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【検証結果から理解するネットアップのフラッシュ技術】
第15回:
All-Flash FASの価格性能比と価格容量比を極める
~ All-Flash FAS8060検証結果 ~
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はじめに

前回(第14回)の内容では、2014年6月18日にAll-Flash FASがプレスリリースで発表された背景をお伝えしました。All-Flash FASは、一般的なオール フラッシュ製品と比べても遜色ない高性能(約40万IOPS)と大容量(二桁TB)のSSDをパッケージしたAll-Flash FASバンドルです。

従来でも同様のAll-Flash構成を作ることは可能でしたが、All-Flash FASバンドルは、価格性能比と価格容量比を向上させた「お買い得バンドル」です。

All-Flash FASの理解

次の図は前回(第14回)でもご紹介した5つのAll-Flash FASバンドルです。



All-Flash FASの優位点の1つは、ほぼ確実にコントローラの最大性能(IOPS)を達成できることです。図中All-Flash FASの性能(4KB Random Read IOPS)は、SSD数に関わらず、FAS8000モデル(コントローラ)に依存して決まります。
では、「本当に、この構成(SSDドライブ数)でコントローラの最大性能を引き出せるのか?」という疑問を、実機での検証結果をご紹介しながら解決したいと思います。

FAS8060検証結果 ~ コントローラ最大性能を引き出すSSDドライブ数 ~

本検証では、FAS8060コントローラ x 1台の最大性能を引き出すためのSSD数を確認しました。次の図は検証環境で、5つのSSDアグリゲートを作成しました。

•  SSD アグリゲートの RAID グループを以下の通り作成
  • SSD RAID グループ(3D+2P)/(4D+2P)/(5D+2P)/(6D+2P)/(7D+2P)
  • D:Data Drive、P:Parity Drive
  • SSD データ ドライブ数:3 → 4 → 5 → 6 → 7



これら5つのアグリゲートから作成したボリュームを、サーバから10GbEでNFSマウントし、以下のI/Oワークロードを生成しました。負荷の生成には、ネットアップが提供するSimulated I/O(以降、SIO) を使用しました。

•  SIO が生成する I/O ワークロード
  • Read Rate(%):100, 90, …, 0
  • I/O サイズ:4KB
  • スレッド数:320



SSDアグリゲート3D2P(青色の折れ線グラフ)からSSDをx 1追加し、4D2P(黄色の折れ線グラフ)とすることでIOPSが向上しました。更にSSD x 1を追加し、5D2P(赤色の折れ線グラフ)とすることで、FAS8060コントローラの最大性能を引き出せることが確認できました。それ以降のSSD追加は、いずれの折れ線グラフも5D2P(赤色の折れ線グラフ)と重なり、IOPSは向上しませんでした。この検証結果から、FAS8060コントローラ x 1あたり、SSDアグリゲート5D2Pであれば、read:writeの割合に関係なく、最大性能(IOPS)を引き出すことが可能と言えます。

検証結果から導かれるFAS8060A Reference Architecture

実際はコントローラ x 2台でHA構成とし、All-Flash FASバンドルもHA構成(コントローラ2台)です。検証結果の通り、コントローラ x 1台あたりSSDアグリゲート5D2P、更にスペア ドライブを考慮すると、SSD x 16がFAS8060A(”A” はHA構成を示す)の最大性能を引き出すために最低限必要なドライブ数と言えます(5D2P x 2アグリゲート、スペア x 2)。

また、ネットアップは複数ドライブを束ねたパッケージ(セット型番)を販売形態として提供しており、同じドライブ数を単体で購入するより安価に購入できます。SSDであれば、SSD x 12 / SSD x 24というセット型番があります。

検証結果から導かれた「FAS8060Aの最大性能を引き出すためのSSD x 16」に加えて、お買い得なセット型番(SSD x 12 / SSD x 24)を活用することで、最終的にFAS8060AにはSSD x 24が価格性能比としてオススメ構成と言えます。

All-Flash FASバンドルのススメ

前章では、FAS8060AにはSSD x 24が価格性能比としてオススメ構成とご紹介しました。それでは、FAS8060A + SSD x 24とAll-Flash FASバンドルの価格を比較してみましょう。

  • 黄色の棒グラフ:FAS8060A + SSD x 24構成の参考価格(相対値)
  • 青色の棒グラフ:All-Flash FASバンドルの参考価格(相対値)
  • 折れ線グラフ:性能(4KB Random ReadのIOPS)


いずれの構成も、FAS8060コントローラ x 1台あたり、SSDアグリゲート5D2Pを満たしているので性能(4KB Random Read IOPS)は同じです。一方、All-Flash FASは価格容量比で勝ります。前章でご紹介した「FAS8060A最大性能を引き出す価格性能比オススメ構成:200GB SSD x 24」の物理容量4.8TBに対し、1.14倍の価格で2倍の物理容量9.6TBを得られます。

All-Flash FASは、数TBのSSDアグリゲートにデータを格納することができるのであれば、限りなく高い性能を安定して引き出せる魅力ある構成です。更にAll-Flash FASバンドルを活用すれば、SSD容量も比較的安価に確保できるため、アプリケーションのデータ容量に合わせて、最適なAll-Flash FAS構成を選択いただければと思います。

次回の内容

All-Flash FASの発表により、ネットアップのフラッシュ製品ポートフォリオに、All-Flash FASとEFシリーズという2つのオール フラッシュ製品がラインアップされました。次回の内容では、All-Flash FASならではの強みとEFシリーズと比較した棲み分けについてご紹介していきたいと思います。


岩本 知博(いわもと ともひろ)
ネットアップ株式会社 システム技術本部 パートナーSE部 システムズ エンジニア

会津大学大学院 コンピュータ理工学研究科卒、外資系データベース メーカを経て2012年パートナーSEとして入社。入社以来、パートナー支援とフラッシュ ソリューションおよびデータベース ソリューションを中心に活動。写真は、Tech ONTAP編集長の瀧川さんと、VMware on NetApp連載中の大西さんと。

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【検証結果から理解するネットアップのフラッシュ技術】
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第13回: Oracle Database環境でのEF550の有効性
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第14回:【検証結果から理解するネットアップのフラッシュ技術】
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高性能と大容量を実現するAll-Flash FASの登場
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