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ソラン株式会社
これからの社内IT基盤として期待される仮想インフラ向けの
ストレージシステムとしてNetApp FASシステムを採用

幅広い業種をサポートする独立系システムインテグレータのソラン株式会社

ソラン株式会社は、さまざまな業種に対するITサービスのコンサルティング、導入、アウトソーシング、保守管理などをトータルに提供する独立系システムインテグレータだ。本社以外にも、北海道、東北、北陸、九州に地域会社を持ち、全国規模でビジネスを展開している。また、証券業やWebマーケティングなど、特定の分野に特化したグループ企業を持ち、非常に幅広い業種をサポートする。例えば、他のシステムインテグレータがほとんど手がけていない分野として、人工衛星管制システムの分野が挙げられる。同社は、宇宙関連のシステムを積極的に手がけており、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と密接に協業している。2009年に打ち上げ予定のH-IIAロケットには自社開発の人工衛星が搭載される予定だ。

今回、ソランは本社やグループ企業のメールシステムを支えるサーバ環境を仮想インフラへと移行した。そして、そこで使用されるストレージシステムとして、NetApp FAS(Fablic-Attached Storage)システムを採用している。

新たに構築する仮想インフラ向けのストレージとしてNetApp製品を選択

ソランは、社内のさまざまな業務を支えるサーバ群を自社のデータセンタ内で運用しているが、その中でも特にメールサーバの老朽化が進んでおり、サーバの入れ替え時期が目の前に迫っていた。一方、物理サーバが乱立する従来型のアプローチでは、サーバの運用管理がきわめて煩雑になるという問題を抱えていた。そこで、同社は仮想インフラを新たに構築し、そこに多数の仮想サーバを立ち上げていくアプローチをとることに決めた。今回は、サーバ仮想化環境の検証作業も兼ねるために、最小限の予算で小規模の仮想インフラを構築し、そこから少しずつ仮想化の適用範囲を広げていくことにした。まずは、トランスウエア社のActive! mailが稼働する社内のメールサーバ(本社とグループ企業を合わせて約5000アカウント)を仮想化するところからスタートした。

そのような中で、今回のインフラ構築を手がけたシステムインテグレータの日商エレクトロニクスは、NetApp FASシステムとVirtual Ironの組み合わせによる仮想インフラを提案した。Virtual Ironは、オープンソースのハイパーバイザを採用したエンタープライズクラスの仮想化ソフトウェアで、他の主要な仮想化ソフトウェアと同等の性能や機能を実現しながら、同時にオープンソースならではの優れた経済性を兼ね備えている。そして、このような安価な仮想化ソフトウェアと組み合わせるべきストレージも、トータルコストの面でバランスがとれた製品でなければならない。そこで選ばれたのが、業界トップクラスの性能と信頼性を適切なコストで実現しているNetApp FASシステムだった。

写真左:ソラン株式会社 情報統括本部 技術統括室 情報システムグループ グループ長 音喜多順 様
写真中:ソラン株式会社 基盤セキュリティ事業部 プラットフォームソリューショングループ 清水修 様
写真右:ソラン株式会社 情報統括本部 技術統括室 情報システムグループ 磯野寛 様

“当社の仮想インフラを構成するストレージシステムとしてNetApp FASシステムが最適”

「実は、当社の中ではすでにNetApp FASシステムの導入実績があります。今回、仮想インフラに移行したActive! mailサーバのバックエンドには、実際にメールデータを蓄積するPOP(Post Office Protocol)サーバがあります。そのPOPサーバ向けのストレージとしてNetApp FAS250がすでに導入されています。NetApp FAS250は非常に安定して稼働しており、当社のスタッフはNetAppのストレージに対して信頼を寄せています。だからこそ、システムインテグレータからNetApp FASシステムを提案されたときにも、まったく不安がなかったのです。(清水様)」

非常に安価でありながら十分なパフォーマンスを発揮するiSCSI

今回、Virtual Ironが動作する物理サーバとNetApp FASシステム間は、iSCSIベースで接続されている。Virtual I ronで稼働するゲストOSの種類に制限を与えないためには、サーバとストレージ間をブロックレベルのプロトコルでやり取りする必要があり、その時点で Fibre ChannelとiSCSIの2つに選択肢が絞られた。Fibre Channelは社内でも導入実績があり、本来であればFibre Channelのほうが基本路線となるべきプロトコルだった。しかし、Fibre Channelでは、サーバ向けのHBAやサーバとストレージ間を接続するFCスイッチなど、かなり高価なハードウェアを必要とする。

そこで、白羽の矢が立ったのがiSCSIだった。iSCSIなら、サーバに装備されている標準的なLANポートをそのまま使える上、サーバとストレージ間の接続にも安価で使い慣れたLANスイッチをそのまま流用できる。また、ストレージ専用のLANを独立して設けることで、サーバとストレージ間には十分な帯域幅と高水準のセキュリティを確保できる。

【ソラン株式会社が構築した仮想インフラのシステム構成】

ソラン株式会社が構築した仮想インフラは、Virtual Ironとその上で動作するゲストOS向けに使用される2台の物理サーバ、Virtual Ironの運用管理に使用されるサーバ、そしてNetApp FAS2020から構成される。

Virtual IronやゲストOSのイメージは、高いアクセス性能と信頼性を兼ね備えたNetAppFAS2020に保管されている。

物理サーバとNetApp FAS2020間は、ストレージ専用のLANスイッチを介してGigabit Ethernetで接続され、iSCSI経由でブロックレベルのデータアクセスを行う。

iSCSIを採用したことで、仮想インフラに求められる高いアクセス性能を実現しながら、同時にSANの構築に必要なコストをFibre Channelよりも大幅に削減することができた。

 

「今回は、サーバ仮想化技術の将来的な展開を判断するステージング環境的な位置付けとして小規模の仮想化インフラを構築するつもりでしたので、FibreChannelベースでシステムを構築するまでの予算は確保していませんでした。システム設計時には、Fibre ChannelベースとiSCSIベースでシステムを構成した場合について、長期的な視点でシステムを拡張していったときのコスト差を実際にシミュレーションしました。iSCSIベースでは、初期導入費用だけでも2~3分の1に抑えられましたし、時間が経つにつれてその差は広がっていくことが分かりました。(音喜多様)」

実は、仮想インフラ向けのストレージシステムとしてNetApp FASシステムを採用した背景には、iSCSIを利用してサーバとストレージを接続するという技術的な要件も大きく関係していたという。

「NetAppは、iSCSI接続のストレージで高いシェアを持ち、世界中でも数々の導入実績がありましたので、当社が導入することにまったく不安はありませんでした。また、Virtual Iron、NetApp FASシステム、iSCSI接続という組み合わせによるシステム構成は、今回当社がサポートをお願いしたシステムインテグレータも動作検証環境を用意しており、確実に動作することが保証されていました。現在、すでにiSCSIにて運用を開始していますが、非常に安定して動作していますし、高いパフォーマンスも得られています。導入、運用、管理など、すべての面においてシンプルで分かりやすく、改めてiSCSIを選択して良かったと思っています。(磯野様)」

信頼できる“データの器”としてNetApp FAS2020を使用中

今回導入した仮想インフラは、Virtual I ronとその上で動作するゲストOS向けに使用される物理サーバが2台(クアッドコアIntel Xeonベース)、Virtual Ironの運用管理に使用されるサーバが1台(デュアルコアIntel Xeonベース)、そしてNetApp FASシステム(NetApp FAS2020)から構成されている。物理サーバとNetApp FAS2020は、ストレージ専用のLANスイッチを介してGigabit Ethernet(帯域幅1Gbps)で接続されている。相互の通信プロトコルは、前述のとおりiSCSIだ。また、管理サーバは、管理セグメント用LANスイッチを介してNetApp FAS2020と接続されている。これは、NetApp FASシステムを管理するための経路であり、データアクセス用としては使われていない。

今回構築した仮想インフラでは、Virtual Ironが持つLiveMigrateによってシステムの可用性を大きく高めている。LiveMigrateは、物理サーバ間で仮想サーバの移動を行う機能だ。2台ある物理サーバのうち1台に障害が発生しても、その障害サーバで動作していたゲストOSをもう1台の物理サーバに移動して運用を継続できる。LiveMigrateのような機能を実現するには、ゲストOSのイメージなどが保管されるストレージ側の信頼性も非常に要求される。通常は、各物理サーバに対して信頼性の高い外部ストレージを接続する形が基本になる。同社は、Virtual Iron本体とゲストOSのイメージが格納されるストレージとして、物理サーバの内蔵ディスクではなくNetApp FAS2020を全面的に採用した。

「私たちの経験によれば、NetApp FASシステムが完全にダウンするような事態は非常に低い確率でしか起こらないものと確信しています。これまでPOPサーバで使ってきたNetApp FASシステムは、導入以来非常に安定しており、ディスクの故障を除けば目立ったトラブルは発生していません。ディスク障害に対しても、RAID-DP(拡張版RAID6)によってRAIDボリュームあたり2台までならデータは失われません。また、万が一何らかの障害が発生しても、NetApp FASシステムに搭載されている電子メール通知機能によって、NetAppやストレージを導入したシステムインテグレータにその詳細が自動的に伝わりますから、何があっても迅速に対応してもらえます。だからこそ、NetApp FASシステムには絶大な信頼を寄せているわけです。(音喜多様)」

仮想インフラの拡張に伴い、クラスタ構成やSnapMirrorの導入も検討

ソランは、現在稼働している社内のさまざまな物理サーバを今回構築した仮想インフラに順次移行していく計画を立てている。現時点では、比較的処理の軽いDNS(Domain Name Service)サーバに加え、本社とグループ企業のWebサーバも仮想インフラ上に移行する予定だ。同社は、特にWebサーバの移行に強い期待を寄せている。

現在、本社とグループ企業のWebサーバは、Webサーバソフトウェア(Apache)によるバーチャルドメイン機能を利用し、1台の物理サーバ上ですべてのWebサーバを仮想的に提供する仕組みを採用している。仮想インフラであれば、互いに隔離されたOS環境を複数同時に用意できるため、それぞれの仮想OS上で本社やグループ企業向けのWebサーバを完全に分離した形で提供できる。あるWebサーバの問題が他のWebサーバに影響することもなくなるため、Webサーバの可用性やセキュリティ確保の面で大きなメリットがある。

このように、仮想インフラ上で動作するゲストOSが増えていくと、それを支えるストレージ側も増強を図る必要がある。同社は、今後の展開としてストレージの利用効率を最大化するデータの重複排除機能や、ストレージシステムの信頼性をさらに高めるクラスタ構成、SnapMirrorによるレプリケーションなどを視野に入れている。

「仮想インフラ上で動作するゲストOSの数が増えていくと、それに比例してNetApp FASシステムに保管されるデータ量も増えていきます。また、現在ではゲストOSイメージのクローンを管理サーバ上の内蔵ディスクにエクスポートしていますが、将来的にはこのクローンをNetApp FASシステム上にそのまま置くことも検討しています。そうなると、ディスクの使用量は一気に増大します。いずれはディスク容量を追加しなければならない時期が訪れますが、現在あるディスクをもっと効率よく利用できれば、ディスク容量の追加時期を後倒しできるはずです。そのような中で、最新のNetApp Data ONTAPに搭載されたデータの重複排除機能は、ディスクの使用効率を高める上で大きな役割を果たすものと期待しています。(磯野様)」

「仮想インフラ上で同時に稼働するゲストOSの数が増えていけば、その土台となるNetApp FASシステムもさらに信頼性が求められるようになります。現時点では1台のみでも十分実用的に稼働していますが、将来的にはNetApp FASシステムを2台に増やしてクラスタ構成に拡張したり、SnapMirrorによるデータレプリケーションを実施するなど、業務継続を視野に入れた堅牢なシステム構成を検討しているところです。(清水様)」

“今回構築した仮想インフラの基本設計を顧客向けサービスにも応用予定”

「今回構築した仮想インフラの導入経験を存分に生かし、お客様向けのサービスにも発展していきたいと考えています。現在、お客様へのサービス提供に関わる部署から、仮想インフラを基盤としたリソースサービスを提供できないかという打診が来ています。当社自身が自信をもっておすすめできる、NetApp FASシステム、Virtual Iron、iSCSI接続の組み合わせによる先進的な仮想インフラを新たに構築し、その上でお客様向けのリソースサービスを提供する計画を立てています。(音喜多様)」

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