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Oracle環境におけるデータ管理の課題解決

アクティブなOracle®環境も、他のデータベース環境と同様、以下のようなデータに関する大きな課題を抱えています。

  • 生産性を低下させることなく、十分な頻度でデータのバックアップを取ること
  • リカバリ性能を強化すること
  • QAやテスト用に、十分な数のプロダクション データベースのコピーを作成すること
  • プライマリおよびセカンダリストレージのすみずみにわたってデータを管理すること

NetApp® SnapManager® for Oracle(SMO)は、こうしたすべてのタスクを大幅に簡素化するよう設計されています。Tech OnTapでは以前、SMOの仕組みや、Oracle ASMおよび他のテクノロジとの緊密な統合について説明しました。

今回は、SMOをどのように導入すれば、プライマリおよびセカンダリストレージの両方のデータについて、保護、リカバリ、クローン作成の簡素化および自動化を行うことができるかを検討します。まず、SMOセルフサービスデータ保護機能の使い方を説明します。この機能を使うと、前述のタスクをデータベース管理者(DBA)や組織内の他の担当者に委任することができるので、ストレージ管理者はNetAppストレージ上のデータベース関連の作業について、そのひとつひとつに直接関与する必要がなくなります。

ポリシーベースのデータ保護によるセルフサービス化

ストレージ管理者は、アクティブなOracle環境のストレージニーズに対応するという職務を担っているため、DBAや開発者、テスト担当者からの要求への対応に、かなりの時間をとられていることでしょう。SMOでは、バックアップ、リストア、クローニングなどの共通タスクを他者に委任することができます。これはストレージ管理者を時間のかかる作業から解放するだけでなく、DBAや開発者の仕事も効率化します。DBAも開発者も、必要なタスクを速やかに実行し、遅滞なく仕事を進めることができるため、生産性が上がり、ビジネスニーズに迅速に対応できるようになります。

SMOは、NetApp Protection ManagerとNetApp Operations Managerとの連携を果たしました(Protection ManagerOperations Managerに関する過去のTech OnTap記事を参照)。また、グラフィカルなユーザインターフェースを通じて、下記をはじめとした各機能を完全に制御したり自動化したりすることができます。

  • スペース効率の高いバックアップをプライマリストレージにて実行するNetApp Snapshot™
  • バックアップをセカンダリストレージに転送・保存するNetApp SnapVault™
  • ディザスタリカバリ(災害復旧)を行うNetApp SnapMirror®
  • Oracleデータベースのクローンを省スペースで作成するNetApp FlexClone®

VMware DRS

図1)ポリシーベースのデータ保護機能により、ストレージ管理者が
所定のストレージタスクの実行をDBAなどのユーザに委任

ロールベースのアクセス制御(RBAC)は、前述のタスクの一部あるいは全部を他のユーザに委任するために必要な綿密なセキュリティを提供します。ストレージ管理者は、役割を定義してユーザに割り当てることで、ユーザグループを管理します。各ユーザは、委任されたタスクをSMOインターフェースから実行することができますが、その際、根底にあるストレージ構成を詳細に理解する必要はありません。

バックアップ

バックアップに関して、SnapManager for Oracle(SMO)は2つの保護レベルを提供します。

  • プライマリストレージのSnapshotコピー
  • セカンダリストレージのSnapVaultバックアップ

SMOは、NetApp Snapshot技術によって、稼動中のデータベースのパフォーマンスに影響を与えることなく、極めてスピーディで省スペースなバックアップを行います。SMOは、Snapshotコピーを作成する前に、まずデータベースをホットバックアップモードにし、一貫性を確保します。バックアップはほんの数分で完了するため、1日に数回実行しても生産性に影響はなく、またそうすることでリカバリポイントを多数作成しておくことによって、障害時にリストアするデータ量を減らすことができます。また、GUIベースのスケジューラによって、バックアップを自動的に実行するスケジュールを簡単に作成・変更することができるほか、Oracle RMANとの完全な統合によりブロックレベルのリストアにも対応します。

SMOの重要な機能の1つは、バックアップを作成するごとにデータベースの内容(データファイルやアーカイブログなど)をマッピングすることです。新しいテーブルスペースやデータファイルを含めるようバックアップスクリプトを更新したかどうか心配する必要はもうありません。それはSMOが管理してくれます。

NetApp SnapVaultでは、バックアップを(ローカルまたはリモートの)セカンダリ ディスクストレージに保存し、データ保護のレベルを高めることができます。また、Snapshotコピーをセカンダリストレージに保存しつつ、緊急リカバリに備えてコピーの一部をプライマリストレージに保存することが可能です。これにより、テープに頼ることなく、さらにさかのぼってデータベースを迅速にリストアしリカバリすることができます。

セカンダリストレージのスケジュールおよびリテンションポリシーは、ストレージ管理者が全面的に管理することができます。プライマリストレージ(ローカルバックアップ)については、いつバックアップが必要かを組織内で最もよく把握している人に管理を任せ、最も効果的なバックアップスケジュールの作成と、必要に応じて臨時のバックアップを行ってもらいます。

リカバリ

SnapManager for Oracleは、ディスク上に保存したデータからすばやくリストアを実行することにより、正しいバックアップバージョンを迅速に選択し、すぐに元通りの状態に戻すことができます。

SMO 3.0の新しいリストア アルゴリズムは、ボリュームレベルのSnapRestore®によって、ボリューム全体を保存していた状態に戻しデータベース全体を迅速にリストアする機能を備えています。(ボリューム全体が過去の状態にリストアされるため、データベースのレイアウトは、NetAppベストプラクティスに従って行い、外部ファイルやコントロールファイル、ログなどが誤ってリストアされないようにする必要があります。)

リストアオプションでは、以下をリストアできます。

  • バックアップ全体
  • 指定したテーブルスペースまたはデータファイルのみ
  • コントロールファイルのみ
  • コントロールファイルとデータファイルまたはテーブルスペース

リカバリオプションでは、データベースを以下の状態に回復することができます。

  • データベース内で発生した最後のトランザクション
  • 特定の日時
  • 特定のOracle SCN
  • バックアップの時間

ディザスタリカバリ

バックアップにおけるSMOの利点と効率性は、ディザスタリカバリでも発揮されます。Protection Managerとの統合により、ストレージ管理者は、複製スケジュールを作成し、プロダクションデータを定期的にディザスタリカバリ サイトと同期化することができます。優れた帯域利用効率により広域ネットワークのコストを低減するとともに、プライマリストレージからより安価なセカンダリストレージへのミラーリングを行うことで、コストをさらに削減できます。現実には、このような効率化によって、従来より多くのアプリケーションにディザスタリカバリを適用することが可能となります。

クローニング

SMOがOracleにもたらすもう1つの利点は、NetApp Data ONTAP® 7GのNetApp FlexClone機能によって、省スペースのクローンをプライマリまたはセカンダリストレージに作成できることです。これにより、従来のデータベースコピーに伴う問題が回避されます。

FlexCloneは、クローン作成プロセスを合理化する直感的なウィザード式ツールによってデータベースのコピーをすばやく作成し、変更がある場合に限って占有ディスクスペースを増加します。省スペースであるため、パフォーマンスやディスクスペース、作業時間を無駄にすることなく、必要なときにいつでもすぐにクローンを作成できることになります。

SMOでは、クローンをプライマリストレージ上に作成したり、あるいはSnapVaultバックアップやSnapMirrorコピーから作成したりすることが可能です。これによりクローン作成作業を、(生産性を損ないかねない)プライマリストレージから完全にオフロードするともに、SnapVaultまたはSnapMirrorストレージシステムを使用して開発/テストおよび他の機能をサポートすることができます。

この高速かつ効率的なクローン作成機能は、企業に以下のような大きな利点をもたらします。

開発/テスト。
クローンの作成による影響がまったくないため、開発作業に使用するプロダクションデータのクローンを、従来よりも頻繁にリフレッシュすることが可能です。ほとんどの企業では90日ごとにしかリフレッシュしていませんが、古いデータではなく常に最新のデータを使用してテストを行うことができます。

また、1つあるいは2つのテスト用コピーをすべての開発者とテスト担当者で共有するのではなく、「ゴールドコピー」(実作業には使用しないコピー)を1つ作成し、そのクローンをいくつも作成することで、1人ひとりが自分のクローンを使って作業することができます。ですから、クローン以外には何の影響も与えずに試験を行うことさえ可能になります。テストが終了したら、クローンを削除するだけ。そしてまた新しいクリーンなクローンイメージを数分で作成することができます。

こうして開発とテストの作業が大幅に改善されれば、アプリケーションの品質を高め、よりすばやく提供できるようになります。

レポート作成。プロダクション データベースの最新のクローンをセカンダリストレージにすばやく作成し、最新のデータに基づいてレポートを実行することができます。ビジネス インテリジェンス レポートと同様に、データが新しければ新しいほど、ビジネスにおいて優れた決断を下すことができます。

根本原因の解析。
SMOのシンプルなクローン作成機能により、データベースがクラッシュしたりその他の障害が発生したりした場合に、根本原因の解析を合理的に実行できます。クラッシュ直前のバックアップのクローンを作成し、Oracleツールを使ってログファイルをクラッシュ発生時点までリプレイしていくことで、問題点の分析ができます。

まとめ

ここで説明したすべての機能をフル活用するには、SnapManager for Oracle、SnapDrive、FlexCloneライセンス、NetApp Protection Manager、NetApp Operations Manager、SnapRestore、そしてSnapVaultまたはSnapMirror(あるいはその両方)が必要です。

しかし、適切なソフトウェアとインフラさえ準備すれば、非常にパワフルで合理的なOracleデータ環境を構築し、Oracleデータの保護を合理化するとともに、開発/テストやレポート作成用などのプロダクション データベースのコピー作成プロセスを大幅に簡素化することができます。


Tim Rutherford Tim Rutherford
プロダクトマネージャ、ストレージマネジメント&アプリケーション インテグレーション担当、NetApp

Timは、ソフトウェア業界における15年の経験を生かし、10年以上にわたって製品管理を担当しています。これまで、第一線のサポートエンジニア、国際的な製品サポートの統括、セールスエンジニア、プロジェクトマネージャなどを歴任し経験を積んできました。データの管理と保護に非常に熱心で、お客様がビジネスデータをより有効に活用できる方法を常に模索しています。


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