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実例から学ぶハイブリッド クラウドの効果的な活用方法

Richard Treadway、ネットアップ、クラウド マーケティング担当シニア ディレクター
Tom Shields、ネットアップ、クラウド サービス プロバイダ ソリューション マーケティング担当シニア マネージャー
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ますます多くの企業が、即応性を高め、ビジネス ニーズに応じてITリソースをきめ細かく調整するためにクラウドへ移行しています。クラウド リソースなら、新しいプロジェクトや短期間のプロジェクト、需要の予期しない変動にも迅速かつ柔軟に応えることができ、オーバープロビジョニングやアンダープロビジョニングに伴う無駄を削減しながら創造性と生産性を高めることができます。

図1)クラウドなら需要に合わせてリソースをきめ細かく調整可能

クラウドなら需要に合わせてリソースをきめ細かく調整可能

出典:ネットアップ、2015年

クラウドのこうしたメリットは、多くのワークロードにおいて魅力的ですが、お客様の実例がさらに示唆していることがあります。それは、ニーズや価格の変動に応じてクラウド間でデータを移動できる機能があれば、クラウドのサイロ化を打開し、クラウドとオンプレミスのインフラにわたってデータをより自在に管理して、クラウドからさらに多くのメリットを引き出せる、ということです。ハイブリッド クラウド モデルは、データを適切な時に適切な場所へ柔軟に移動して、ビジネスに最大限の成果をもたらすと同時に、制御性、管理性を高められるモデルとして浮上しています。

ハイブリッド クラウド モデルは、データの場所に基づいて、大きく2つのカテゴリに分類できます。1つ目のカテゴリは、データを必要に応じてオンプレミスのデータセンターとクラウドの間で移動するモデルです。2つ目のカテゴリは、クラウド内ではなく、クラウドの近くにデータを戦略的に配置するモデルです。

では、ハイブリッド クラウドを利用しているお客様の実例と、その目標、成果をいくつかご紹介しましょう。

クラウド内にデータを配置

ネットアップのお客様は、データをオンプレミスのデータセンターとクラウドに保存するさまざまな形態のハイブリッド クラウドを導入して、制御性と柔軟性を高めています。クラウド サービス プロバイダ(CSP)と、Amazon Web Services(AWS)などのハイパースケール パブリック クラウドの両方が、ハイブリッド クラウド環境に利用されています。

ユースケース1:ソフトウェア サービスのコロケーション パートナーとしてVerizonを選び、クラウドにディザスタ リカバリを統合

金融サービス企業であるBlackLineにとって、可用性、セキュリティ、金融規制へのコンプライアンスは何よりも重要です。しかし、年50%のペースで成長し、ことあるごとにスループットや容量が基準値の20倍にまでバーストしていた同社にとって、オンプレミスのITのみではビジネス モデルを持続できないことは明らかでした。

条件の厳しさは、得てしてイノベーションにつながります。BlackLineは、Verizonのコロケーション施設にプライベート クラウド インフラを導入しました。Verizonの施設は、BlackLineにセキュリティとコンプライアンスに特化して設計されたデータセンターを提供し、BlackLineが機密データの完全な制御を維持しながら、必要なネットワーク速度と信頼性を提供することを可能にしています。また、このコロケーション施設によって、BlackLineは、極めて高い帯域幅と低いレイテンシでVerizonのクラウド サービスにアクセスできています。BlackLineは、現在、Verizon Cloudを利用してディザスタ リカバリとバックアップを実現しています。Verizonのクラウド サービスは、ネットアップのテクノロジを基盤に構築されているため、BlackLineの既存のネットアップ ストレージとシームレスに連携しています。

BlackLineのハイブリッド クラウド環境について詳しくは、こちらのエグゼクティブ サマリーとテクニカル ケーススタディをご覧ください。こちらのお客様紹介ビデオでも詳細をご紹介しています。

ユースケース2:非営利の私立大学、クラウド統合ストレージでテープを廃止
クラウドへの取り組みを始めたばかりのある私立大学は、テープとオフサイトのテープ ストレージを廃止したいと考えていました。環境内のバックアップ ターゲットにはData Domainを使用していましたが、容量とコストが大きな問題となり、しかもクラウドへのバックアップ オプションがありませんでした。

バックアップ担当ディレクターは、大学のニーズに対応するために、NetApp SteelStoreクラウド統合ストレージ アプライアンスに目を向けました。コンセプトの実証の結果、SteelStore™は要件を完全に満たしていました。このオンサイト アプライアンスには、最新のバックアップを保存するためのディスク容量が組み込まれているため、リストアの大半は引き続きローカルで実行されます。また、データはAWSにもレプリケートされるため、コストを抑えながら、使用頻度の低いデータを長期にわたって保存できます。さらに、SteelStoreは、重複排除、圧縮、暗号化機能を搭載しており、(アプライアンス内とクラウド内の)ストレージ容量とネットワーク帯域幅の両方を効率的に使用します。暗号化キーはオンプレミスで管理されるため、クラウド内のデータのセキュリティが確実に維持されます。

同大学は、別のサイトをサポートするために、2台目のSteelStoreアプライアンスをすでに追加中です。また、クラウド化の流れを受けて、バックアップ担当ディレクターをバックアップとクラウドの担当ディレクターとする人事を行いました。

ユースケース3:消費者金融会社、Cloud ONTAPを選択して、オンプレミスにデータを移動

業界をリードするあるオンライン決済サービス企業では、AWSで運用している顧客アプリケーションによって生成されるデータをオンプレミスのデータ ウェアハウスに移動する方法を必要としていました。そして、AWSで実行できるNetApp Cloud ONTAP®が、データをオンプレミスのデータ ウェアハウスに移動する最も安価な方法を提供することがわかりました。

Cloud ONTAPでは、Amazon Elastic Block StoreでStorage Efficiency、レプリケーション、統合データ プロテクションをはじめとする、ネットアップのエンタープライズ データ管理ツールをすべて使用できます。また、Cloud ONTAPなら、AWSから同社が保有するデータセンターのNetApp FASストレージにデータをシンプルかつ効率的にレプリケートできます。現在では、同社のデータ ウェアハウス用の既存のETL(抽出、移行、ロード)ツールを使用して、AWSで生成されたデータの分析を行えるようになりました。

定期的なレプリケーションは、分析を円滑にするだけでなく、重要なデータのコピーを確実にオンプレミスに保存して、発生するかもしれないクラウドの停止からデータを保護しています。詳細については、こちらのユーザ事例をご覧ください。

クラウドの近くにデータを配置

多くの組織にとって、ハイパースケール パブリック クラウドの近くにデータを配置するモデルも、優れた選択肢の1つです。自社のデータを物理的に制御し続けながら、必要に応じて柔軟性に優れたクラウド コンピューティング リソースを活用できるからです。このハイブリッド クラウド アーキテクチャは、通常のパブリック クラウド ストレージ サービスよりもIOPSパフォーマンスに優れ、エンタープライズクラスのデータ管理機能を利用できます。また、データを移動せずにさまざまなパブリック クラウド プロバイダに柔軟にアクセスできる、という利点もあります。このアプローチの詳細については、Enterprise Strategy Groupの最新のホワイトペーパー、『ネットアップのマルチクラウド プライベート ストレージ:クラウド データを確実に管理』をご覧ください。

ユースケース1:ある地方自治体、NetApp Private Storage for AWSを利用したハイブリッド クラウドを選択

地方自治体の多くは、IT予算の逼迫に直面しており、市民からの高まる期待に応えることが難しくなっています。ある小規模な地方自治体も、まさにこうした状況に置かれていました。インフラは古くなり、データセンターは容量が限界に近づいていただけでなく、低い平原にありました。

この自治体は、自ら保有するデータセンター インフラへの投資を続けるのではなく、NetApp Private Storage(NPS)for AWSを使用したハイブリッド クラウドを選択しました。NPSには、厳しいプライバシー法の対象である、個人を特定できる情報やデータを格納するため、データの制御を維持する必要がありました。NPSは、この要件を満たしただけでなく、市民サービスの質を高める道を開くとともに、可用性やデータ保護の向上と、市民が納めた25万ドルもの税金の節約を実現しました。詳細については、こちらのユーザ事例をご覧ください。

ユースケース2:ITコンサルティング会社、NetApp Private Storage for Azureでビジネス モデルを拡張

SAPを専門とする、日本のあるITコンサルティング会社は、ハイブリッド クラウドによってサービスを拡張し、収益を増やせると気づきました。NetApp Private Storage for Microsoft Azureを選択したことで、今では、クラウド内にデータを格納するサービスよりも、柔軟性とデータの制御性に優れたクラウド サービスを提供できるようになりました。

新しいサービスは、現在、同社の社内システム統合エンジニアリング チームの開発業務をサポートするために展開中で、今後、金融サービス、小売、製薬業界の中堅のお客様にSAPの開発 / テスト サービスやディザスタ リカバリ サービスを提供する予定です。

ユースケース3:業界をリードする金融サービス会社、ネットアップと連携して大規模なクラウド イニシアチブに着手

規制の多い金融サービス業界においてクラウドへ移行するには、戦略を練り上げて、セキュリティ、データのプライバシー、コンプライアンスに対応しなければなりません。オーストラリアのある業界トップの企業は、クラウドによって新しいビジネス チャンスを切り開き、設備投資を月々の運用コストの形に変えられると見込みました。しかし、900万人の顧客を持つ同社は、データの保存場所を正確に把握する必要があります。特定のデータについては、標準的なクラウド ストレージは選択肢となり得ません。また、データのコピーを3つ維持し、どのような状況でもデータをリストアできる能力を維持することを規制で求められています。さらに同社は、2014年末までにディザスタ リカバリ データセンターの1つを引き払う必要がありました。

こうした要件を満たすために、同社はクラウド向けNetApp Private Storageを選びました。ネットアップ ストレージ システムは、2箇所に分けて配置しました。1つはEquinixのクラウド アクセス施設、もう1つはGlobal Switchのコロケーション施設で、どちらもシドニーにあります。これにより、重要データのコピーを3つ維持することを求める要件を満たし、必要に応じてAWS EC2のコンピューティング インスタンスを利用することができます。また、AWSの代わりに、Microsoft AzureまたはIBM SoftLayerをデータを移動せずに使用することも可能になっています。パフォーマンス要件を満たすために、同社は企業ネットワークを2つの施設に拡張しました。

データセンターの引き払いは予定どおりに終了し、数百万ドルのコストを回避できました。クラウド サービスは、3段階で展開中です。第1段階では、NPSを同社の12,000台の仮想デスクトップのディザスタ リカバリに利用します。第2段階では、企業全体のアプリケーションのディザスタ リカバリをNPSで実現します。そして、最終段階では、すべてのエンタープライズ アプリケーションをNPSとAWSに移行します。NPSでは、実績のある方法で本番ワークロードをクラウドに移動できるため、新しいサービスの迅速な提供が可能です。また、自社運用ストレージとクラウド ストレージが同じため、アプリケーション アーキテクチャを他のソリューションよりも短時間で容易に変更できます。詳細については、こちらのユーザ事例をご覧ください。

NetApp on NetApp(ネットアップ テクノロジを基盤とするネットアップの社内向けサービス)のnCloud

社内ユーザにクラウド サービスを提供する必要が生じた際に、Data Fabricが個々の構成要素を結び付ける、ネットアップのハイブリッド クラウド ソリューションをネットアップのIT部門が採用したのは言うまでもありません。こうして、セルフサービス ポータルであるnCloudが誕生しました。ハイブリッド クラウド リソースにネットアップ社員がすばやくアクセスできるnCloudは、NetApp Private Storage for AWS、FlexPod®、clustered Data ONTAPなどのネットアップのテクノロジを使用して構築されています。ネットアップのIT部門は、ハイブリッド クラウドへ移行中の企業のお役に立てばと考え、その取り組みをドキュメントに詳しくまとめました。詳細については、次のリンクをご覧ください。

その他のNetApp on NetAppリソースもどうぞご覧ください

データ ファブリック:ネットアップのハイブリッド クラウド向けサービス

この記事で紹介した事例からおわかりいただけるように、ネットアップは、あらゆる規模の企業がクラウド サイロを打開して、ハイブリッド クラウドのメリットをフル活用できるようにするソリューションを開発しています。ネットアップのデータ ファブリック ビジョンの元で開発された製品群を導入いただくと、クラウド内とクラウドの側でのデータの移動と管理が容易になります。データ ファブリック ビジョンと、データ ファブリック ビジョンの元で開発されたネットアップのテクノロジについて詳しくは、Realize the Full Potential of Cloud with the Data Fabricをご覧ください。



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Richard Treadway Richard Treadway
ネットアップ
クラウド マーケティング担当シニア ディレクター

Richard Treadwayは、SteelStore、Cloud ONTAP、NetApp Private Storage、StorageGRID Webscale、OnCommand Insightなどのネットアップのハイブリッド クラウド ソリューションを担当しています。ネットアップ入社前には、KnowNow、AvantGo、BEA Systemsのマーケティングとエンジニアリング部門で重要な役割を果たし、BEA WebLogic Portalの開発リーダーを務めました。
Tom Shields Tom Shields
ネットアップ
クラウド サービス プロバイダ ソリューション マーケティング担当シニア マネージャー

Tom Shieldsは、ネットアップのクラウド サービス プロバイダ ソリューション マーケティング グループのリーダーです。アライアンス パートナーやオープン ソース コミュニティと連携して、クラウド サービス プロバイダ向けの統合ソリューション スタックを設計しています。また、ストレージ業界初となるクラウド サービス プロバイダ パートナー プログラムのマーケティング要素の設計とリリースにも携わりました。このプログラムには、現在275社のパートナー様が参加し、ネットアップのテクノロジをベースとする、400を超える多彩なサービスが提供されています。
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Microsoft Ignite 2015で話題となったネットアップ テクノロジ

ネットアップは、シカゴで先頃開催されたMicrosoft Igniteに総力を挙げて参加し、ネットアップのハイブリッド クラウドに対するアプローチとデータ ファブリックが参加者の反響を得ていることを確信しました。クラウド向けNetApp Private Storageなどのネットアップ ソリューションは、お客様の現実の問題を解決しています。
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