleにご注目ください」と述べ、セッションを締めくくりました。

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NetAppのスタッフによる技術セッションA-3 持たない情報インフラ整備、クラウドバックアップを活用した 災害対策事例にみるクラウド活用の事始め

技術セッションA-3では、ネットアップ株式会社 システム技術本部 シニアクラウドアーキテクトの杉本直之が、「持たない情報インフラ整備、クラウドバックアップを活用した災害対策事例にみるクラウド活用の事始め」と題し、クラウドバックアップおよびアーカイブに特化した NetApp AltaVault の特長とクラウドの活用ポイントを、実際のユーザー事例を交えながら解説していきました。

クラウドを組み合わせた安価な事業継続・災害対策ソリューションが続々と登場

メインフレームが全盛だった 30 年ほど前にさかのぼると、その当時はテープストレージを組み合わせることでデータのバックアップや災害対策( DR )を実施していました。その後、 UNIX やオープンシステムへの移行が進んでいく中で、高速ネットワーク、データレプリケーションといった技術が発展し、マルチデータセンターによる DR が実現されました。しかし、高額な資産や運用コストに耐えかね、 DR 環境を構築できない企業が多かったのも実情です。近年では、パブリッククラウドの時代が本格的に到来し、こうした新しいクラウド技術との組み合わせによって安価に導入できるバックアップ/ DR ソリューションも続々と登場しています。

現在、データ保護や事業継続を実現するアプライアンスソリューションには、専用アプライアンス、重複排除ストレージアプライアンス、フェイルオーバー BC/DR アプライアンス、クラウドゲートウェイアプライアンスという 4 つのタイプがあります。従来のバックアップ手法を踏襲した専用アプライアンスはユーザーの 60% 以上、重複排除ストレージアプライアンスは 50% 以上がすでに利用し、2年以内には20%前後のエンドユーザーがこれらの導入を検討しています。一方で、統合置換型のフェイルオーバー BC/DR アプライアンスと既存システム連携型のクラウドゲートウェイアプライアンスは、現時点で 10% 程度の採用率にとどまりますが、 2 年以内の利用を検討しているエンドユーザーは 40% 強に達します。

近年、データのバックアップ先として注目されているのが、技術セッション B-2 でも取り上げたオブジェクトストレージです。オブジェクトストレージは、 SAN ストレージ、 NAS に続く第 3 のストレージと呼ばれ、地球規模の優れた拡張性と高い堅牢性を兼ね備えた大容量のストレージ環境を提供します。企業におけるデータの流通量は、動画・映像視聴ログ、センサーデータ、画像診断データ、防犯・遠隔監視カメラデータ、気象データなどの伸び率がとりわけ高く、2014年のデータ量は 2005 年の10倍以上にも膨れあがっています。このような背景により、近年ではクラウドインフラを利用する企業の 49% が、データのバックアップやアーカイブにクラウドベースのストレージサービス(その多くは GB ・月単価の安いオブジェクトストレージ)を併用しています。

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バックアップや DR のコストを大きく削減できる NetApp AltaVault

クラウドを活用したデータバックアップや DR の仕組みには、数多くのメリットがあります。例えば、コストや技術の観点から本社・支社双方へ導入が容易であること、データバックアップ/ DR 環境の運用負荷を最小化できること、リソースの事前手配が不要で、追加リソースが必要なときにだけ期間限定で手配すればよいことなどが挙げられます。 NetApp は、こうしたクラウドベースの先進的なバックアップ/ DR を実現するソリューションとして、キャッシュディスク搭載のクラウドストレージ・ゲートウェイ『 NetApp AltaVault 』を提供しています。 AltaVault は、物理アプライアンス (AVA、ローカル容量 最大384TB)、仮想アプライアンス( AVA-v、ローカル容量 最大 32TB )、クラウド購入版 (AVA-c ローカル容量最大 8TB) の 3 タイプが用意されています。

バックアップサーバと AltaVault 間は、従来のNASと同じく CIFS/NFS 経由でアクセスが行われるため、社内で実績のあるデータバックアップの形をそのままに、データ疎開先だけを簡単にクラウドへと移行できます。また、 AltaVault とクラウド間は、 RESTful API でやり取りされますが、クラウドへとデータを送出する前に AltaVault 内で重複排除と圧縮機能によるデータ削減、さらには強固な暗号化 (AES 256bit) が施されます。典型的なユーザー環境において、10TBのファイルデータと2TBのデータベースに対するバックアップを想定したケースでは、日次、週次、月次、年次という多世代のバックアップデータは5年間の累計で 266TB (シミュレーション値、以下の数値も同様)になります。ここで、 AltaVault を併用すればクラウド側のストレージ使用量が 12.6TB にまで削減され、クラウドストレージとして Amazon S3 を利用した場合、5年間で累計 5,536 万円ものコスト削減につながります。これにより、 AltaVault の導入コストを短期間で回収できるだけでなく、 DR の定期的なテストや訓練などにも積極的に投資を振り向けられます。

セッションの後半では、 AltaVault を用いた DR の運用デモンストレーションが実際に披露されました。杉本は、 Amazon AWS(S3、Glacier)、 Google Cloud Platform Nearline、 Microsoft Azure Blob、 IBM SoftLayer Object Storage、 IIJ GIO P2 Object Storage について、プリセット設定を持つクラウド接続用 GUI メニューを通じて簡単にクラウドへと接続できることを示しました。また、 Amazon S3 を利用したデモ環境を用意し、クラウドバックアップの設定と実行に加え、クラウドでのリストア手順についても紹介しました。リストアの際には、 AWS Marketplace で購入した AVA-c を Amazon VPC 上で立ち上げ、あらかじめエクスポートしておいた暗号鍵付きコンフィグファイルをインポートします。そして、 Amazon VPC 上に起動したサーバインスタンスからAVA-cへと接続することで、業務サーバの縮退運用を迅速に開始できます。杉本は、 AltaVault と AWS を組み合わせて DR 環境を構築したユーザー事例も紹介し、デモで披露された一連の手順が実際のユーザー環境でもすでに取り入れられていることを強調しました。

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NetAppのスタッフによる技術セッションB-4
まだ使ってないの!?これからは Flash の時代だ!
-正しい Flash Storage の選び方-

技術セッション B-4 では、ネットアップ株式会社 ソリューション技術本部 SE 第 2 部 システムズエンジニアの小林正基が、「まだ使ってないの!?これからは Flash の時代だ! -正しい Flash Storage の選び方-」と題し、エンタープライズのさまざまな課題に応えるオールフラッシュストレージの選び方と、数あるオールフラッシュ製品の中でも特にオールフラッシュ FAS が優れている理由を解説しました。

HDDベースよりも中長期のトータルコストを抑えられるフラッシュストレージ

大手調査会社の調べによれば、フラッシュストレージの国内利用状況は、導入済みもしくは1~2年以内に導入予定というエンドユーザーの割合が直近の 1 年で順調に増えている反面、フラッシュストレージ未導入の割合は、現在もなお 60% を超えています。フラッシュ未導入のエンドユーザーは、価格が高い、現時点でオールフラッシュレベルのパフォーマンスを求めていない、信頼性に不安がある、寿命が短い、容量が少ないといった理由を挙げています。確かに調査の時点ではそのような理由が成り立っていたかもしれませんが、技術の進歩や市場の変化により、フラッシュストレージを取り巻く不安はおおむね払拭されています。

例えば、導入に対する障壁となっていた価格に関して、すでに SSD と SAS HDD との間で価格差がほとんどなく、 2017 年には SSD のほうが安価になると予測されています。また、フラッシュメモリの記憶セルとして3ビットの情報を記憶できる TLC (Triple Level Cell) タイプも登場し、 GB 単価が大きく低下しています。ドライブ容量についても最大 3.8TB の製品が発売され、SAS HDD を上回るレベルにまで到達しています。今後は、パフォーマンスを求める領域で SSD 、大容量を求める領域で SATA HDD が採用される見込みです。

小林は、実際のユーザー環境で行われた SAS HDD 構成と SSD 構成のコスト試算を例に挙げ、「初年度の導入コストは SSD 構成のほうが高額ですが、毎年の運用コストを劇的に下げられるため、 5 年間の累計では SSD 構成のほうが約 10% もトータルコストを抑えられます。そして、その差を生んでいる大きな要因は、データセンターの利用料、空調などの電気料金、運用保守コストなどとなります。 SSD は、優れたアクセス性能によって少数のドライブ構成でも高いパフォーマンスが得られます。これが、データセンターの利用料や電気料金の削減につなげています。また、稼働パーツのない SSD は故障率もきわめて低く、ユーザーの運用・保守工数を最小限に抑えられます」と力説しています。

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clustered Data ONTAPならではの豊富な機能を標準で備えたオールフラッシュFAS

モバイルや SNS などの台頭によって急増している大容量データの処理、仮想化やクラウド技術による IT インフラ統合などを視野に入れると、オールフラッシュレベルのストレージ性能は、あらゆる企業で求められるようになるでしょう。これまでの主流だった HDD は、物理的な制約や技術的な限界により、 2000 年からほぼ性能が向上していません。 10 年あたり 100 倍以上という性能向上を遂げている CPU と足並みを揃えるには、もはや HDD 以外のストレージを選択するしか方法がありません。これに対し、フラッシュストレージは、コントローラの性能次第で今後も性能が向上していきます。このように、性能向上と容量増加の見込みが立っているフラッシュストレージを今から使わない手はありません。

現在、フラッシュストレージにはさまざまな選択肢がありますが、単に性能が優れているだけの製品を選択すると、拡張性やデータ保護機能の欠如、不十分なベンダーサポートなど、運用面で大きな課題を抱えることになります。小林は、フラッシュストレージを選ぶ際の重要なポイントとして、さまざまな利用シーンにあわせたデータ管理機能のサポート、既存のストレージで培ってきた運用スタイルの踏襲、安価なトータルコストの 3 つを挙げています。これらのポイントを踏まえると、従来から使い慣れたストレージシステムのドライブ部分だけが SSD に変わったフラッシュストレージがあれば、苦労することなく導入できることが分かります。そして、そのようなストレージ製品こそが、 2015 年 6 月に発表された NetApp のオールフラッシュ FAS です。

オールフラッシュ FAS は、主力製品の NetApp FAS8000 シリーズを SSD のみの構成としたもので、最大 24 ノードという優れた拡張性を備えています。また、従来の NetApp ストレージと同様に clustered Data ONTAP を利用でき、バックアップや災害対策のためのスナップショットやレプリケーション、クローニング、マルチプロトコル、マルチテナント、 QoS 、圧縮・重複排除、無停止運用・無停止アップグレード (NDO/NDU) といった、数多くの機能を追加のコストなく利用可能です。さらには、高度なストレージ管理ツールとして定評のある OnCommand 管理ツールも無償で提供されています。 SnapMirror 先として HDD ベースのエントリモデルも利用できることから、メインストレージはオールフラッシュ FAS 、バックアップストレージには安価な HDD ベースの FAS を使い分けることも可能です。また、オールフラッシュFASに対するサポート契約を結んでいただくことで、通常の FAS シリーズが5年保証のところを、さらに安心の 7 年保証でサポートをご提供します。

SSD との相性に優れた独自のファイルシステムと安定した低レイテンシにも注目!

フラッシュストレージ関して、書き換え回数に関する寿命を不安視する声をよく聞きますが、近年では SSD の大容量化によって代替セクタの数が増えたことから、トータルの寿命は確実に伸びています。また、各 SSD 上に搭載されたコントローラは、 1 セルあたりの書き込み回数を平準化するウェアレベリング機能をサポートし、 SSD 単体での長寿命化も達成しています。さらに、オールフラッシュ FAS は、 WAFL ( Write Anywhere File Layout )と呼ばれる Data ONTAP 特有の追記型ファイルシステムによって、データの書き込み処理が常に新しい領域に対して行われます。もともとは HDD の負荷を減らすために考えられた仕組みでしたが、 SSD に対する書き込み処理の最小化にもつながることから、 SSD との相性にもたいへん優れているファイルシステムといえます。

オールフラッシュ FAS は、ストレージコントローラに超高速のキャッシュ領域( NVRAM )を搭載し、書き込み処理のレスポンスにもたいへん優れています。また、常に安定した低レイテンシが得られる点もオールフラッシュ FAS ならではの大きな強みです。多くのフラッシュストレージは、使用時間の経過とともにレイテンシが大きくなる傾向にありますが、オールフラッシュ FAS は、時間の経過によらず低レイテンシを維持できます。このような性能特性は、カタログスペックだけでは判別できませんので、お客様の環境で実際に検証されることをお勧めします。なお、 NetApp は検証用の機器もご用意していますので、お客様にオールフラッシュFASの実機検証をしていただくことも可能です。

小林は、オールフラッシュ FAS を実際に導入されたお客様のさまざまな声を紹介したほか、オールフラッシュ FAS の導入事例としてクラウドサービス基盤に多数の AFF8060 を採用した国内大手通信事業者様や、端末数 1 万台を超える全社規模のデスクトップ仮想化基盤に AFF8040 や 8060 を採用した国内大手証券会社様なども取り上げました。最後に、「 NetApp は、オールフラッシュ FAS をデータファブリックのコア製品と位置付け、 2016 年 4 月までキャンペーンを実施しています。このキャンペーンでは、 3 年ごとにオールフラッシュFASのコントローラを無償でアップグレードさせていただくほか、従来のストレージからオールフラッシュFASに変更して性能が 3 倍以上にならなかったら、性能解析のためのプロフェッショナルサービスを無償でご提供するといった内容になっています。フラッシュストレージの導入を検討されている方は、キャンペーン期間中にぜひ NetApp にお声がけください」と述べ、セッションを締めくくりました。

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