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【SAP ERP を NetApp で徹底活用:SAP on NetApp ソリューション】
第 2 回:開発環境、テスト環境も簡単に構築できるんです。しかも低価格で!
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前回は NetApp ストレージの業務システムに多く活用されているという実例として SAP ERP での事例を紹介しました。前回を通して、NetApp がミッションクリティカルな分野も含めて様々なアプリケーション基盤として安心して活用できることをご理解いただけたかと思います。しかし、具体的にどのような問題を、どのようなアプローチで解決することができるのかが、皆様にとっても疑問ではないかと思います。

連載第2回となる「SAP ERP を NetAppで徹底活用:SAP on NetApp ソリューション」では、SAP ERP が扱うデータに着目し、SAP AG 社が推奨する SAP ERP 環境構築を効率よく、安心してご活用する方法をご紹介していきたいと思います。

SAP ERP でも使われるストレージの要件

SAP ERP をうまく活用するという意味では、「データを正しく保護する」というのが大前提であるのはいうまでもありません。それはエンタープライズクラスのストレージシステムでは当たり前の要件でもあるのです。また、ERP が企業にとって非常に重要な基幹系アプリケーションでもあります。その要求は様々ですが、利用者に高い利便性を提供する意味でも「高いパフォーマンス」がとくに重要視されていました。そのため、SAP ERP のシステム構成にはパフォーマンスに優れた(ただしそれだけ高価な)ハイエンドモデルが採用されるケースも多かったのです。しかし、現在のストレージシステムと仮想化環境のパフォーマンスの向上は目覚しく、NetApp ストレージは仮想ストレージとして、低価格であっても、高パフォーマンス、高可用性を実現していますし、万が一パフォーマンスが不足してきたと感じれば、スケールアウトさせることでパフォーマンスを向上できる優れた拡張性も備えているため、最初から多額な投資を行うことなく、基幹システム用途にも耐えうる優れたストレージ基盤を構築することができます。

SAP ERP 環境は単一ではない

SAP ERP システムを導入しようということになった時、まず考えるのはシステムのランドスケープです。SAP ERP でいうランドスケープとは企業が使用しているSAPシステムのまとまりのこと。システムの導入から運用保守までの全体のライフサイクルの中で、システムを効率良く安定して稼働させていくために必要なシステム構成になります。どのような基幹システムでも該当することではありますが、さまざまな機能拡張の開発やシステムの安定運用のために、本番環境以外にも、開発環境やテスト環境を構築しておくことが必要です。

SAP

SAP AG 社が推奨する標準的なシステムランドスケープは「開発環境」、「テスト環境」、そして「本番環境」の 3 システムランドスケープです。例えば、開発環境、テスト環境、本番環境が 1 ランドスケープで構成されていた場合は、開発やテストに制限が発生したり、本番環境への移行のリスクが高いなど、安心して利用できる環境ではないことが容易に想像できると思います。このため、3 システムランドスケープで構築することは、品質保証の観点からも推奨されているのです。もちろん、導入後も様々な機能拡張や保守も考えられますので、3 システムランドスケープはシステム導入時だけでなく、本番稼動後も維持することになるのです。

さらに大きな問題になるのは、SAP ERP のシステムは複数のコンポーネントに分かれていることです。つまり、新しい機能を提供するコンポーネントを追加するには、個々のコンポーネントごとに3つの環境を別に用意しなければならないことを意味します。つまり、コンポーネント数 n×3 のランドスケープを格納しなければならないのです。これはストレージの消費量に大きく影響するのです。

たとえば 1TB のデータベースを活用するモジュールは 3TB を必要します。これにミラーリングなどを加えると必要容量は倍増します。さらにコンポーネント数が増えると、膨大な容量が必要となり、ストレージコストが重くのしかかります。

SAPERP の環境構築

VMware 仮想環境による SAP 環境構築が常識になった現在、3 つのランドスケープに必要なコンポーネントを構築する場合には、Raw デバイスやボリュームにそれぞれの環境を構築することになります。一般的には開発環境、テスト環境、本番環境の 3 つの環境は同じような構成になっているはずです。しかし、このような特性があるにもかかわらず、それぞれの環境をそのままストレージ上で展開した場合、容量も全体の容量を消費することになります。アプリケーションの品質向上には、テストが欠かせないのはいうまでもありませんが、実ビジネスに影響を与えないためのテスト用機材の調達は常に難しい問題です。開発環境にも、テスト環境にもテストデータとバイナリを格納する領域も必要ですが、安価になったとはいえ、急遽数百 GB もの容量を複数分確保することは難しい話です。

NetApp ストレージには「NetApp Deduplication」や「NetApp Compression」が搭載されていますので、これらのデータの重複分を排除したり、圧縮することでストレージ利用率を向上させることができ、データ消費の問題を解決することができます。

しかし、もっとも問題となるのは、開発環境やテスト環境に用意するデータです。円滑な開発と十分なテストを行うためには、検証に用いるデータが正確なものであればあるほどよいわけです。このため、本番環境のデータを容易かつ正確に開発環境やテスト環境に展開できる必要があるのです。しかし、前回ご紹介したように、SAP ERP のデータ保護にはリレーショナルデータベースが使われています。リレーショナルデータベースとはコンピュータ上でデータを整理・統合して蓄え、そのデータを情報として活用するために複数の利用者が同時に取り出しやすくする管理ソフトウェアのことです。SAP ERP のデータ管理の多くは Oracle データベースや SQL Server などの商用のリレーショナルデータベースです。データベースは SAP ERP に限らず、多くのシステムで使われていますから、多くのお客様は十分注意を払っていると思いますし、その運用にも苦労を重ねてきたと思いますので、データベースに対してセンシティブになるのは当然のことです。

データベースの管理を向上させる NetApp の仮想クローニング技術

このようなお客様の懸念を払拭する機能として、NetApp ストレージには仮想クローニングの技術である「NetApp FlexClone」が搭載されており、SAP ERP の開発環境やテスト環境の構築を効率化することができます。

FlexClone

NetApp FlexClone は、オリジナルデータのコピーを仮想的に作成する機能で、データをまるごとコピーするのではなく、ストレージ内部でポインタ情報のみをクローンします。NetApp FlexClone を使えば、本来必要な容量消費を最小限に留めることができるとともに、高速なデータベースの複製を容易に行うことが可能です。もちろん、クローンといってもそれぞれの環境用のデータベースは独立性が保証されていますので、開発やテストでデータを書き換えても、他の環境に影響を与えることはありません。また、ストレージに与える負荷も低く、短時間で行えるため、ミッションクリティカルな本番環境に支障をきたすこともありません。これにより、テスト環境の作成の大幅な時間短縮、ストレージ容量の確保および信頼性の高いテストデータの利用といったメリットを享受することができ、十分なテストを行うことができるようになります。NetApp FlexClone は Oracle データベースや SQL Server といった様々なリレーショナルデータベースに適用することができるため、あらゆるお客様の環境でもすぐにご活用いただくことができます。NetApp FlexClone は 10 年以上にわたって高い実績を誇る機能で多くのお客様で活用されております。もちろん、データベース用途でも多くの実績がございますので、安心してご利用いただくことができます。

その他の機能としては、ボリュームの柔軟な管理を可能にする「NetApp FlexVol」やデータベースで懸念される I/O ボトルネックの解消に貢献する「Direct NFS」や「Flash Cache」カードのキャッシュ技術および「SSD」によって高いパフォーマンス要件を満たし、データベースの性能を最大限に発揮することができます。また、「RAID-DP」や「WAFL」および「NVRAM」がもたらすデータ一貫性の保証やストレージコントローラの多重化による高可用性により、重要なデータの保護を実現することで、SAP ERPの重要なデータ保護を実現します。これらの機能は、「SnapManager for SAP」や「SnapManager for Microsoft SQL Server」といった SnapManager 製品によって、簡単にご利用いただくことができます。

以上、第 2 回では、SAP ERP 環境における高いデータの保護、効率の高いストレージ利用、そして増加するランドスケープへの柔軟な対応について紹介しました。次回では SAP ERP 環境の管理について、NetApp の視点と SAP ERP の双方の視点に着目して、ご紹介する予定です。


平野 和弘 (ひらの かずひろ)
マーケティング本部 ビジネスアライアンス アライアンスエグゼクティブ
NetApp




3 年間の外資系ストレージメーカー勤務を経て 2003 年 CTC 営業部長 として入社。
2007 年から大阪支店長として支店の開設に携わり、2009 年には東京に戻り ERP ソリューション推進を担当。
2012 年からは Bigdata も担当に加わり、Hadoop による分析ソリューションも推進。
1962 年 8 月 24 日生まれ
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