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【SAP ERP を NetApp で徹底活用:SAP on NetApp ソリューション】
第4回:最適な SAP 環境のために。必要なサイジングを考える。
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これまでの連載記事では、最新の SAP と、それに対する NetApp のソリューションをご説明してきました。ご紹介した課題は、旧来の環境をバージョンするための課題、SAPシステムランドスケープの構築、そして SAP ERP が活用するデータベース環境の構築など、お客様から寄せられたものに着目しました。こうした課題が解決されていくと、 SAP ERP の最適な稼働環境の構築、つまり低コストで、高いパフォーマンスを実現するインフラにお客様の関心が移っていきます。こうした要求は従来から求められてきていることではありますが、10年前のインフラと現在のインフラの事情が大きく異なることは、すでに説明させていただきましたし、皆さま自身もよくおわかりのことかと思います。

連載第4回となる「 SAP ERP を NetApp で徹底活用:SAP on NetApp ソリューション」では、最新のテクノロジーを活用し、最適なパフォーマンスを実現するSAP ERP 環境の構築をテーマにしました。パフォーマンスはいつの時代も至上命題です。お客様がシステム構築後に後悔することのないよう、ネットアップがどのように提案しているのか、その取り組みと最新事情をご紹介したいと思います。

どのようなシステムにおいてもサイジングは重要

どのようなシステムでも本番環境を構築する前には、システムを最適なパフォーマンスで稼動させるために、 CPU 、メモリ、ストレージといったハードウェア・リソースを見積もります。もちろん、ハードウェアに過大な投資を行って、リソースの大部分がアイドル状態になっているというような状況も避けなければなりません。そのために行なわれるのがサイジングです。このことは当然のことながら、SAP ERP 環境でも同じことがいえますが、どちらかというと SAP ERP 環境のように重要度の高いエンタープライズ・システムではなおさら必須というべきでしょう。

SAP ERP 環境におけるサイジングは、システムランドスケープの設計と並行して行われます。サイジングの結果、本番機のスペックが厳格に決まるということではありませんが、著しく異なるようでは、概算コストの算出にならないだけではなく、お客様のパフォーマンス要件を満たすことができない可能性もあるため、高い精度が求められます。

ネットアップがわざわざサイジングの話をする意味は、これまでの連載を通してご説明してまいりましたように、大量のトランザクションを処理し、データベースを酷使するアプリケーションの特性上、ストレージに対する負荷が極めて高いからに他なりません。つまり、最適なストレージ構成を設計しなければ、お客様が満足できる SAP ERP 環境の構築も現実的には難しくなるのです。

なにを基準にサイジングするべきか

SAP ERP のサイジングの基本的な考えとして、 SAP AG 社が定義する「 SAPS 」(SAP Application Benchmark Performance Standard)という指標が基となります。これは SAP ERP 環境におけるスループットを測定するための単位であり、 SAP AG 社の Services Marketplace から入手できるサイジングツール「 Quick Sizer 」を使用することで、精度の高い情報を得ることができます。100 SAPS は1 時間当り2,000 件の購買明細の処理,即ち6,000 ダイアログステップあるいは2,400 SAP トランザクションと同等の値と定義されます。しかし、実際のシステムでは、日中または夜間に実行されるバッチジョブやその他要因もあるため、 SAP の I/O の特性をよりよく理解する必要があります。

一方で、ストレージの観点におけるトランザクション処理では、秒あたりの I/O 回数を示す IOPS やスループットが重要です。また、バッチジョブ処理に対するパフォーマンスを評価するためには、読み込み性能も問われます。つまり、 SAP ERP のサイジングについても、その他のシステムのサイジングと同様に、I/O 要求と容量の両方の要件を満たすストレージコントローラーの選択や RAID を構成するスピンドルの数を決める必要があるのです。

NetAppのご提案

とはいえ、なんの根拠もなく、いきなり実機テストを行うことは困難です。実際にサイジングを実施するために機材を調達することは容易なことではありませんし、仮に機器を調達できたとしても、サイジングに関わる工数は少なくありません。システムインテレータやベンダーが所有する検証センターでサイジングを行うケースもありますが、その前にお客様の規模や要件を整理するのが一般的です。このため、初期段階ではシミュレーションによって算出することが手法の1つとなります。

このため、ネットアップは、 SAP ERP のサイジングツールをご用意しています。

NetAppのご提案

このサイジングツールでは、ユーザ数や SAP ERP のシステムタイプ(OLTP または OLAP)、そして必要と想定される SAPS 値をシートに入力することで、 SAP ERP 環境の要件を満たすための機種(コントローラ)や容量、スピンドルの本数を的確に算出し、IOPS および読み込み性能を満たすストレージの構成を確認することができます。極めてシンプルと思われるかもしれませんが、算出された情報はネットアップがこれまで数多くの SAP ユーザへの導入を経て、得られたノウハウに基づいたものですので、かなり精度の高いものとなっています。

また、このサイジングツールはお客様から実際に相談を受けた際、ネットアップのプロフェッショナルサービスによって活用されています。具体的にはお客様やパートナー企業に相談を受けた際にこのツールを用いて必要な情報を提示します。もちろん日本国内においても多くのお客様へのご提案や SAP ERP 環境の構築においても活用されています。NetApp を使った SAP ERP 環境構築をご検討のお客様やご提案のパートナーの皆様はぜひネットアップまでお問い合わせいただければと思います。

厳しい要件に対応する NetApp のフラッシュ技術

CPU やメモリはここ数年間で飛躍的な性能向上を遂げるとともに、仮想化技術やクラウドの普及により、高性能サーバの優れたパフォーマンスを柔軟に活用することができるようになりました。 SAP ERP 環境もその恩恵を受けています。 その一方で、ストレージの進化は CPU やメモリの性能向上に追従できなかったため、結果として、ストレージ I/O がパフォーマンスのボトルネックであったことは否めません。しかし、フラッシュ技術の登場により、その課題は克服されつつあります。

ネットアップは高パフォーマンスの特性をもつフラッシュ技術と、容量あたりのコストパフォーマンスに優れたハードディスクドライブの双方のメリットを活用可能な VST (NetApp VirtualStorage Tier)を提供しています。VST では、ストレージコントローラレベル、ディスクサブシステムレベル、およびサーバサイドレベルの3つのレイヤーにおけるフラッシュ技術を NetApp ユニファイド ストレージ アーキテクチャと完全に統合します。NetApp のノウハウに基づき、リアルタイムで監視するワークロードに応じて最適なメディアにデータを配置することで、お客様はどのデータがどのメディアに格納されているかを意識することはありません。つまり、 SAP システム基盤においても、VST を利用することにより、パフォーマンスや省電力性能に優れたストレージ基盤を構築することが可能となります。

厳しい要件に対応するNetAppのフラッシュ技術

ネットアップは、オールフラッシュアレイである EF540 の出荷に続き、すでに表明済みの FlashRay の開発など、お客様に高速ストレージ環境を提供するためのフラッシュ技術を推進してまいります。フラッシュ技術については先月から新しく連載がスタートしているので、詳しくはそちらをご一読いただければと思います。

以上、第4回では、NetApp のストレージをベースにしたサイジングの手法をご紹介しました。いま SAP ERP を導入またはバージョンアップをお考えのお客様、もしくはご提案中のシステムインテグレータの方でご興味がありましたら、ぜひネットアップにご相談いただければ幸いでございます。


平野 和弘 (ひらの かずひろ)
アライアンス営業本部ビジネスアライアンス部エヴァンジェリスト
NetApp




3 年間の外資系ストレージメーカー勤務を経て 2003 年 CTC 営業部長 として入社。
2007 年から大阪支店長として支店の開設に携わり、2009 年には東京に戻り ERP ソリューション推進を担当。
2012 年からは Bigdata も担当に加わり、Hadoop による分析ソリューションも推進。
1962 年 8 月 24 日生まれ
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