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【 ONTAP Cloud の利用シーン】
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第2回は、 事例や利用シーンやコストなどについて触れていきます。 第1回では、 ONTAP Cloud の概要と AWS と Azure での大まかな設定方法等をご紹介しました。

最近特に日本のお客様から ONTAP Cloud のお問い合わせを多数頂いております。 NetApp Innovation 2017の中でもお客様とたくさん会話させて頂く中で、 NetApp の Data Fabric の方向性が徐々に浸透してきた実感があります!! その中でも日本のお客様は事例を気にされるので、 今回は事例とコストを中心にご紹介します。

事例

ONTAP Cloud の事例は、 グローバルの事例を含めて大きく以下の4つパターンに分類できます。

    1. エンドユーザが利用するファイルサーバとしての ONTAP Cloud
    2. AWS や Azure 上でシステムを構成する際のNASとしての ONTAP Cloud
    3. 新規にクラウドでアプリケーションを開発する際のNASとしての ONTAP Cloud
    4. DR 先としての ONTAP Cloud

1つずつご紹介します。

1つ目のパターンはファイルサーバとしての ONTAP Cloud の利用です。

通常のオンプレでファイルサーバとして ONTAP を利用されているお客様が、 そのままの環境をパブリッククラウドへ移行したいという場合に、 ONTAP Cloud を利用するケースです。 例えば、 Windows PC を利用したSnapshot からファイルのリストアを利用者様自身が行っているお客様、 クォータ管理やアクセス権のないファイルは表示されないようにする機能などを既存環境でお使いのお客様、 ActiveDirectory との連携などをそのままパブリッククラウドでも維持したいお客様での利用事例です。 また、 自社だけでなく複数の組織が集まる一時的なプロジェクトでのファイルサーバ用途に関しても ONTAP Cloud の実績があります。 ライセンス形態に関して、 一時的な利用の場合は1時間単位の課金であるPay As You Go(PAYG)、 永続的な利用の場合は、 半年または1年毎にライセンスをご購入頂く Bring Your Own License(BYOL)が一般的です。

2つ目のパターンは AWS や Azure 上でシステムを構成する際の NAS としての ONTAP Cloud の利用です。

ヨーロッパの大手の人材派遣会社では、 オンプレの Citirix の VDI のシステムをそのまま AWS へ移行しました。 Xen Desktop システムのファイル共有領域だけでなく、 ShareFiles ファーム上のデータ、 SQLServer ベースの業務システムで利用するデータなど、 全てのデータ管理プラットフォームとして ONTAP Cloud を利用しています。 また、 AWS 上では Availability Zone を分けて冗長性を確保し、 さらに別のリージョンにデータ保護のため SnapMirror を行っているというオンプレ構成でもお馴染みのシステム構成を AWS 上で構成をしている事例です。

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3つ目のパターンは新規にクラウドでアプリを開発する際のNASとしての ONTAP Cloud の利用です。

クラウドファーストの時代となり、 新規のアプリ開発を AWS や Azure 上で行い、 そのまま AWS や Azure でデプロイされるパターンが一般的になりました。 アプリ開発の現場では、 アプリケーション開発者から使いやすいシンプルなNASがなく、 やむを得ず、 データを rsync 等でコピーしたり、 同期ツールとして利用したり、 AWS の場合はOSを含めて AMI にして展開するパターンをよく耳にします。 そういった環境下で、 シンプルな NAS としての ONTAP Cloud の採用がかなり増加しています。 一度使っていただくとアプリケーション開発者からは煩わしいデータ管理から解放されるので、 次のアプリ開発の際にも継続して利用頂けております。 また、 パブリッククラウドでもSnapshotの機能はありますが、 ONTAP Cloud の Snapshot によるバージョン管理やデータの保護に関しても好評です。 また、 同じアプリケーションを海外のリージョンに展開したい場合に、 パブリッククラウドが持つ無償かつ品質のよいネットワークを SnapMirror の際に利用することができるのも非常に大きなメリットです。

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4つ目のパターンはDRとしての ONTAP Cloud の利用です。

DR先としてのパブリッククラウドの利用も一般的になりました。 データベース等のデータをオンプレのONTAPからDR先の ONTAP Cloud のデータ領域に SnapMirror して、 万一の際には、 AWS や Azure でインスタンスを起動し、 ONTAP Cloud を利用するパターンです。 さらにこのパターンの場合は、 クラウド環境に構成したシステムの有効活用のために、 クラウド側を開発環境、 品質保証環境として利用するお客様もいらっしゃいます。 この構成での利点は、 先ほどまで利用していたデータを開発環境で利用できるので、 品質の確保が容易だという点になります。 SAP 環境では、 以下のように、 開発環境や品質保証環境として ONTAP Cloud を利用するようなデザインパターンがあり、 事例も数多くあります。

    http://community.netapp.com/t5/Technology/How-SAP-Customers-Can-Move-their-Dev-Ops-to-the-Cloud-and-Back/ba-p/123829

開発環境、 品質保証環境が必要なシステムすべてで、 上記の URL に記載があるようなデザインパターンを適応できると考えているので、 DR かつ開発環境という構成の場合にはぜひ ONTAP Cloud をご検討ください。

現在、 大手のお客様において自社のネットワークと AWS や Azure を接続する際、 VPN ではなく、 より品質の高い AWS Direct Connectや Azure Express Route の専用線と自社のネットワークを接続することが一般的となりました。 エンタープライズのお客様にてデータ容量や更新量の多い環境において、 回線の利用率が高くない時間帯に、 自社とパブリッククラウド間の SnapMirror を利用できるようになりました。

コスト

コストに関しては正確にお伝えします。 ONTAP Cloud を AWS と Azure で利用する場合、 ONTAP Cloud 、 仮想マシン、 ストレージのコストとパブリッククラウド側から見て下りの通信に対してコストがかかります。 パブリッククラウドの通常の利用と同じように、 ONTAP Cloud や仮想マシンは夜間等、 利用しない時間はシャットダウンすると課金されないのでコストを抑制することができますが、 ストレージのコストは課金されます。 以下は AWS における PAYG の Explore ライセンスのコストです。

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ONTAP Cloud for AWS のコスト: https://aws.amazon.com/marketplace/pp/B011KEZ734

ONTAP Cloud for Azure のコスト: https://azuremarketplace.microsoft.com/en-us/marketplace/apps/netapp.netapp-ontap-cloud?tab=PlansAndPrice

コストに関しては上記の URL にて詳細を確認してください。 Azure の通貨を円換算にするには、 ページの一番左下の「 Billing Country/Region 」を「Japan」に変更する必要があります。 また、 Azure 上での全体コストを試算するには、 以下の URL にて、 必要な情報を入力すると全体コストが算出可能です。

    http://cloud.netapp.com/azure-calculator

増え続けるデータに対して、 ストレージのコストを試算するのはどんな組織でも難しいのが現状です。 NetApp としては重複排除(deduplication)、 圧縮(compression) を積極的に利用して頂きたいと考えています。 単純なファイルサーバに関して、 重複排除と圧縮の両方を有効にすると 60% 以上の容量削減効果が期待できます。

重複排除や圧縮を利用する前提で、 ストレージコストを正確に算出するためには、 NetApp では、 容量削減効果がどの程度期待できるか実際の環境でテスト可能な SSET というツールを無償提供していますので、 ぜひお試しください。

    https://communities.netapp.com/docs/DOC-18699

ONTAP Cloud の仕様

ONTAP Cloud は選択できるパブリッククラウド上のインスタンスやストレージのタイプは AWS 、 Azure ともに事前に決まっています。 お客様が ONTAP Cloud を利用する前に、 以下の仕様を参考にして、 サイジングを行ってください。

ONTAP Cloud for AWS の仕様

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ONTAP Cloud for Azure の仕様

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注意点ですが、 ONTAP Cloud の Standard→BYOL というような変更は現時点ではできないため、 増加する容量はある程度見積もって事前にご検討いただく必要があります。 もちろん新たな ONTAP Cloud のインスタンスを起動頂き、 SnapMirror することでデータ移行することはできますので、 現時点だけのコストを考える場合は、 最小のインスタンスを選択することも可能です。

まとめ

お客様のハイブリッドクラウドの環境にて、 ONTAP Cloud がどのように役立つのか、 事例も増えてきたので、 われわれも自信をもってご提案できるようになりました。 次回は最終回になりますが、 DataFabric について今一度触れたいと考えています。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

池田 正一(いけだ しょういち)
ネットアップ株式会社
システム技術本部 コンサルティングSE部 コンサルティングシステムズ エンジニア
写真は 2017年 1月 のマイナビセミナーにて
OCI Image

2017年 2月

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【 ONTAP Cloud の活用シーンと有用性】


第 1 回: ONTAP Cloud の概要と初期設定手順

第 2 回:事例、 利用シーンやコストなど

第 3 回:まとめ(DataFabric)
  • 掲載予定



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