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SQL Server環境のパフォーマンスとROIの向上

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Microsoft SQL Server、Oracle DBなどのデータベースを運用されている企業なら、データベース ベンダーが製品を主に「コア ライセンス」で提供していることをおそらくご存じでしょう。Microsoftは、先頃、SQL Server 2012と2014のライセンスを「プロセッサ ライセンス」から「コア ライセンス」に切り替えました。この変更は、とりわけ新しいサーバのコア数が増え続けている中、データベースの総運用コストに大きな影響を及ぼす可能性があります。しかし、適切なストレージ インフラを導入すれば、データベース コストを削減し、生産性を高めるとともに、インフラのバランスを取り戻すことができます。

お客様の環境に導入されているサーバのCPU利用率は低いことが多く、わずか20%ほどの場合も少なくありません。通常、その原因はI/Oボトルネックにあります。サーバ コアがハードディスク ドライブ(HDD)からのI/Oをただ待機していなければならない状態が生じているのです。ネットアップでは、HDDベースのストレージ システムを使用するSQL Server環境にオールフラッシュ ストレージを導入した場合の効果について、詳しい調査を続けています。NetApp® All Flash FASプラットフォームは、SQL Serverに世界クラスのパフォーマンスを提供するだけでなく、clustered Data ONTAP®のStorage Efficiency機能、アプリケーションとの統合、ノンストップ オペレーション、データ保護機能も提供する、SQL Server環境に最適なプラットフォームです。

テストの結果から、All Flash FASは、IOPSとデータベース サーバのCPU利用率を最大で4倍向上させることがわかっています。また、レイテンシを95%短縮するため、半分の台数のサーバで同じパフォーマンス レベルを達成できます。その結果、必要なサーバの台数と、ライセンスが必要なコアの数を減らして、コストを50%以上削減し、All Flash FASへの投資をわずか6カ月で回収することが可能です。

図1)SQL Serverデータベース サーバのCPU利用率を高め、コストを削減するNetApp All Flash FAS

SQL Serverデータベース サーバのCPU利用率を高め、コストを削減するNetApp All Flash FAS

出典:ネットアップ、2015年

SQL Serverの比較的新しいバージョンを運用している場合も、以前のバージョンをアップグレードする必要がある場合も、ストレージ環境を見直さない手はありません。

刻々と近づくMicrosoft SQL Server 2005のサポート終了

Microsoftは、SQL Server 2005の延長サポートの終了を2016年4月と決定しました。つまり、もう1年もありません。Microsoft Windows 2003のサポートが2015年7月に終了することを考えれば、時間はすでに足りなくなっているとも言えます。

Windows Server 2003を実行中の場合、SQL Serverをアップグレードすれば、新しいサーバ ハードウェアが必ずと言っていいほど必要です。コストを抑えるには、サーバとストレージについて取りうる選択肢を今すぐ評価することが重要です。

サーバの利用率を高め、SQL Serverのコストを削減

テスト方法

フラッシュがSQL Serverのパフォーマンスに与える影響を調べるために、ネットアップは従来型のHDDベースのストレージ システムをAll Flash FASシリーズのAFF8080 EXに変更しました。従来型のシステムは、約150本のHDDで構成されていました。これは、SQL ServerをサポートするHDDストレージとしては一般的な構成です。AFF8080 EXは、わずか48本のSSDで構成しました。

表1)テストで使用したコンポーネント

テストの構成コンポーネント 詳細
SQL Server 2014サーバ Fujitsu RX300
サーバ オペレーティング システム Microsoft Windows 2012 R2 Standardエディション
SQL Serverデータベースのバージョン Microsoft SQL Server 2014 Enterpriseエディション
サーバあたりのプロセッサ数 2.30 GHzの6コアXeon E5-2630×2
ファイバチャネル ネットワーク マルチパス対応の8Gb FC
ストレージ コントローラ AFF8080 EX
Data ONTAPのバージョン clustered Data ONTAP® 8.3.1
ドライブの数と種類 SSD×48

出典:ネットアップ、2015年

10台のデータベース サーバをファイバチャネルで従来型ストレージ システムとAFF8080 EXの両方に接続してテストを実施しました。10台のサーバそれぞれで、SQL Server 2014 Enterpriseエディションを実行しました。

一般公開されているHammerDBワークロード ジェネレータを使用して、10台のデータベース サーバそれぞれからストレージに対してOLTPと同様のワークロードを同時に発生させました。最初に、ワークロードの宛先を従来型ストレージ アレイに指定してベースラインを確立し、読み取りレイテンシが常に20msを超えるまで負荷を上げました。

次に、そのワークロードの宛先をAFF8080 EXに指定しました。ストレージを変更すると、読み取りレイテンシは全体で20分の1となり、IOPSとデータベース サーバのCPU利用率は4倍以上に向上しました。

図2)NetApp All Flash FASによってIOPSとサーバのCPU利用率が向上し、レイテンシも短縮

NetApp All Flash FASによってIOPSとサーバのCPU利用率が向上し、レイテンシも短縮

出典:ネットアップ、2015年

つまり、同じデータベース サーバで、レイテンシを大幅に短縮しながら、4倍のIOPSを処理できるようになりました。サーバの単位時間あたりの処理量が4倍になるため、CPU利用率もそれにつれて上昇します。

All Flash FASシステムには、この負荷の下ではまだヘッドルームがありました。

コスト削減量の計算

では、パフォーマンスのこうした向上によって、3年間にSQL Server 2014の総運用コストにどのような影響が出るかを見てみましょう。この分析を行うために、ネットアップでは、ネットアップ ソリューションと製品の価値を定量化するための、ストレージのモデリング兼財務分析ツールであるNetApp Realizeを使用しました。ネットアップの営業チームとパートナー様は、このツールを使用して投資回収率(ROI)の計算をサポートできます。

計算には、AFF8080 EXのコストを含め、既存のストレージ システム関連のコストを除外しました。また、データベース サーバの総数を10台から5台に変更して計算した結果、SQL Serverのライセンス コストは50%減となりました。同じワークロードを5台のサーバで実行し、同様の結果を達成できました。表2は、ROI分析の結果を示しています。

表2)HDDベースのストレージ システムをAll Flash FASに変更した結果、サーバとライセンス コストが半分に削減された場合のROI

分析結果
ROI 65%
正味現在価値(NPV) 950,000ドル
資本回収期間 6カ月
コストの総削減額 従来型ストレージ システムと比較して、3年の分析期間で100万ドル以上を削減可能
消費電力、スペース、管理コストの削減 40,000ドル
ノンストップ オペレーションがもたらすメリットによる追加のコスト削減(ROIには含めていません) 90,000ドル

出典:ネットアップ、2015年

ここで重要なのは、既存のストレージをAll Flash FASに変更することで、パフォーマンスを大きく高めながら、コストも大幅に削減できるという点です。コストを削減できる最大の要因は、SQL Serverのライセンス コストを削減できることにあります。

NetApp All Flash FASによってIOPSとサーバのCPU利用率が向上し、レイテンシも短縮

SQL Server 2014で達成可能なパフォーマンスの最大値

ネットアップは、ROI分析に加えて、SQL Server 2014を実行した場合のAFF8080 EXのパフォーマンスの最大値も計測しました。負荷生成ツールを使用して、SQL Server 2014のテスト構成で、業界標準であるTPC-E OLTPワークロードのシミュレーションを実施しました。

2ノードのAFF8080 EXは、1msをわずかに超えるレイテンシで最大32.2万IOPSを達成しました。負荷の最大ポイント以外では、レイテンシは一貫して1ms未満に保たれ、18万IOPSまでは0.8ms未満が維持されました。

データの削減とStorage Efficiency

パフォーマンスのテストに加え、ネットアップは、同じSQL Serverデータベース構成に対するStorage Efficiencyテクノロジの全体的な効果についても調べました。達成可能な圧縮の程度は、データベースに実際に書き込み、保存されるデータによって変わります。今回のテスト環境にはインライン圧縮が効果的でした。重複排除は、データベース環境ではよくあるように、ストレージをさらに削減する効果が低かったため、有効にしませんでした。

パフォーマンスの最大値テストで用いたテスト データで、1.5:1の圧縮率が計測されました。また、結果をさらに検証するために、SQL Server 2014の本番データセットでもインライン圧縮をテストした結果、1.8:1の圧縮率を計測しました。

スペース効率に優れたNetApp Snapshot®コピーは、データベース環境のストレージ効率をさらに高めます。NetApp Snapshot®コピーは、copy-on-write方式のスナップショットと異なり、パフォーマンスを低下させません。また、フル ミラー コピーと異なり、ストレージ スペースをわずかしか使用しません。Snapshotコピーは、メタデータ用に少量のストレージ スペースを消費するのみで、スペースが追加消費されるのは、ブロックレベルの変更が発生したときです。ネットアップ ストレージで運用されている実際のSQL Server環境では、データベース ボリュームのSnapshotコピーは、通常2時間おきに作成されています。

10年以上前に初めてリリースされたFlexClone®テクノロジも、SQL Server環境において重要な役割を果たします。クローンは書き込みに完全に対応しており、Snapshotコピーと同様に、ストレージ容量をほとんど追加消費しません。FlexCloneなら、開発やテスト、レポート作成などに必要な分だけ本番環境のデータのコピーを作成できます。クローニングは、以前のバージョンのSQL Serverからアップグレードする際に必要な開発作業やテスト作業をサポートする優れた方法です。こうした機能は、「コピー データ管理」と呼ばれることもあります。

エンタープライズ アプリケーションを運用するためのより優れた方法

オールフラッシュ ストレージがデータベース環境にもたらすパフォーマンス上のメリットは非常に大きく、IOPSが向上し、レイテンシが短縮されるとともに、ほとんどひっきりなしに実施しなければならなかったパフォーマンスの調整が不要になります。

パフォーマンスが向上するといっても、オールフラッシュ ストレージのコストは桁違いに高すぎるとお考えの場合は、再考の余地があります。All Flash FASは、パフォーマンスを高めるだけでなく、ライセンス コストとサーバ コストの大幅な削減によって、運用環境のコスト構造を変えるため、元を取ることができます。また、IOPSあたりのコストについては、All Flash FASはHDDよりもはるかに経済的です。

さらに、All Flash FASは、NetApp clustered Data ONTAPを搭載しているため、包括的なStorage Efficiency機能、統合データ プロテクション、アプリケーションとの緊密な統合機能などによって、SQL Serverとすべてのエンタープライズ アプリケーションをサポートする業界最高レベルの環境を提供します。

ご紹介したテストの詳細については、NetApp TR-4303をご覧ください。また、ネットアップは、今後、Oracle DBやサーバ仮想化などの重要なサーバ ワークロードでもベンチマーク測定を行い、Tech OnTapでお伝えする予定です。引き続き、Tech OnTapにご注目ください。

ネットアップのSQL Server向けソリューションネットアップのオールフラッシュ ソリューションの詳細もどうぞご覧ください。



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ご質問、意見交換、情報提供は、ネットアップのコミュニティ サイトまでお願いいたします。

Chris Lemmons Chris Lemmons
ネットアップ
EISテクニカル マーケティング ディレクター
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