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第二十一回
VVOL連携をいち早くリリース!
VVOLコンセプトから紐解くSANストレージの課題とは(パート2)

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はじめに

先月のvForum 2014においてネットアップも出展および講演を行いました。 本連載において紹介したVVOLだけでなく、Cisco社との共同ソリューションとなるコンバージドインフラFlexPod、NetAppのオールフラッシュソリューションを柱として最新ネットアップソリューションを紹介しましたが、VVOLについてはvForum会場において実機デモ環境を用意したベンダーも少なかったこともあり、非常に多くの問合せをいただきました。
多くのお客様がネットアップブース及びスポンサーセッションにご参加いただきましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。
また、vForumセッションでは、VVOLを中心にネットアップの最新仮想化ソリューションを紹介しています。 今回の連載も引き続きVVOLをテーマとし、VVOLにおけるネットアップのアドバンテージをお届けします。

vSphereストレージ関連の処理を外付けディスクにオフロード



前回の連載では、従来のSANストレージを使ったvSphere環境の運用を改善するためにVVOLが登場したこと紹介しましたが、VVOLはSAN(FC、iSCSI)接続だけでなく、NFS接続もサポートしています。VVOLを構成するにあたって従来のVMFS Datastoreとは異なるポイントが3つあるとお考えください。

一つ目はVVOLです。図では仮想マシン毎にストレージ上でもひとつのオブジェクトが割り当てられていますが、実際には従来のVMDKに該当する Data VVOL、メタデータを格納するConfig VVOL、仮想マシンスナップショットに該当するMemory VVOLなど複数のVVOLから仮想マシンが構成されます。

二つ目はVVOL Datastoreです。
開発段階ではStorage Containerとも表現されていましたが、次期vSphereのUIではVVOL Datastoreとしてリリースされています。 従来のSAN接続の場合にはDatastoreを構成するために、vSphereがファイルシステム(VMFS)を作成していましたが、VVOL Datastoreの場合にはファイルシステムは作成されないことが大きな特徴となります。

三つ目はプロトコルエンドポイント(PE)、簡単に言うとESXiからみたアクセスポイントです。 FC、iSCSI接続の場合には、ストレージ上の小さな(4MB)LUN、NFSの場合には管理用共有を事前に用意します。 プロトコルエンドポイントの名の通り、ストレージアクセスで使われるFCなどのプロトコルはPEまでとなり、PEを経由してストレージ内の各VVOLオブジェクトにアクセスします。

このような動作仕様のため、ストレージ上に大量のオブジェクトがあったとしても、従来のvSphereではネックになっていた、LUN数やFCパス数の制限から解放された運用が可能です。 (VVOLオブジェクトが大量にあったとしても、vSphereからみえるストレージデバイスとしてはPE用のLUNになります)

図の通り、vSphereからはプロトコル通信はPEまでとなりますので、そこから先のデータ通信はストレージ側で処理をします。 仮想マシンのクローンや、スナップショット、性能管理など従来はvSphere処理していたストレージが関連していた操作はVVOL環境ではストレージが引き受けます。 そのため、VVOL環境で利用するストレージが異なる場合には、vSphereの同じ操作であっても、実行時間、性能、容量消費量などが異なることが大いに考えられますし、そもそも利用するストレージにVVOLに紐づく機能を持ちわせていない場合には利用できない可能性がありますので、VVOL用ストレージを検討する際には注意が必要です。

各社機能追加してVVOLに対応



VVOL環境ではvSphereのストレージ処理範囲が大幅に変わります。

FC/iSCSI接続であっても、vSphere側はDatastore用にファイルシステムを管理する必要が無くなるため、従来のVMFSの制限、上限仕様などから解放されることは、管理者の皆様にとって嬉しい仕様変更になるはずです。 ただ、SAN接続なのにファイルシステムが無いなど、従来のvSphereのストレージ概念が一変してしまった構成のため、各社ストレージ製品上でVVOLに対応したレイヤーを新規に実装する必要がでてくることが想定されます。 VVOL環境ではオブジェクトをどのように管理するかは各社ストレージ製品側の実装に依存しますが、LUNデバイスに該当するオブジェクトもVVOL環境ではVM数に比例して増えていきますので、数千、数万VM環境では更にその3~4倍のオブジェクトを管理しなければなりません。

今までのvSphere環境ではDatastoreに紐付いたLUNが多くても百、二百程度だったものが、膨大なデバイスを単一のストレージ上で処理する必要があるため、VVOLの接続仕様に対応するだけでなく、性能の観点でもスケーラブルであることが各社ストレージに求められる技術であることもVVOLの注意点になりそうです。 また、vSphere環境のストレージ概念が一変してしまいますが、変わった結果がNFS Datastore利用時とほぼ同じ管理形態になるということが重要なポイントになります。やはり、VMwareとしても従来のSANストレージの構成、運用管理の限界と、NFSの柔軟な構成、スケーラブルな性能などの利点を理解してVVOLのコンセプトを策定したのではないでしょうか。

ネットアップのVVOL実装



以下、ネットアップVVOL連携の大きな特徴となります

  • VVOL SAN(FC・iSCSI)、NFS両方に対応
  • ネットアップ FASの豊富なストレージ機能がVVOL機能と密に連携
  • VVOLのデザインパートナー、NFS VVOLのリファレンスプラットフォームの位置付け

前段でも紹介しましたが、VVOL自体が外部ストレージ連携機能のため、ストレージ選定が最重要課題となります。 ネットアップFAS利用時には、VVOLとして構成された仮想マシンのクローン操作や、仮想マシンスナップショットの発行処理がネットアップFAS上の高速クローンに置き換えられて動作しますので各ジョブが極めて短時間で実行できます。

また、短時間で実行出来るだけでなく、ストレージ側で容量を消費しないクローン仕様、数万のクローンを性能劣化なく処理できる仕様のため、VVOL環境の数万オブジェクトの管理も安心して運用できるストレージあることお客様に紹介しています。 他にもSnapMirrorを使ったデータ保護、シンプロビジョニングや重複排除などの容量効率化機能、フラッシュストレージやQoSなど性能に関する機能それぞれをストレージプロファイル化して各仮想マシンに適用することが可能です。

ネットアップVVOLのアドバンテージ



VVOLに関して、ネットアップは特別な位置付けになっています。

VVOLのデザインパートナーであり、NFSに関してはリファレンスプラットフォームであることからわかる通りVVOL仕様作成をリードするパートナーとなります。このようなポジションであるため、開発初期段階から両社エンジニアレベルで仕様を作成し、いち早くベータプログラムをリリースできた背景になります。

そして、デザインパートナー、リファレンスプラットフォームとなっているネットアップのFASを使うことは、他社製品との実装レベルの違いだけでなく、製品機能の安定度の違いにつながることを意味します。VVOL自体が、vSphere環境のストレージ運用を大幅に変更して実装しているため、利用に際して不安視されるお客さまがいることも事実ですが、このような両社の取り組みを紹介すると安心して頂いております。 また、SAN接続のVVOLについても、ネットアップはいち早く実装し、ベータプログラムにおいても利用可能な製品機能としてリリースしています。もともとネットアップFASは10年以上前からFC、iSCSIに対応していましたが、LUNの仕様として、ネットアップFASのファイルシステム上にLUNファイルとして提供していました。この仕様が、VVOLのコンセプトに非常によく似た形で実装されていたため、VVOLの実装についても非常に少ない開発工数で実現しています。

vSphereのストレージ処理がネットアップFASの高速クローン動作と連携



VVOL環境では仮想マシンのクローン操作だけでなく仮想マシンスナップショット処理もストレージ側にオフロードされます。

ネットアップFASも創業以来、性能影響が発生しない高速スナップショット機能を持ち合わせていますが、VVOL環境ではFASのスナップショット機能を使わず、FlexClone機能が連携する仕様になっています。 vCenter上で仮想マシンのスナップショット作成処理を実行した場合には、ストレージ上で瞬時にVVOLオブジェクトに紐付いたブロックを再利用して瞬時にVVOLオブジェクトのクローンを作成しvSphere上の仮想マシンスナップショットとして提供します。

ネットアップFAS上ではクローンされたVVOLオブジェクトに対して性能劣化が発生しないことを保証していますし、同一ブロックから3万ブロック以上再利用可能な仕様になっていますので、仮想マシンやスナップショット用のVVOLが大量に生成されたとしても安心してご利用いただくことができます。合わせて、vSphere上でも仮想マシンと仮想マシンスナップショットの依存関係が無い状態で管理できるためESXi側の負荷も削減できることも大きなメリットです。

ネットアップがVVOL連携動作の性能を保証



この表では従来の仮想マシンショットとVVOL環境の仮想マシンスナップショットそれぞれの内部動作を紹介しています。

現在の方式では仮想マシンスナップショットを取得すると、ESXiはDatastore上に差分データを格納するためのVMDKが作成し、差分データを計算しながらI/Oを処理するため仮想マシンの性能も半減してしまいます。それに対し、VVOL環境では、データを格納するためのVMDKを作成せず独立したVVOLオブジェクトとして管理するため、VMDKのI/Oチェーンによるオーバーヘッドから解放されるのです。

ここで注意しなければならないポイントですが、『VVOL環境に移行すれば必ず、性能劣化が発生しない仮想マシンスナップショット運用が可能になる』というわけではありません。ネットアップFASの場合には、性能劣化が発生しないクローン機能を有効活用していますが、利用予定のストレージの仕様としてクローンやスナップショット処理に制限などある場合には、その制限がVVOL環境のオペレーションに影響する必要があるため、各製品の仕様なども意識しながらVVOL用のストレージ選定をする必要がありそうです。

最後に



今回のVVOL紹介第二弾いかがでしたでしょうか。

ネットアップならではのVVOL実装について紹介しましたが、お客様先において同様の説明をすると、今までバックアップ運用として使うことができなかった仮想マシンスナップショット機能を有効活用することでコスト削減につながるなど期待をもったフィードバックを多く頂きます。
VMware側からはVVOLを使うことでvSphereとストレージをより密に連携することができ、SDSやSDDCをより高次元なものにするために必要な技術という形で案内されていますが、今まで解決できなかったSANストレージの課題を解決するための技術となる重要な側面がある技術になっています。
また、次期vSphereリリースまで待たなければならない機能になってしまいますが、VVOLで一番重要なことは、『ストレージ上でも仮想マシン単位で運用管理できること』であり、NFS DatastoreであればVVOL環境とほぼ同じ運用を既に実現していますので、VVOL登場まではネットアップのNFS接続をつかい、VVOL正式リリース後はVVOL Datastoreに移行することも簡単にできますので、是非ともネットアップのストレージもご検討お願いいたします。

大西宏和(Hirokazu Onishi)
システム技術本部テクノロジーSE部
シニアシステムズエンジニア

立教大学社会学部観光学科卒、外資系ストレージメーカーを経て2002年NetCache(セキュリティアプライアンス製品)担当SEとして入社。 入社以来、パートナー及び仮想化ソリューションを担当。 趣味は旅行とサッカー観戦。
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