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【検証結果から理解するネットアップのフラッシュ技術】
第22回:
All Flash FASリリース!今までのSSDをフル搭載したFASと何が違う?
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はじめに:All Flash FASをリリース

2015年6月24日、ネットアップは新しいオールフラッシュ製品である「All Flash FAS」を発表しました。


All Flash FAS(以降、AFF)は、その名前の通りFASシリーズがベースになっていますが、フラッシュに特化した実装(NetApp Data ONTAP FlashEssentials)を追加することで、新製品として位置付けています。

All Flash FASプレスリリース

AFFはオールフラッシュ製品なのでHDDは非対応で使用できません。よって、Data ONTAPはHDDのことを考慮しなくても良くなったので、アーキテクチャをFlash専用にすることが可能になりました。

All Flash FASとは

AFFは、FASシリーズと同じFAS8000コントローラ(HA構成)、同じSSD、同じストレージOS(clustered Data ONTAP)を使用しています。そのため、clustered Data ONTAPの優れたデータ管理機能を、AFFでも、そのまま使用可能です。そして、この点が大きなメリットです。

All Flash FASとは

例えば、安価になったとは言え、オールフラッシュへのバックアップ取得や、スナップショットを複数世代持つことは、コストの増大に繋がります。AFFであれば、ストレージ単体でエントリーモデルのFAS2500シリーズに搭載したHDD(SASはもちろん、SATAも)へのレプリケーションが可能であるため、シンプルかつ低コストで可用性を高めることが可能です。

FAS2500

SSDをフル搭載したFASとの違い

FASシリーズにSSDのみを搭載して、AFFと同様の構成を組むことは可能です。また、FASシリーズのオールフラッシュ構成に関しては、本Tech ONTAP連載でもご紹介してきました。

今回は、FASシリーズのオールフラッシュ構成と比較したAFFのメリットとして、以下の2つのメリットについて紹介します。

今回は、FASシリーズのオールフラッシュ構成と比較したAFFのメリットとして、以下の2つのメリットについて紹介します。

フラッシュ メディアの動向

次のグラフは、2014年の「国内企業のストレージ利用実態」に関する調査結果です。

  • Source:IDC Japan, 2014年12月「2014年 国内企業のストレージ利用実態に関する調査 (2014年12月調査版):次世代ストレージがもたらすITインフラの変革」(J15550601)

次世代ストレージがもたらすITインフラの変革」(J15550601)

フラッシュ メディアの動向

極めて高いI/O性能が必要なシステムで導入が進む一方、導入しない理由の1位は圧倒的に「価格」であるため、最近では「性能」より「価格」をアピールするオールフラッシュ製品が増えてきました。それに加えてフラッシュのGB単価は年々安価になっており、2017年にはGB単価でSASに勝るだろうと予測しています(出典:ネットアップ本社Advanced Technology Group)。

フラッシュ メディアの動向

フラッシュ メディアの動向

SAS構成並の価格!& Data ONTAPのライセンス全部入り!

ネットアップは、フラッシュのGB単価がSASより安くなる2017年まで待っていられないので、2015年時点でSAS構成と同等の価格であるAFFをリリースしました。とは言え、現在(2015年)フラッシュはまだまだSASより高価なデバイスなので、本当にSAS構成より安価、同等になるかどうかはストレージ構成に依存します。そのため本章では(仮に何十万IOPSという極めて高いI/O性能を必要としない場合でも)オールフラッシュ導入を検討するキーポイントをご紹介します。

次のグラフは、おおよそ同容量のFAS8000シリーズSAS構成(およびハイブリッド構成)とAFFの製品定価(Product List Price)の相対値です。

※  製品定価、保守なしの相対値なので、あくまで参考値としてご覧ください

  • 青色グラフ:FAS8000シリーズ + SAS構成の製品定価
    • グラフ色の濃淡の意味(薄い順から)
      1. プロトコル1つのみ(最小構成)
      2. プロトコル1つ、SnapMirror(人気機能ナンバー1)
      3. プロトコル1つ、SnapMirror、SnapRestore、FlexClone(人気機能トップ3)
      4. Premium Bundle(全プロトコル, SnapMirror, SnapRestore, FlexClone, SnapVault, SnapManager Suite)
  • 黄色グラフ:FAS8000シリーズ + ハイブリッド(SSD + SAS)構成の製品定価
    • 400GB SSD x 12ドライブのハーフシェルフをSAS構成(青色)に追加
    • SSDはFlash Pool(read & writeキャッシュ機能)として利用する想定
    • Flash Poolに関しては、本Tech ONTAP連載の第3回~第7回、第19回を参照
  • 赤色グラフ:AFFの製品定価
    • AFFはライセンス全部入り(Flash Bundle)
    • Flash Bundle(全プロトコル, SnapMirror, SnapRestore, FlexClone, SnapVault, SnapManager Suite)
    • x 24ドライブ搭載のシェルフ単位の増設を想定して比較(全く同じ容量ではなく、近い容量での比較)

SAS構成並の価格!& Data ONTAPのライセンス全部入り!

青色グラフと黄色グラフのFASシリーズ(SAS構成、ハイブリッド構成)と赤色グラフのAFFでは価格の仕組みが異なるので、容量が大きくなったときの価格推移が異なります。その結果、次のことが分かります。

  • ミッドレンジ(FAS8020、FAS8040)の場合:
    物理容量20TB以下なら、SAS構成とAFFの価格が同等
  • ハイエンド(FAS8060、FAS8080)の場合:
    物理容量40TB以下なら、SAS構成とAFFの価格が同等

例えば、VDI環境のシステム領域(Cドライブ)では重複排除機能の効果が大きいため、物理容量が10TB(実効容量6~7TB)もあれば十分なケースが多いです。このVDI用途を想定して、物理容量10TB前後のSAS構成とAFFの価格を見てみましょう。

  • 「FAS8040A 600GB SAS x 24(14.4TB)+ SnapMirror」:「AFF8040 400GB SSD x 24(9.8TB)」= 1:1.13

このように、AFFの価格はSAS構成の僅か1.13倍です。AFFであれば消費電力は小さく、ドライブ障害時のデータ再構成も高速、IOPSは2桁も異なる(SAS:3400IOPS、AFF:215,000IOPS)ので、もはやAFFで構成しない理由がありません。

実際には、VDI環境で発生するブートストーム、ログインストームに対して、ハイブリット構成で対応するのが従来の手法でした。次に、VDI環境で便利な機能のライセンスも追加して、最小構成(FAS8020)に近いハイブリッド構成とAFF8040を比較してみましょう。

  • 「AFF8020A 400GB SSD x 12 + 600GB SAS x 24(14.4TB)+ SnapMirror、SnapRestore、FlexClone」:「FAS8040 600GB SAS x 24(14.4TB)」 = 1:0.59

このように、やはりAFFで構成しない理由がありません。

サーバ統合、データベース統合や大規模なシステムであれば、ハイエンドモデル(FAS8060、FAS8080)が必要になるケースが多いです。その場合、物理容量40TB(実効容量24~28TB)の規模であっても、SAS構成と同等の価格でAFFを導入できます。

まとめ

最低限のコストでオールフラッシュ製品を導入するポイントは「容量」です。GB単価が最優先でSATAで構成する場合は例外として、ストレージをSASで構成する場合は、仮にI/O性能が必要なくてもオールフラッシュ製品を検討することをオススメします。前章でご紹介した通り、ネットアップのAFFであれば、20TB以下、40TB以下というキーワードで、SAS構成と同様の価格でオールフラッシュ構成にできます。仮に、それより大きい容量が必要であっても、数年間運用した電気代の削減、データセンターのスペース使用量などでカバーできるので、是非オールフラッシュ構成(もちろんネットアップのAFF)を検討してみてください。

ご参考:All Flash FAS関連記事

岩本 知博 岩本 知博(いわもと ともひろ)
ネットアップ株式会社
システム技術本部 – コンサルティングSE部 - コンサルティングSE - Flashtronauts

会津大学大学院 コンピュータ理工学研究科卒、外資系データベース メーカを経て2012年パートナーSEとして入社。入社以来、パートナー支援とフラッシュ ソリューションおよびデータベース ソリューションを中心に活動。

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