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1 から学ぶ VMware on NetApp
第十四回
ネットアップ FAS に変えるなら『今でしょ!』
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2013年の春、東京は桜の季節をいきなり迎えてしまいました。旅立ちの春ということではありませんが、本連載も今回で最終回を迎えることになりました!
思えば2011年7月から1年5ヶ月の間、計14回のほぼ毎月連続して掲載をさせていただいたことになりますが、読者の皆様におかれましてはお付き合い有難うございました。
第一回で紹介した FCoE 接続も当時は数例しかありませんでしたが、FlexPod (シスコシステムズ社との共同検証済みのプラットフォーム)を採用するお客様の数が増えるのと同時に FCoE 接続の普及も急速に増えていったことを実感しています。
(おかげさまで、FlexPod もワールドワイドで二千件を超えることができました!)
この連載をきっかけにネットアップ FAS を使って vSphere 環境を構築していただいたお客様からの声も届いております。そのようなお客様の期待を裏切らないためにも、ネットアップ FAS の機能をフルに活用して頂けるよう、少しでも多くの情報を皆様に届けるべく連載を続けてきたこともあります。
イベントなどの場にてお客様やパートナー企業の皆様からも、本連載の内容について質問やフィードバックを沢山頂いたことからも私自身、皆様に支えられた連載であったこと大きく感じており、最終回を迎えるにあたって改めて皆様に御礼申し上げます。

本連載を振り返って

  • 本連載を振り返って

第一回から十三回まで vSphere 環境におけるネットアップ FAS ならではの機能を紹介してきました。
ネットアップ FAS を使うことにより、他社のストレージよりも『性能』、『コスト』、『管理性』、『データ保護』の観点で優位性が有ることをお客様に説明してきましたが、一年半前の連載当初とは少々状況も変わってきました。個々の要素では他社もネットアップFASに似た機能を実装してきたり、同様の効果を得ることができる製品も出てきているようです。
一年半前は NFS で vSphere 環境の構築を積極的に推奨しているベンダーはネットアップぐらいでしたが、今となってはいくつかのベンダーが NFS を使った vSphere 環境向けの製品、機能をリリースしていることは興味深い事実として私も捉えています。
もちろん、競合他社製品が増えてネットアップとしては苦労も絶えませんが、それよりもお客様が従来抱えてきた vSphere 環境の悩み、課題を解決するには NFS を利用すれば実現できることが、幅広く浸透してきた結果ではないでしょうか。『性能』、『コスト』、『管理性』、『データ保護』における全ての要素を同時にひとつの製品でシンプルに実現できることを一番の違いとして理解し評価頂いていることにつきましても、この場を借りて御礼申し上げます。
上図においても本連載を通して紹介したネットアップならではの機能、効果を改めて紹介していますが、特徴が多すぎて全てを簡単に記すことが出来ないことも実は私達ネットアップ社員の悩みになっています。
例えば、重複排除機能ですが、一般的には『コスト』に反映する機能ですが、ネットアップの場合にはブロックを集約することによって、コントローラ上のキャッシュに載りやすい状態に変化するため高『性能』につながる要素であったりと、複数の効果をもたらす機能も少なくありません。(むしろ複数の効果をもたらす機能の方が多いのではないでしょうか)
そのようなこともあり、ネットアップ社員のお客様訪問時には、ひとつひとつ紐解きながら説明が必要なため、プレゼンに必要な時間も2,3時間など、場合によっては半日お付き合い頂いてしまったケースなどもあります。それでも、プレゼンの流れの中でお客様の表情が突然変わり、従来 FC,iSCSI 接続ストレージを使っていた時の悩みを解決できるのではとの期待と共に、NFS接続方式に対する理解を深めてネットアップFASを採用していただいたお客様が大半であったと思います。

ネットアップ FAS のインストールベースからもわかる NFS の利用率

  • ネットアップ FAS のインストールベースからもわかる NFS の利用率

上図は昨年サンフランシスコで開催された VMworld2012 において発表されたネットアップセッションのスライドとなります。
ネットアップ FAS は AutoSupport ファミリーという機能を通じて、お客様サイトにインストールされた FAS ストレージの運用を支援しています。
2013年3月時点で13万2千台以上の FAS をモニタリングしています。(Autosupport を利用していない FAS も多数ありますので、実際にはそれ以上のインストールベースとお考え下さい)
話は戻ってネットアップ FAS の全インストールベースの半数以上が vSphere 環境で利用されています。
左のグラフでは2012年7月時点における、 vSphere 環境で有効になっているプロトコルを示しており、約50%のお客様が NFS を使って接続していることを確認しています。(ネットアップ FAS 上で複数のプロトコルを使って Datastore を作成しているお客様もいるため、各プロトコルの合計が100%を超えています)
更にご利用頂いている FAS の規模別に分類したグラフが左のグラフになります。左のグラフでは NFS と SAN(FC,iSCSI,FCoE)の2つを、1TB 未満、1~5TB、5TB~10TB、10TB 以上の容量別に表示しています。
興味深いことに 1TB 未満のシステムでは圧倒的に SAN 接続で利用していることが確認できますが、1TB 以上になると逆転して NFS 接続の FAS の割合が多く、10TB 以上においては9割の FAS が NFS 接続で稼働しています。
1TB 未満のシステムの場合には、ネットアップ FAS を初めてご利用頂くお客様が上げられます。やはり初めてのネットアップストレージですので NFS に対する不信感などもあり、従来馴染みのあるブロックアクセス(FC もしくは iSCSI)でご利用する割合が多いことが背景にあります。ネットアップ FAS はユニファイド・ストレージですので、簡単に NFS 領域も設定でき、テンプレートやサービスレベルの低い仮想マシンなどを NFS Datastore 上に合わせて配置するなど有効活用した結果、NFS Datastore の使い勝手の良さやブロックアクセスに遜色ない性能にむしろ満足して、ほとんどのお客様が、次に迎えたシステム更新時には全面的に NFS 接続でリプレースしていった事実もこのグラフが証明しています。

※ AutoSupport をネットアップのストレージ システム上で有効にすると、ストレージ管理者とネットアップにシステム アラートや週単位のログが送信されるようになります。ネットアップ側では、この情報を自動分析し、ストレージ システムの安定性やパフォーマンスに今後影響を及ぼす可能性のある問題点を事前に切り分けを済ませ、お客様とプロアクティブなコミュニケーションの基盤となっています。

実は Data ONTAP は業界一位のストレージ OS

  • 実は Data ONTAP は業界一位のストレージ OS

意外かと思われるお客様もいるかと思いますが、ネットアップ FAS 上で動作する Data ONTAP はストレージ向け OS では業界一位のシェアを占めています。
他社の場合には複数ストレージ製品のラインナップのインストールベースを合計することでシェアを稼いでいるのに対し、ネットアップ FAS の場合には中核となるストレージ OS 『Data ONTAP』が全てのモデルにおいて共通稼働しているため、業界内のストレージ OS 毎のシェアでは実績 No.1 になること、自信を持って皆様にお伝えしています。
また、vSphere 環境においては、NFS Datastore の縮小機能、重複排除、FlexClone を使った仮想マシン単位の高速クローンなど、ネットアップ FAS 独自の機能が更に活用できることもあり、上図グラフ内のシェアよりも多いです。
vSphere 環境でまだネットアップ FAS をご利用したことが無いお客様にとって、お試し頂くなら(最近流行りの CM のように)『今でしょ!』とまでは言いませんが・・・ 評価用貸出機ブログラムをご用意している弊社販売パートナー様もございますので、お付き合いのある販売パートナー様などにも是非お問い合わせください。

ノンストップのビジネスを実現する業界唯一のユニファイド ストレージ プラットフォーム

  • ノンストップのビジネスを実現する業界唯一のユニファイド ストレージ プラットフォーム

最後に今日における Data ONTAP の状況を紹介します。
ネットアップは遡ること2004年1月に Spinnaker Networks を買収しており、同社のハイパフォーマンスコンピューティング用途のグローバルネームスペース機能を持った製品を Data ONTAP 8 上で統合が完了し、Data ONTAP8.1 ではステーブルなリリースとしてご利用可能な製品となります。
Data ONTAP 8 以降では同一の OS で 7-Mode, Clustered Data ONTAP が動作し(初回イントール時に選択)、スケーラブルな性能やノンストップの運用などを求めるお客様によって着々とインストールベースが増えていること確認しています。
そして、vSphere 環境においても、この Clustered Data ONTAP は絶大な効果を発揮します。
前回の VMworld2012 の基調講演内のスポンサーイベントにてネットアップ創業者 Dave Hitz が 『clustered Data ONTAP の Transparent Vol Move(ノード間で FlexVolume を高速に移行する機能)を1つ実行すれば、 200台の仮想マシンの Storage VMmotion の負荷や手間が置き換えられる』こと紹介した際には会場の参加者からは称賛の声が相次いでおりました。
コントローラ間やストレージ階層間で用意にデータを移動出来るだけでなく、変化するサービス要件、混在ワークロードにノンストップでバランス良く対応でき、セキュアに顧客毎、サービス毎に仮想化されたストレージネットワークを構築することができるため、サービスプロバイダのお客様がいち早く採用している背景となります。

皆が驚く、ネットアップのストレージ仮想化技術

  • 皆が驚く、ネットアップのストレージ仮想化技術

clustered Data ONTAP を使うことによりネットアップFASの各物理ノードを vSphere 環境における IA サーバのように CPU、ディスク、ネットワークリソースなどを仮想化することができます。
そして、ストレージサービスについては、 仮想化されたストレージサーバとして Vserver が動作します。
この動作を、vSphere 環境に置き換えると、仮想マシンのような動作形態になりますので、非常に柔軟に、お客様のサービス要件に合わせて迅速にストレージサービスを用意できることが大きな特徴となります。
vSphere 環境に照らし合わせると、基本的な考え方としては、『clustered DATA ONTAP ≒ ESXi』、『ネットアップ FAS ≒ IA サーバ』、『Vserver ≒仮想マシン』 のように捉えるとご理解いただけるかと思います。
ただ、vSphere 環境には置き換えることが出来ない動作もあります。clustered Data ONTAP の場合にはネットワークレイヤーとストレージレイヤーが完全に分割したことにより、Vserver とデータ部分(FlexVolume)を異なる物理ノードにホストすることができます。Vserver と異なる物理ノードに FlexVolume が存在する場合には、20Gbps のクラスターインターコネクトネットワーク経由でデータ通信をおこなうため、このような動作ができるのです。
前段でネットアップ創業者 Dave Hitz からのメッセージとして、ノード間で FlexVolume を高速に移行する機能を使えば Storage VMotion の悩みが解決できることに触れましたが、データ実体がどの物理ノードに存在していても高速にアクセスできる clustered Data ONTAP の特性と Transparent Vol Move(ノード間で FlexVolume を高速に移行する機能)により、 vSphere 側に全く負荷を掛けること無く、膨大な数の仮想マシンを移行できるため、大規模な vSphere 環境を抱えているお客様にとっては必須のストレージインフラになっていくのではないでしょうか。
clustered Data ONTAP についても非常に奥が深い製品、機能となってしまうため、触りの部分しか紹介できず、申し訳ございません。
こちらの記事も参考になりますので、合わせてご参照ください
テクニカル レポート、『テクニカル レポート Data ONTAP 8.1 および 8.1.1clustered Data ONTAP:概要』
http://www.netapp.com/jp/system/pdf-reader.aspx?m=tr-3982-ja.pdf

  • 最後に

振り返ると、連載が始まったきっかけは、『NFS は性能が悪い』、『信頼性が低い』などの噂が一人歩きしていた状況にネットアップのメンバーも困惑していたことがあります。海外では当たり前のように NFS で vSphere 環境を運用しているお客様が多数いるのにも関わらず、なかなか採用に至らないのは日本独自の文化も関係しているのではと考えています。
しかし、この1年半で NFS に対する不安も払拭されつつあり、昔はよく頂いた、アレルギー的なコメントなどは減ってきていることも実感しています。
再度、弊社創業者 Dave Hitz の VMware world2012 内でのコメントとなりますが、『NFS でファイル 1,000 個シンプルに管理するのと、SAN で LUN1,000 個管理するのはどちらが良いか?』と参加者に問い掛けていました。実際には1,000個の仮想マシンのために LUN を1,000個用意することは無いと思いますが、SAN・NAS の比較はこの問いの答えにたどり着くのではないでしょうか。
いきなりの最終回、特に深い意味はございませんが、私自身これからも皆様の vSphere 環境を少しでもより良いものに出来ればとの思いと共に活動していきたいと考えていますので、どこかで見かけた際にはお気軽にお声がけ頂ければ幸いです。

今回の写真ですが、本連載を編集長の立場で支えてきたマーケティング部の瀧川との一枚となります。
他にも色々なネットアップのテクノロジーに関する連載を企画していますので、今後ともご期待くださいませ。

それでは、またいつかどこかで。

Hirokazu Onishi

大西宏和(Hirokazu Onishi)
技術本部 ソリューション SE シニアシステムズエンジニア
NetApp

立教大学社会学部観光学科卒、外資系ストレージメーカーを経て2002年 NetCache(セキュリティアプライアンス製品)担当 SE として入社。
入社以来、パートナー及び仮想化ソリューションを担当、本年度より技術本部ソリューション SE 部にて仮想化ソリューションを担当。
趣味は旅行とサッカー観戦。


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