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1 から学ぶ VMware on NetApp
第十二回
VSC を使って一味違うリストア運用を実現
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皆様、ご挨拶遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
2013 年も引き続き TechONTAP 共々ネットアップをよろしくお願いいたします。

今回は旧製品 SnapManager for Virtual Infrastructure(SMVI)時代から含めると、VMware 連携製品において一番歴史の長い VSC Backup and Recovery 機能となります。
vSphere と連携してバックアップ、リカバリができるときいても目新しさは実感していただくことは難しそうですが、実はネットアップならではの動作が凝縮された、自慢の製品なります。そのようなこともあり、ストレージの内部動作も含めてVSC Backup and Recovery 機能を紹介します。

VSC Backup and Recovery

  • VSC Backup and Recovery 機能概要

VSC Backup and Recovery 機能はネットアップ FAS の FlexVolume の機能と密接に連携して vSphere 環境の仮想マシン、Datastore の保護を簡単、高速に実行することができます。また、バックアップ、リカバリだけでなく、ネットアップ FAS の自慢の機能の一つである FlexClone の機能と連携して、短時間で Datastore のクローンを作成したり、仮想マシン上の単一ファイルのリストア(SFR:Single File Restore)運用も標準で利用することができるようになっています。
第九回の連載では VSC Cloning 機能を使って仮想マシンのクローンを作成できること紹介しましたが、Datastore 単位のクローン作成については、VSC で取得したバックアップをベースにクローンの Datastore を作成するため、Backup and Recovery に含めれる(Datastore の)Mount 機能に含まれるようになりました。
特に大容量の VMDK を持った仮想マシンのクローンについては、VSC Cloning 機能を使った場合よりも短時間で実行出来る条件も有るため、状況に応じて使い分けることをお勧めいたします。
(内部動作につきましては第五回の連載をご参照ください)

  • 使い慣れた vSphere クライアントから簡単に実行可能

SnapManager for Virtual Infrastructure は別管理ソフトウェアとして提供しておりましたが、VSC に統合されることにより、バックアップ、リストア運用も、使い慣れた vSphere クライアントから(ストレージの操作をすること無く)実行できるようになりました。
バックアップを取得したい仮想マシン、Datastore を選択してウイザードを起動し、設定を入力するだけで簡単に実行できます。
ただ、現在においては、各社ストレージベンダー共に vSphere 用のプラグインを提供しており同様の操作が出来てしまうため、これだけではネットアップの良さが伝わらないのではないでしょうか。
やはり、プラグインとしては仮想マシン、Datastore に対するバックアップ、リカバリ操作の結果は同じになってしましますが、ネットアップの場合にはストレージはネットアップ FAS を使っているため、各操作の実行時間や操作に伴うディスク領域利用率の違いとしてあげることができます。
そのようなことも有り、今回はネットアップ FAS の内部動作を含めて VSC Backup and Recovery 機能を紹介いたします。

  • VSC Backup はなぜ速い?

Datastore に対してバックアップを実行すると、VSC プラグインは自動的に対象 Datastore 上で稼働する仮想マシンを vCenter に問い合わせて、各仮想マシンのスナップショット(=仮想マシンの整合性を保証するポイント)を作成します。 対象仮想マシンのスナップショットが全て作成された時点で、ネットアップ FAS に対して該当する FlexVolume の Snapshot を発行します。
FAS Snapshot の作成が完了後、各仮想マシンのスナップショットは不要になり(ネットアップ FAS の Snapshot 領域に保管されているため)、仮想マシンに残したまま運用するとパフォーマンス影響が発生してしまうため、各仮想マシンのスナップショットを削除し、バックアップジョブを終了します。
一般的な他社の仮想マシンバックアップソリューションについても、似たように仮想マシン上の Snapshot 機能と連携してバックアップ動作を行う製品もありますが、ネットアップの場合には FAS の高速 Snapshot により、瞬時にストレージ上のデータをバックアップ出来るため、vSphere 環境における全体のバックアップジョブ時間を短時間で終了することができるのです。

※バックアップ時間については、vSphere/ESXi が仮想マシンスナップショットを生成するため、ESXi のスペック、仮想マシンの負荷状況、同時バックアップ台数に依存します

  • VSC と NFS 接続にしか実現出来ないリストア運用

実はこのリストア機能はネットアップ及び NFS 接続ならではの特徴的な機能を使って、Datastore 上の他の仮想マシンに影響をあたえること無く、単一仮想マシンを簡単にリストア出来るため、多くのお客様がネットアップ FAS を仮想環境にお使いいただいている背景となっています。
仮想環境の管理者が復旧したい仮想マシンを選択してリストアジョブを実行すると、ネットアップ FAS 上で対象仮想マシンを構成するファイル(VMDK 本体、スナップショットファイル、定義ファイル、ログファイルなど)をストレージ内で高速にリストアします。
ストレージ上で対象ファイル群がリストアされた後、一度 vCenter 上で仮想マシンを読み込み直すことで、バックアップ時に取得した仮想マシンスナップショットを認識させ、この中に含まれる整合性ポイントに戻り、仮想マシン上のデータを保障した形で復旧します。
FC,iSCSI のストレージの場合には LUN 単位のリストアはもちろんストレージの機能として標準的に実装していますが、この LUN 単位のリストアを使ってしまうと、LUN に紐付いている Datastore 全体が過去の状態に戻ってしまうため、単一の仮想マシンのリストア用途に使うことが出来ないことが、問題として有りました。(そのため、バックアップエージェントをなどを利用した時間や負荷が発生してしまうバックアップ運用を採用しなければならない)
それに対し、NFS 接続の場合にはファイルシステムをストレージ側で操作出来ることと、ネットアップ FAS としてストレージ上に存在するファイル単位のリストアも問題なく実行でき、今まで多くのお客様が苦労してきた vSphere 環境のリストア運用を改善できるため、(ネットアップ FAS としては FC,iSCSI 接続も可能ですが)8~9 割のお客様は NFS を選択しています。
※ネットアップ FAS のボリューム単位の Snapshot 及び SnapRestore 機能は、FlexVolume のサイズに依存すること無く瞬時に実行することができますが、VSC Recovery 機能実行時に利用する SnapRestore 機能は Single File SnapRestore(SFSR)動作となるため、実行時間はリストア対象のファイルサイズに依存します

  • 連携スクリプトを使って、仮想マシン上のアプリケーションデータも バックアップ可能

VSC を使ったバックアップ運用を提案した際に、『仮想マシン上のアプリケーションと連携させることできるの?』といったお問い合わせをお客様から数多くいただいたりします。
VSC Backup 機能はジョブ実行時にVSCサーバー上に事前に配置したスクリプトファイルと連携する機能を持ち合わせているため、このような要望にも対応することができます。(VSC サーバー自体は Windows OS 上で稼働するため、連携するスクリプトファイルは Windows バッチ形式ファイルで記述します)
VSC バックアップ時に仮想マシン上のアプリケーションを事前にバックアップモードにする必要があれば、バッチファイル形式で記述します。そして記述する内容としては、実行フェーズのパラメータに”PRE_BACKUP”を指定して VSC サーバから仮想マシンにネットワーク越しでコマンドを実行する行を付け加えます。
もし、仮想マシン上のアプリケーションをバックアップモードにした場合には、VSC バックアップ終了後にバックアップモードを終了する必要があります。こちらも同様に連携するスクリプトファイルに実行フェーズのパラメータに”POST_BACKUP”を指定して記述することで実現することができます。
(実行フェーズのパラメータに“FAILED_BACKUP“を指定することでVSCジョブ失敗時に連携するスクリプトを記述することも可能)
この、スクリプト連携については、弊社から提供するテクニカルレポート(TR-3737 SnapManager 2.0 for Virtual Infrastructure Best Practices: http://media.netapp.com/documents/tr-3737.pdf)内でサンプルスクリプトと合わせて紹介しておりますので、ご興味がある方は合わせてご参照頂ければ幸いです。
※ SnapManager for Virtual Infrastructure は旧来の製品となりますが、スクリプトの記述方式は VSC と共通になります。

  • 仮想マシン内の単一ファイルのリストアにも対応

vSphere 環境におけるバックアップ・リカバリ運用の中で、単一仮想マシンのリストアと同様に課題となっていた単一ファイルのリストアも VSC を使えば簡単に実行することができます。VSC とネットアップ FAS を使えば、FlexClone 機能があるため、一瞬でしかもさらなる容量も使うこと無く、クローンの Datastore を作成することができます。この仕組を使って仮想マシン用のエージェントから、仮想マシンユーザが過去の状態の VMDK を2番目の HDD として接続し、必要なファイルを簡単に取り戻す事ができるのです。
他社のソリューションとしても、仮想マシンユーザ自身でリストア操作を実行できる製品もありますが、やはり単一ファイルのリストアを実現するために、バックアップ時に仮想マシン上のデータを直接バックアップしておく必要があるケースが多いのではないでしょうか。その場合にはバックアップ時の I/O 負荷や時間などが問題となってしまいますが、ネットアップを使った場合には、高速に実行できる VSC が取得したバックアップセットを再利用できるため、時間、I/O 負荷、ストレージ容量それぞれ削減できることがポイントになります。

今回の VSC Backup and Recovery 機能は如何でしたか。
基本的には本連載にて既に紹介済みの Snapshot、SnapRestore、FlexClone と組み合わせた運用がベースとなり、VSCプラグインから簡単に実行できることがお伝えできたこと願っております。

今回の写真ですが、vForum2012 会場でご一緒した VMware 社の土田さまに登場いただきました。
お客様にとって、より良いデータ運用を提案及び実現できるようにするため、vSphere におけるストレージ周りの技術を日々情報交換させて頂き、最近では FAS の最新 OS となる Clustred ONTAP 環境を使った最新のアーキテクチャを共同検証しております。

Hirokazu Onishi

大西宏和 (Hirokazu Onishi)
技術本部 ソリューション SE シニアシステムズエンジニア
NetApp

立教大学社会学部観光学科卒、外資系ストレージメーカーを経て 2002 年 NetCache (セキュリティアプライアンス製品)担当 SE として入社。
入社以来、パートナー及び仮想化ソリューションを担当、本年度より技術本部ソリューション SE 部にて仮想化ソリューションを担当。
趣味は旅行とサッカー観戦。


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